後退する左派の「多様性」 女優シドニー・スウィーニーのCMが一石

(2025年8月1日)

シドニー・スウィーニーのイラスト:Alexander Hunter/The Washington Times

By Kelly Sadler – The Washington Times – Monday, July 28, 2025

 反論の余地はない。

 太陽は東から昇り、西に沈む。水は濡れる。男と女は互いに引かれ合う。

 米国の企業は長い間、現実を否定するビジネスを続けてきた。2022年、カルバン・クラインは高級感のある広告を発表。そこには、シャツを着ず、ブラジャーを着けた男性とともに、2人の太った中性的なモデルが登場した。ディスカウント大手ターゲットは特大サイズのマネキンを導入した。雑誌コスモポリタンとヴォーグは、かなり大きなサイズ24のモデルを特集し、コスモ誌は表紙で「これぞヘルシー!」と宣言した。

 昨年は、高級自動車メーカーのジャガーが、男性にドレスを着せ、車が登場しないコマーシャルで、ジェンダーインターセクショナリティー(ジェンダー交差性)を説いた。そして、トランスジェンダーのインフルエンサー、ディラン・マルベイニー氏とビールの「バドライト」がコラボし、同氏の顔をあしらった缶ビールを発売した。これは誰もが知っている。

 どれも美しくなく、憧れでもスタイリッシュでもなかった。

 女優のシドニー・スウィーニーさん(27)は、ワシントン州スポケーン出身で、マリリン・モンローのような曲線と澄み切った青い瞳を持つブロンド美人だ。スウィーニーさんの「アメリカンイーグル2025」ジーンズキャンペーンは、「シドニー・スウィーニーのジーンズは最高」というタイトルにふさわしく、セクシーで遊び心があり、明らかに異性愛者の男性と、彼らを喜ばせるために服を買いたい女性をターゲットにしている。

 ある広告では、スウィーニーさんがジーンズのボタンを留めながら、長いすに挑発的に横たわり、こうつぶやく。「遺伝子は親から子孫に受け継がれ、髪の色、性格、目の色などの特徴が決まることが多い。…私のジーンズは青い」

 別のコマーシャルでは、マスタングGT350のボンネットをのぞき込んでいたスウィーニーさんが、ジーンズのお尻で両手を拭くと、車に乗り込み、走り去る。さらに別の広告では、胸元が大きく開いたデニムのジャンプスーツを着て、「私の体型は私の遺伝子で決まるの」と艶っぽい声で言う。カメラが胸元に寄るとこう叫ぶ。「そっちじゃない。こっち(顔)を見て」

 「ウォーク(性別、人種などによる差別に過敏に反応すること)」への怒りだ。

 「偉大な遺伝子」というフレーズは、「歴史的に白人であること、細身であること、魅力的であることをたたえるために使われてきた」とサロン誌のコラムは指摘。「このコマーシャルは、配慮に欠けたマーケティング戦略のように見える」とした上で、「優生思想的な美の価値観を反映している」と批判した。

 TikTokのインフルエンサー、アンジーは、@vital_media_marketingのハンドルネームで、この広告について次のように書いた。「体や顔の特徴的な部分を大きく映しながら、文字通り、家系や受け継がれてきた遺伝、ブロンドの髪や青い目、そしてそれらがいかに素晴らしいかを訴えている」

 アンジーは続ける。「シドニー・スウィーニーの素晴らしい遺伝子を、彼女の白人、ブロンドヘア、青い目の外見という文脈で称賛」しているが、これは、「私たちがここしばらく見聞きしてきた中でも特に強く、明白な人種差別的主張だ」。

 この広告をネオナチと比較する人々がいる一方で、私はこの広告を米国例外主義への回帰、つまり女性が官能的で、大胆で、堂々と女性らしくありたいと願う世界への回帰として歓迎することにした。男性が男性であることができ、その生物学的資質が「有害」だと言われない世界だ。

 過去10年間、米企業は、左派による「多様性、公平性、包括性(DEI)」の狭い解釈を基に、可能な限り多くの人々に商品を販売するためのマーケティングを行ってきた。

 ディズニーは「マペット・ショー」に攻撃的な内容の警告をつけ、コカ・コーラは従業員に「白人的でなくなる」よう促し、玩具メーカー「ハズブロ」はミスター・ポテトヘッドのイメージを男でも女でもないキャラクターへと変更した。映画製作の「ドクター・スース・エンタープライズ」は「人種差別的で無神経な画像」を理由に6冊の本の出版を中止し、ナビスコはオレオのクッキークリームを「LGBTQプライド」の旗の色に染めた。

 米企業は文化戦争に参入し、普遍的な真理を忘れた。ウォーク信者を喜ばせようと、米国の消費者層の大部分の意向を無視し、醜さ、肥満、不健康、病的なものをあふれさせた。それが普通であるかのようにふるまい、消費者は受け入れてくれるだろうと考えた。

 しかし、資本主義は現実であり、無視できない。バドライトは消費者ボイコットからまだ立ち直っていない。昨年11月にトランプ大統領が当選した後、通信大手コムキャスト、銀行大手シティ、ペプシコなどの企業はLGBTQの活動への支援を完全に取りやめたり、DEI関連の宣伝や呼びかけをやめたりしている。

 CNBCによると、アメリカンイーグルの株価は先週、プレマーケット取引で18%急騰し、スウィーニーさんのキャンペーンが始まった翌日の24日には7%上昇した。

 ジア・ユスフ氏はXで株価の上昇について、「本当のことを言う広告キャンペーンが復活し、ウォークオタクはあたふたしている」とコメントした。

 これが確かであることを願う。

 私もそのうち、アメリカンイーグルのジーンズを見に行く。

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