ウイグル収容所の生存者も抗議に参加
By Bill Gertz – The Washington Times – Wednesday, June 30, 2021
中国共産党が同国西域で管理する収容所のウイグル人生存者数名が、来週、ホワイトハウスから国務省に向かう抗議行進に参加する。
米国務省が「ジェノサイド(民族虐殺)」と「人道に対する罪」というレッテルを貼った、中国の官製キャンペーンの一環として設けられた収容施設の生存者3人が、月曜日の抗議行動に参加することが、後援団体の東トルキスタン民族覚醒運動の声明で発表された。3人とは、ツルスナイ・ジアウドゥナンドさん、ミフリグル・ツルスンさん、ズムレット・ダウットさんで、全員女性だ。
ジアウドゥナンド氏は新疆ウイグル自治区の収容所で9か月間を過ごし、2月に英国BBC放送に対して、「中国当局の狙いはウイグル人すべてを破壊することだ」と語った。彼女の説明のおかげで、中国当局が否定してきた新疆ウイグル自治区でのジェノサイドを、世界が改めて認知することになった。
北京政府のほうは、ウイグル人など中国西域に住む様々な人種グループに実施していることは、善意の「再教育」なのだと主張している。しかしジアウドゥナンド氏は、中国人による集団レイプ、性的虐待および拷問などが組織的に実施されていると非難した。
ツルスン氏は、中国の官製キャンペーンの中で、当局者の手で彼女の幼い息子をふくむ多数のウイグル人が殺された、と語った。
一方、ダウットさんは「ワシントン・ポスト」紙に、彼女と夫のイムラン・ムハンマドさん、そして3人の子供たちが、収容所でどのように生き延びたか、詳述した。彼女はまた、中国当局から強制的な不妊手術を受けたと主張した。収容中に窮屈な独房暮らし、中国プロパガンダを強制的に読まさせられたり、習近平国家主席を称賛するなどの日常だったという。
米国政府の推定では、100万人以上のウイグル人のほか、被抑圧少数民族の人々が広範囲に設けられた労働収容ネットワークの中に配置されている。
予定されている行進は、「2009年7月5日の暴虐」と呼ばれ、ウイグル人が東トルキスタンと呼ぶ国の首都ウルムチで、中国の占領下に行われた虐殺を想起し、来年の北京冬季オリンピック開催に抗議するものだ。中国軍はウルムチ市内での抗議活動を取り締まり、多数の人々を銃撃し数千人を拘束した。
「今も進行している大量虐殺、露骨な人権侵害、人道に対する罪の数々にもかかわらず、北京は2022年の冬季オリンピックを強行する予定だ」、抗議グループは主張した。