NYCで社会主義陣営が勝利 急進左派か穏健か、中間選挙へ選択迫られる民主

(2025年11月7日)

マンダニ氏のニューヨーク市での勝利により、社会主義者が勝利を収めたイラスト:リナス・ガルシス/ワシントン・タイムズ

By Joseph Curl – Wednesday, November 5, 2025

 悪い知らせから。トランプ大統領が仕事を成し遂げる時間はあと425日しかない。2027年1月3日、民主党が下院を掌握するからだ。

 これは世論調査機関の予測ではない。4日夜の開票結果を受け、予測市場ポリーマーケットは民主党が下院の支配を取り戻す確率が70%に急上昇したと報告した。

 ニュージャージー州とバージニア州の選挙は、来年の中間選挙の行方を左右することが多い。しかし今回は、共和党にとって炭鉱のカナリア(危険の兆候)となるかもしれない。共和党は4日の知事選で完敗し、トランプ氏がホワイトハウスに復帰してからわずか10カ月で、大統領への不満が表面化した格好だ。

 両州の出口調査では、有権者の最大の関心事は経済(愚かなことに)だ。トランプ氏は食料価格が下がっていると繰り返し主張しているが、食料品店に一度足を運べばそれが事実でないことはすぐに分かる。トランプ氏は自身の選挙運動を通じて、インフレを抑制し、関税を通じて前例のない成長を実現すると約束した。だが関税は逆効果となっている。約束は果たされず、有権者は投票でその責任を問うた。

 逆効果と言えばもう一つ、移民を巡る問題もある。2024年の有権者も国境警備の強化を望んでいた。しかし、機動隊スワットのように武装した移民税関捜査局(ICE)の捜査官が、学校に子供を迎えに来た母親を逮捕するような政策には賛成しなかった。最終的にどうなっているかというと、出口調査では、移民改革が最優先課題と答えた有権者は10人に1人しかいなかった。

 1年足らずで行われる議会選で共和党は、これらの問題に直面する。しかし、4日の選挙の結果から見て、民主党ははるかに難しい問題に直面する。民主党は、今後進むべき道について、早急に決断を下さなければならない。

 例えば、ゾーラン・マムダニ氏はニューヨーク市で大勝し、セクハラ常習犯のアンドルー・クオモ氏、共和党のカーティス・スリワ氏はもちろん、ドアダッシュ、エアビーアンドビー、マイク・ブルームバーグ氏、ウォルマートを相続したアリス・ウォルトン氏、ビル・アックマン氏、トランプ氏、イーロン・マスク氏ら、彼の対立候補を支援した多くの億万長者献金者らを打ち負かした。

 有権者は、マムダニ氏に投票することで、民主社会主義者を選び、民主党の既成勢力の中で最も強固な地位にあるクオモ前知事を拒否した。不名誉な辞任をしたクオモ氏は、数億ドルの資金力があり、学校、バスなどの無料化やさまざまな給付を約束しているマムダニ氏と戦うために、平然とうそをついた。しかし、勝利にほど遠い結果に終わった。

 同じ民主社会主義者のアレクサンドリア・オカシオコルテス下院議員(ニューヨーク州)は、このムスリム候補の勝利を党内での新たな運動の始まりと評した。マムダニ陣営は「単に共和党候補を倒すだけでなく、民主党の『旧体制派』を倒す使命を帯びていた」と語った。

 この極左リベラル議員は「今、こう思っている。皆に都合が良い時だけ党の結束を語る人々に対し、警告を発するものだと確信している。同時に、私たちには計画すべき未来があり、戦うべき未来があることも示している。それを共に成し遂げるか、取り残されるかのどちらかだ」と語った。

 しかしニュージャージー州とバージニア州では異なる展開となった。マイキー・シェリル下院議員とアビゲイル・スパンバーガー元下院議員の勝利により、党内穏健派が主導権を取り戻した。シェリル氏の勝利は特に注目に値する。マムダニ氏と似ている複数のリベラル派候補を破ったからだ。

 スパンバーガー氏は、シェリル氏同様、党内の極左から距離を置く現実的な中道派で、現職副知事を11.5ポイント差で破った。選挙戦略家らは、スパンバーガー陣営が中間選挙でトランプ支持の共和党候補を打ち負かすための手本となる戦略を編み出したと指摘する。

 あらゆる立場の民主党員にとって、2024年は散々な年だった。カマラ・ハリス副大統領という存在感の弱い候補に加え、トランスジェンダーの権利や多様性・公平性・包括性(DEI)といった、選挙であまり共感を得られない周辺的な争点を強調したことで、トランプ氏に完全に敗北した。

 今問われているのは、党がどの勝利戦略を採用するかだ。急進左派か、中道か。

 オカシオコルテス氏は「真の問題はそこではない」と主張する。「進歩的か穏健か、リベラルか否かではない。今まさにファシズムと戦う使命を理解しているかだ。その使命とは、あらゆる違いを超えて結束することにある」と言う。

 だが、言うは易く行うは難しだ。忘れてならないのは、2026年選挙はまだ遠い先ということだ。時間はたっぷりある。その間に民主党が党内でもめ、再び誤った道を選び、大失敗する可能性は十分にある。

ドラキュラの衣装を着た男性が、パートナーとルーマニアのブカレストで開催されたハロウィーン・フェスティバル「ウエストサイド・ハロ・フェスト」で自撮り写真を撮っている(2023年10月28日土曜日)。先週末、ブカレストの天使の島半島には数万人が集まり、共産主義体制崩壊以来、東欧諸国で最大規模のハロウィーン・フェスティバルとなった。(AP通信/ヴァディム・ギルダ撮影)

ハロウィーン衣装、今年の人気は中世の騎士、ドリー・パートン、「ゼルダの伝説」

(2026年10月04日)
中国の習近平国家主席とアメリカ合衆国のドナルド・トランプ大統領のイラスト(リナス・ガーシス/ワシントン・タイムズ)

トランプ・習会談、華やかな演出の裏に厳しい現実 米ハドソン研究所中国センター所長 マイルズ・ユー

(2026年10月03日)
2026年9月8日火曜日、ワシントンD.C.のペンタゴンを上空から撮影(AP通信/ジュリア・デマリー・ニキンソン撮影)

防衛技術ブームに陰り 企業統廃合が拡大か 中間選挙、資金調達がピーク

(2026年10月02日)
2026年8月22日(土)、ニューヨークのバークレイズ・センター前で、インディアナ・フィーバー対ニューヨーク・リバティのWNBAバスケットボールの試合前に、トランスジェンダーの女子スポーツ選手に反対するデモ隊が集まった。(AP通信/アンジェリーナ・カツァニス撮影)

トランス女性が女子スポーツで金メダル大量獲得 議会でも公平性巡り議論

(2026年09月28日)
州選出のマーシー・カプトゥール下院議員(民主党)が、2022年12月9日、オハイオ州トレドでインタビューを受けている。(AP通信/カルロス・オソリオ撮影)

民主党議員が反トランスジェンダーに転換 LGBTQ団体が反発

(2026年09月25日)
2026年8月28日(金)、ワシントンD.C.のワシントン記念塔から見た米国議会議事堂。(AP通信/J・スコット・アップルホワイト撮影)

キルスイッチ、監視、開発停止 議会でAI規制案続々 合意に至らず

(2026年09月21日)
プリンストン大学のカトリック司祭であり、同大学のカトリック系キャンパス宗教団体であるアクィナス研究所の所長を務めるザカリー・スワンテック神父が、2025年5月15日(木)、ニュージャージー州プリンストンにある同大学の礼拝堂の側祭壇で行われたミサで聖体拝領の際に聖体を掲げている。(AP通信/ルイス・アンドレス・ヘナオ撮影)

大学でカトリックが復興か 改宗者が急増 一部の専門家は懐疑的

(2026年09月20日)
2019年11月29日、ドイツのエッセンで開催されたチューニングとモータースポーツのエッセン・モーターショーで、自動車部品で作られた金属製の頭部が人工知能(AI)を象徴している。国防情報局は、開発中の強力な新技術が戦争や平和につながる決定において人間の判断を迂回することを阻止するために設計された、新たな人工知能戦略の最終調整を行っている。(AP通信/マーティン・マイスナー撮影)

「2020年代末までにAIが人類を滅ぼす可能性」 AI研究者ら警告

(2026年09月17日)
JD・ヴァンス副大統領は、2026年9月14日(月)、メリーランド州アンドリュース統合基地で、エアフォースツーに搭乗する前に記者団に語った。(AP通信/マーク・シーフェルベイン撮影、プール提供)

IT大手のAI規制要請は「トロイの木馬」 バンス副大統領が警告

(2026年09月16日)
2024年9月8日、ニューヨークにある国立9.11記念博物館の反射池の一つに赤いバラが供えられた。(AP通信/テッド・シャフリー撮影)

9・11同時多発テロ25周年 説明に苦慮する教育現場

(2026年09月11日)
→その他のニュース