コロシアムへと押し込まれる信仰 国家が宗教を支配し見せ物に変えるとき

(2025年7月28日)

宗教戦争に関するイラスト:Linas Garsys/The Washington Times

By Dr. Demian Dunkley (Chairman and President of FFWPU USA) – Friday, July 25, 2025

 今の韓国で最も危険なことは、信仰を持つことだ。

 2025年7月18日、韓国検察は衝撃的な攻撃を開始した。複数の世界平和統一家庭連合(家庭連合、旧統一教会)の施設を家宅捜索し、韓鶴子総裁の私邸を急襲した。韓氏は、ホーリー・マザー・ハン、平和の母、地球上で最も著名な女性の精神的指導者として世界中で愛されている。

 1000人以上の捜査員が敷地を包囲した。彼らは警告することもなく、世界中の信者が崇める神聖な空間に侵入した。聖域を証拠保管庫に変え、個人的なものまで徹底的に調べ、82歳の宗教家の家を犯罪現場のように扱った。

 だが、起訴されているわけではない。ただリストに名前が載っているだけであり、沈黙だけが続いている。

 韓氏は国連で演説し、すべての大陸で平和サミットを立ち上げ、190カ国以上の指導者と協力して家庭の価値の回復を支援してきた。現在、政治や国境を超えたビジョンである朝鮮半島の統一のために大胆に活動している。これらの働きが、韓氏が今、このような圧力を受けている理由の1つなのだろうか。分断と権力闘争によって形作られたこの地域では、平和を求める私たちの運動は、多くの人が認めようとしないどころか、脅威となるのかもしれない。

 これは単なる法に基づいた強制捜査ではない。それは国の道徳秩序の崩壊であり、その影響は個々の家庭にとどまるものではなく、国民の良心にも響き渡る。

 韓氏を犯罪者として扱うことはありえない。それは私たち全員への警告でもある。

 しかし、他にも同様のことが起きている。

 同じ週に、検察は韓国最大のペンテコステ派教会である汝矣島純福音教会と、有力キリスト教メディアである極東放送を家宅捜索した。指導者らは、しっかりとした根拠もないままレッテルを貼られ、マスコミの前で訴えた。その罪は何なのか。ロビー活動と言われるが、その内容ははっきりしない。有罪判決はない。評決もない。

 これは正義ではない。芝居だ。

 韓国特捜部は、少数派宗教に対して行き過ぎた対応を次々に取っている。徹底的な家宅捜索、カメラクルー、メディアによる裁判。これが常態化している。

 世界宗教平和会議(WCRP)のマッシモ・イントロヴィニエ会長は「問題を起こした特定の構成員を捜査すべきだが、明確な証拠がないにもかかわらず宗教団体とその指導者を犯罪集団、犯罪者と決めつけることは容認できない」と述べた。

 国際的な懸念が高まっている。2024年、米国の国際宗教自由委員会は韓国に代表団を派遣し、ヒューマン・ライツ・ウォッチは抗議活動や少数民族の権利を含む市民的自由の広範な侵害を強調した。韓国の人権委員会でさえ、民主主義の基礎として信教の自由を守ることを求めている。

 このような傾向は、韓国以外の民主主義国にも広がっている。イントロヴィニエ氏は、政府が規制や弾圧を正当化するために「カルト」というレッテルを貼ることが多いと指摘している。国際法廷はこの手法を差別的で違法だと繰り返し批判してきた。

 かつて文化的革新で称賛された韓国は、今では政治的見せ物と権力乱用の国とみられるようになる可能性がある。ニュース番組はゲーム番組に似ている。選挙はドラゴンやアバターを使って派手に放送される。そして今、政府は宗教指導者への強制捜査を単なるメディアイベントのように見せている。

 このやり方は日本でも以前に見られた。日本の安倍晋三元首相が暗殺された後、暗殺者の個人的な復讐は、私たちの教会に対するメディアによる執拗な攻撃へと変化した。暗殺者の名前は消え、虚偽の見出しがメディアにあふれた。教会全体がスケープゴートにされた。

 黄甫国博士が最近警告したように、「主に日本で行われていた家庭連合に対する同じ司法手続きと攻撃方法が、今、韓国で行われている。韓国の新政府も家庭連合や他の宗教を弾圧しているようだ」。

 間違いなくパターンが繰り返されている。意図的なのか、惰性なのか、いずれにせよ、韓国は同じシナリオに従っているように見える。

 2000年前、信徒は帝国の見せ物のためにコロシアムに引きずり込まれた。今日、アリーナはデジタル化されている。武器は見出しだ。しかし、その意図は同じだ。信者たちを辱め沈黙させ、大衆の注意を逸らす一方で、権力は立ち上るほこりの背後で基盤を固める。

 これは国民のための正義ではなく、権力のためのパフォーマンスだ。これは政治的な敵を根絶するためのものだ。そして、国民は、それを知っているかどうかにかかわらず、その欺瞞に拍手を送ることを求められる。

 これまで、私たちはずっと押さえつけられてきた。家庭連合は全面的に協力している。捜査の中心は、前大統領夫人に贈り物を提供したとして告発された元教会関係者だ。最初から私たちはすべての質問に答え、すべてのルールに従った。

 その見返りは、家宅捜索、リーク、渡航禁止、誹謗中傷だった。

 私が韓国行きの飛行機に搭乗していたとき、検察は聖地・清平の家宅捜索を行っていた。捜査員らがすでに韓氏の部屋に入っているというメッセージを受け取った。私が到着したとき、信徒らはまだショック状態だった。

 何百人もの若者が警察を阻止するよう命じられたとニュースは報じた。門に集まった群衆のピンボケの写真が大きく報道された。しかし、私が到着したとき、真実が分かった。彼らはただ塀の外に集まって祈り、平和の賛美歌を歌っていただけで、バスいっぱいの警察が軍隊のような正確さで敷地内を掌握していた。

 それなのに、メディアは警察が攻撃されたかのように描いた。

 これは一つの宗教団体だけの問題ではない。これはすべての人々の信教の自由にかかわる問題だ。

 キリスト教徒であれ、仏教徒であれ、イスラム教徒であれ、無神論者であれ、韓国で起きたことは、世界が良心にいかに忠実かを示す明確なテストだ。

 市民的、政治的権利に関する国際人権規約第18条では、すべての人は「単独で、または他者と共同で」、信仰し、礼拝し、良心に従って生きる権利を有している。

 その権利は7月18日に侵害された。そして、世界がそれを無視するならば、それはさらに拡大していく。

 私は、一牧師としてだけでなく、息子として、信仰を持つ者として、たとえ不都合であっても真実は重要だと信じる者としてこう訴える。

 彼らは私たちをアリーナに引きずり込むかもしれないが、私たちは沈黙しない。

 私たちはホーリー・マザー・ハンと共に立つ。韓氏が非難されているからではなく、その人格、これまでの歩み、真実を知っているからだ。

 だから私たちは世界に言う。韓国をよく見てほしい、国が信仰を持つ者をどのように扱うかは、その国の未来を映す鏡だと。

 良心を持つすべての指導者に言いたい。このままではそれは、あなたの祭壇、あなたの祈り、あなたの国民に降りかかる。

 すでに一線を越えた。

 それを覆す時が来た。なぜなら、信仰を守る勇気を失えば、自由を叫ぶ権利までも失ってしまうから。



デミアン・ダンクリー:米世界平和統一家庭連合 (FFWPU)会長。世界の統一と平和を促進するという深いコミットメントのもと、20年以上にわたって国際的な指導者として経験を積んできた。

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