最高裁の差止命令制限判決により出生地主義終焉の兆し

(2025年7月5日)

バランスを取り戻す最高裁のイラスト by Alexander Hunter/The Washington Times

By Editorial Board – The Washington Times – Wednesday, July 2, 2025

 先週、司法による抵抗運動は大きな後退を余儀なくされた。待ち望まれていた最高裁の介入のおかげで、一人の判事が自らの気まぐれで国家を人質に取ることはもはやできなくなった。

 トランプ大統領の2期目が発足してから5カ月半の間、エイミー・コニー・バレット判事は首席判事ジョン・G・ロバーツ・ジュニア氏と共に傍観を決め込んでいた。保守派の同僚と歩調を合わせるのを拒むことで、下級裁判所の地方判事たちは全国的な差止命令を乱発し、行政の政策運営を麻痺(まひ)させることが可能になっていた。

 慎重な両判事が沈黙を続けるほど、その無法ぶりはエスカレートした。左派団体は、全国有数のリベラル管轄区で合計306件もの訴訟を起こし、不法移民の「権利」を保護する全国的な裁判所命令や、無駄遣いの強制、人種に基づく差別の容認、さらには軍において異性の服装を着ることを認めるといった要求を次々と突き付けた。

 リベラル系の法律支援団体は、トランプ氏に不利な判決を下すことに躍起になっている活動家的判事に事欠かなかった。これまで本欄でも中道派判事の腰の重さを厳しく批判してきたが、バレット判事は先週、遠慮なく踏み込んだ。

 ノートルダム大法学部の元教授である同判事は、左派が主張してきた「特定のエリアを管轄する裁判所が行政府に対して無制限の命令権がある」という議論を論破する、6対3の判決文を執筆した。

 連邦地方裁判所は、1789年に議会が創設したからこそ存在しているにすぎない。地方判事が本当に全国に適用される判決を出す権限を持っていたならば、その能力が1960年代まで表に出てこなかったはずがない。むしろ連邦判事たちが自己の権限を誇示するために、こうした権限を唐突にでっちあげた可能性のほうが高い。

 最高裁で最も新しい判事であるケタンジ・ブラウン・ジャクソン氏は、生物学者でないことは有名だが、各裁判所を設立した法令の詳細な分析を「頭がクラクラするほど小難しい問いかけ」「専門用語の羅列」と退けた。要するに、法典を読んで学ぶのはつまらないということだ。国民の注目を集めるためにトランプ氏を妨害するのが、判事の仕事だとでも言わんばかりの発言である。

 「ジャクソン判事の主張は、二世紀以上にわたる判例と相いれないものだ。憲法と相いれないのは言うまでもない」とバレット判事は書いた。「我々が指摘しておきたいのは、ジャクソン判事が専断的な行政権を非難しながら、専断的な司法権を是認しているということだけだ」

 これは、通常は落ち着いて合議を重んじる場で飛び出したかなり強烈な一撃だ。この言い回しからは、黒い法衣を着る者たちが事件や論争を裁くためではなく、選挙で選ばれていないにもかかわらず立法者のように振る舞い、同格の行政府や立法府に対し拒否権を主張する態度に対する、深い憤りと失望がにじみ出ている。

 判事たちの応酬は出生地主義を巡る文脈で行われたもので、根底にある訴訟の最終的な解決には数年を要する可能性がある。現時点ではトランプ氏は、不法入国者が国内で子を産み、その子を足掛かりに家族全員に市民権を得させる動きを阻止できる。

 下級審はまだ出生地主義問題を巡る「専門用語の羅列」に入り込んでおらず、最高裁の判事たちはこの点に関して意見を示さなかった。それでも、多数派が合衆国憲法修正第14条の起草者たちが、現状を意図したと考えているとは到底思えない。

 もしバレット判事が出生地主義にも同じく「頭がクラクラするほど小難しい」分析を適用すれば、解放された奴隷の子に市民権を保証するためのこの憲法規定が、不法入国者による悪用によってゆがめられるのを終わらせるだろう。本来、この条項はわが国の法を踏みにじる者を報いるために定められたものでは絶対にない。

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