バイデン政権のインフレ・経済対策に冷ややかなハイテク大御所たち

(2022年5月22日)

2022年5月17日火曜日、ニューヨーク州バッファローのバッファロー・ナイアガラ国際空港でエアフォースワンに搭乗する前に、土曜日のスーパーマーケットでの銃撃事件の犠牲者の家族に敬意を払い、話をするジョー・バイデン大統領。(AP写真/Andrew Harnik)

By Tom Howell Jr. and Haris Alic – The Washington Times – Tuesday, May 17, 2022

 アメリカ実業界の有力者の間で、バイデン大統領への不評が大っぴらになってきた。最高経営責任者(CEO)たちは、大統領がインフレと不況に向かいつつある経済に責任をとる代わり、ホワイトハウスを子供だましのお化けに変えつつあると嘲笑している。

 バイデン大統領はアマゾンのような企業群に、より高い税率を求め、オンライン小売業での労働組合活動を促している。アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏は、2021年に1.9兆ドルもの景気刺激策が経済を過熱させた兆候があるのに、なおも巨額の支出計画を議会通過させようとしているとして、大統領に冷笑を浴びせた。

 「インフレは逆進的な税のようなもの。低所得者を最も痛めつける。方針を誤まれば、国は窮地に陥るだろう」、ベゾス氏はツイートした。それで終わりでなかった。

 テスラ社のCEOイーロン・マスク氏はポッドキャストの「オールイン」で、現政権18か月はインフレを助長した莫大な支出法案を可決した以外、多くを達成していない、と語った。そして、この路線を突き進めば、米国はベネズエラのようになりかねない、と警告した。

 「インフレの明白な理由は、政府が保有しているより、はるかに巨額の紙幣を印刷したことだ。それは明白だ」、ソーシャルメディアの巨大プラットフォームTwitter買収を進めているマスク氏は語った。「連邦政府がどんな小切手を発行しても、それが不払いになって戻ることは決してない…より多くのドルが発行されれば、経済全体で商品やサービスが増加し、インフレが起こるわけだ。」

 CEOたちが一斉射撃を仕掛ける傍らで、バイデン大統領は経済を安定させ、日常的に米国人をピンチに陥れている高物価を緩和する方法を模索している。

 ゴールドマン・サックスの元CEO・ロイド・ブランクファイン氏は、米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレと闘うと称して金利を引き上げているため、景気後退の高リスクに直面していると指摘した。

 「FRBには非常に強力なツールがあると思う。それらの微調整は難しく、それを変化させても迅速に効果確認することは困難だ。彼らはたくみに対応していると思うが、間違いなく一つのリスクだ」、ブランクファイン氏はCBS放送の「フェイス・ザ・ネイション」で語っている。

 先週、労働統計局は、インフレ率が過去12か月で8.3%上昇し、40年ぶりの高さを記録したと報告した。ホワイトハウス当局者は、インフレの原因を共和党とロシアの両方に帰して、コスト上昇の重要性を軽視しようとした。

 中でも、大統領は西側諸国がモスクワのウクライナ侵攻に関係して、ロシアからのエネルギー輸出を遮断したためにガス価格上昇を招いたとして、ウラジーミル・プチン・ロシア大統領を非難した。

   バイデン大統領は小売業者が価格の吊り上げをしていると非難したり、アマゾンのような企業に難癖をつけるのが好きなようだ。企業と裕福なオーナーたちは公正な税金を支払っていないと主張している。「プロパブリカ」が発行した報告書で、実力経営者たちの純資産の多くが株式保有であるため、彼らが如何に納税を回避しているかを記述し、ベゾス氏は2007年と2011年、一銭も連邦税を支払わなかったと指摘した。

 バイデン大統領は金曜日、富裕層への増税はインフレと闘う一要因になりうる、とツイートしたため、ベゾス氏は、政府の偽情報委員会がこうした投稿を検討すべきだと応じた。

 「法人税引き上げや、インフレ抑制の議論は重要だ。しかし、それらを一緒くたにしてしまうのは見当違いだ」、ベゾス氏はツイートで批判した。

 オバマ大統領の経済顧問ローレンス・サマーズ氏は、バイデン氏の任期の早い段階で、ベゾス氏がインフレを警告したことはきっちり文書化されているにもかかわらず、ベゾス氏の見解に同意しないと指摘した。

 「バイデン政権に対するジェフ・ベゾス氏の最近の非難攻撃は、大半が間違っていると思う。私と合衆国大統領が主張しているように、インフレを抑えるには需要を減らし、そのためには増税すべきだ。増税はできるだけ漸進的であるべきだ」、サマーズ氏はツイートした。

 こうしたやり取りに、議会の民主党議員たちもバイデン擁護に回ってきた。

 「ジェフ・ベゾスなど億万長者の連中が、労働者の暮らしが成り立つレベルの賃金を出さなかったり、税金を払わない言い訳に走るのは異様なことだ。アマゾンのような独占企業は価格を高騰させ、労働者たちから数十億ドルを稼いでいるベゾス級の億万長者がでる一方で、米国人が苦しんでいる」、ラウル・M・グリハルバ議員(アリゾナ州、民主党)はツイートした。

 ホワイトハウスのカリーヌ・ジャン・ピエール報道官は、バイデン大統領がインフレと課税を連結していることに関する質問に対して、中産階級の救済策の一般論を次のように回答した。

 「地上で最も裕福な一人の人物が、中産階級の経済アジェンダに反対するのは、それほど理解不能ではない。それらのアジェンダが家計の最大コストの一部を削減し、長期にわたってインフレと闘うものだ。・・・それこそ我々が問題にしていることだ。」

 ベゾス氏は月曜日、ホワイトハウス当局者にやり返して、ジョー・マンチン上院議員(ウェストバージニア州、民主党)がバイデン大統領の1.75兆ドルの社会福祉と気候法案を単独で脱線させたとき、「彼らは自分たちから救った」と主張した。

 「彼らは当然のことながら、問題を泥まみれにしたがっている。連中はインフレが最貧層を最も痛めつけると知っている。しかし組合がインフレを引き起こしているわけでもないし、裕福でもない」、ベゾス氏はツイートした。「政権は連邦政府の支出予算に3.5兆ドルを上乗せするため全力を尽くしたではないか。それは失敗に終わったが、成功していればインフレは今よりも高くなり、40年ぶりの高水準になるだろう。」

 同様にマスク氏は、議会がコロナウイルス大感染の真っ只中に行ったように、結果的にインフレその他の経済苦境を引き起こすことなくして「政府が小切手を発行することなどできない」と主張した。

 「政府が巨額資金を発行しても赤字が問題にならないのなら、赤字を100倍に増やしてみたらどうか」、「様々な国がその実験を何度も試みた。ベネズエラの状況を知っているだろう?」

 マスク氏はまた、バイデン大統領が民主党に結託した特殊利権によって、過度に支配されている、と非難した。「バイデン大統領の場合、要は労働組合に過度に囚われているが、オバマ前大統領はそうではなかった」、マスク氏は述べた。

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