ウクライナ侵攻、ロシア軍戦車が苦戦

(2022年3月19日)

2022年2月16日(水)、ロシア国防省報道部が提供した映像から撮影した写真で、ロシアでの訓練の後、恒久拠点に戻るために鉄道プラットフォームに積み込まれるロシア軍戦車。(AP通信によるロシア国防省報道部)

By Ben Wolfgang – The Washington Times – Wednesday, March 16, 2022

 過去1世紀の間、力強い戦車が戦場で決定的な役割を果たしてきた。

 しかし、ロシアがウクライナに侵攻してから3週間、その働きは芳しくなく、戦場での効果的な兵器としての戦車の未来が疑問視される事態となっている。地上戦を象徴する戦車は、対戦車砲、無人機などによる攻撃を受けてがれきと化している。ソーシャルメディアでは、ウクライナの農民が放棄されたロシアの戦車をトラクターで牽引(けんいん)する動画が拡散され、ロシアの切り札の一つとみられていた戦車への評価が損なわれている。

 数をはっきりさせることは難しいが、ウクライナ軍は、戦闘の初期段階で数百両の戦車を破壊したと主張している。各国の軍事力の情報サイト、グローバルファイアパワーによると、ロシアは開戦前、1万2000両以上の戦車を保有していた。

 その数は減少している。ツイッターとフェイスブックには、破壊したロシアの車両の横でポーズをとるウクライナ兵の画像が数多く投稿されている。英軍から供与されたという対戦車砲を手にしたウクライナ兵の動画も見られる。

 この兵士は破壊されたロシアの戦車を背景に、「このすごいやつで撃った」と言っている。

 戦車や装甲車が長い列をつくっている光景に、ロシアの戦術が疑問視されてきたが、この戦車をめぐる問題は戦術よりもはるかに根深いものである可能性がある。

 21世紀の戦争での戦車の役割は、2月24日にロシアのプーチン大統領がウクライナ侵攻を開始するずっと前から疑問視されていた。昨年のアルメニアとアゼルバイジャンの衝突のような近年のさまざまな紛争で、安価で機動力の高い無人機の攻撃を受け、大型で、攻撃を受けやすい装甲車両が大きな被害を受けた。

 アゼルバイジャンの無人機と空爆によってアルメニアの戦車は次々に破壊された。戦車は主要な役割を果たせなかった。防衛線を破り、領域を支配し、進軍する地上軍を砲撃で援護することができなかった。視認しやすいことも、戦車の車列が攻撃を受けやすくした。戦車の強みとされている速度、火力、多用途性は、ウクライナでは今のところ発揮されていない。

 ウクライナ軍は小型のトルコ製無人機を使って、ロシア軍に対して想定以上の効果的な反撃をしているようだ。とりわけ、ウクライナ軍は、「バイラクタルTB2」を効果的に使っている。レーザー誘導ミサイルを装備し、費用は100万ドル程度で、操作も比較的容易だ。

 NBCニュースは15日、バイデン政権が無人機「スイッチブレード」の供与を検討していると報じた。戦車や野砲を何キロも離れた所から正確に攻撃することが可能となる。米国によるこのような措置によって、ロシア軍戦車の乗員らの生存はさらに困難になりそうだ。

 無人機以外にも米国製の対戦車砲「ジャベリン」が、ロシアの地上軍に大きな被害を出している。ロシア軍は、これらの攻撃をかわすために戦車に、にわかづくりのケージを取り付けている。

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