「9つの性、28の性的指向」学区のカリキュラムに保護者団体が反発

(2025年12月16日)

カリフォルニア州サクラメントの州議会議事堂の旗竿に、2019年6月17日(月曜日)、虹色のプライドフラッグがはためいている。(AP通信/リッチ・ペドロンチェリ、ファイル写真)

By Valerie Richardson – The Washington Times – Friday, December 12, 2025

 トランプ政権は教育分野でのDEI(多様性・公平性・包括性)とジェンダー思想への攻撃を続けているが、サンディエゴ統一学区(ADUSD)の動きは鈍っていない。

 保護者らで構成する権利擁護団体「ディフェンディング・エデュケーション」は、同学区が極左的政治目標を推進し、ウェブサイト上の「公平性と帰属感」コーナーで子供の家族をミスリードしていると非難した。このコーナーには「性別は9種類」「若者の性的指向は28種類」とする資料が含まれている。さらに同学区は小学3年生以上の生徒に対してウォーク(差別などに過敏なこと)カリキュラムを提供している。

 同サイトの「公平性に関する声明」では「サンディエゴ統一学区は、生徒が学校と人生で成功するために必要なものを確実に得られるよう、公平で包括的な学校づくりに取り組んでいる」と述べている。

 ディフェンディング・エデュケーションはこのサイトを「教育ではなくイデオロギー推進機関」と批判した。

 広報上級ディレクターのエリカ・サンジ氏は「サンディエゴ統一学区は(幼稚園から高校までの)K-12教育におけるイデオロギー支配の典型例だ。大半の保護者と教職員はこのウェブページの内容すら認識していないだろうが、これは学区の公式見解と解釈せざるを得ない」と述べた。

 サンジ氏は声明で、「教育は、9種類の性自認と28種類の性的指向が存在すると信じる、あるいはその考えを容認する学区とは相容れない。この狂気を終わらせなければならない。でなければ、信頼は永遠に失われる」と強調した。この声明を受け取ったのは、ワシントン・タイムズが最初だった。

 公平性と帰属感チームを率いるのはエボニー・ウェザーズ事務局長で、エスニック・スタディーズ部と修復的アプローチ実践部が関与し、トレバー・プロジェクト、ヒューマン・ライツ・キャンペーン、「ゲイ・レズビアン・ストレート教育ネットワーク(GLSEN)」などの左派団体からのリソースも活用されている。

 このコーナーによれば、学区は「公平性意識」「社会正義」「修復的アプローチ」といった概念を小学校低学年から学ばせることで「抑圧と不平等なシステムの解体」に取り組んでいる。

 さらに「イッツ・リット・ジュニア」と題した教材が存在する。

 これは3年生から6年生を対象としており、「ボーイスカウトでのトランスジェンダーの子供たち」「ラティンクス(ジェンダー中立的なラテン系住民)の歴史探求」、ミシェル・オバマ元大統領夫人などの「若い女性の正義の追求者」を扱うカリキュラム案が盛り込まれている。

 このような政治色の強い授業は小学3年生には早すぎないか。学区のウェブサイトによると、早すぎない。

 サイトのFAQ(よくある質問)には「悪口や同性愛・トランスジェンダーへの蔑称の使用は、幼稚園や小学1、2年生という早い段階から始まっている。幼いころから子供たちはLGBTQIA+(性的マイノリティーの総称)の人々に関する情報に触れているが、それは誤った情報や否定的な固定観念に基づいていることが多くある。教師がLGBTQIA+の人々について沈黙すると、生徒たちはこの黙認から、同性愛嫌悪やトランス嫌悪的な侮蔑表現を使うことが許容されると学んでしまう」と書かれている。

 教材には「LGBTQIA+用語集―生徒パネルへようこそ」というスライドショーが含まれ、9つの性別(「デミガール」「第3の性」など)と28の「若年層の性的指向」(「エイジセクシュアル」「ポリセクシュアル」「性的流動性を持つアブロセクシュアル」など)が列挙されている。

 ディフェンディング・エデュケーションの調査報道記者ケンドール・ティーツ氏は、「サンディエゴ統一学区は28の性的指向と9つの性自認があることを拡散し、学区が『抑圧と不平等な制度を解体する』という使命を担っていることを宣言し、これらの概念を最も影響を受けやすい最年少の生徒たちの心に刻み込んでいる」と述べた。

 このコーナーにはトランスジェンダーの権利と教育改正法第9編(タイトル9、性別による差別を禁止する法律)に関することも多く記載されているが、そのすべてが法的に正確とは限らない。

 「トランスジェンダー、ノンバイナリー、ジェンダー非適合の学生の権利」ページは、「タイトル9は、ほとんどの学校で性差別を違法とする連邦法だ。この問題を検討したほとんどの裁判所は、トランスジェンダーであることによる差別もこれに含まれると主張している」と説明している。

 だが、連邦判事は1月、バイデン政権による「性自認」をタイトル9の対象に加えるという規則を、全米で無効とする判決を下した。教育省が権限を逸脱し、本来とは異なる性の名前や代名詞の使用を強制することで修正第1条(言論の自由)を侵害したと判断したためだ。

 学区のサイトのページはさらに、生徒には「自身の性自認に合うトイレや更衣室を使用する権利」や「自身の性自認に合う名前と代名詞で呼ばれる権利」があると記載しているが、これらの問題は現在裁判所で争われている。

 ワシントン・タイムズ紙は地区にコメントを求めた。

 教育関係者には、教育の枠を超えてLGBTQ活動家としての行動を開始することが奨励されており、これはサイトの「抵抗への対応」ガイドで推奨されている。

 「一度踏み出せば、少し居心地の悪い思いをすることもあるかもしれないが、文字通り命を救う形で支援者としての役割を果たしていることに気づくはずだ。沈黙はもはや私たちの標準であってはならない」

 トランプ大統領は大統領令「K-12教育における過激な思想教育の終結」に基づき、「ジェンダーイデオロギーや差別的な公平性イデオロギーに基づくものを含む、K-12における違法かつ差別的な扱いと思想教育」への連邦資金提供停止に取り掛かっている。

 差別的な人種的優遇措置を推進する連邦資金援助教育機関や、性別が2つ以上存在するという思想を助長する機関を対象とする大統領令も出されている。

 サンジ氏は「これらのプログラムや資料がトランプ政権の大統領令に抵触しないとは考えにくい。ジェンダーイデオロギーに深く染まっている」と語った。

 サンディエゴ統一学区は就学前教育から高校3年生まで12万1000人の生徒を抱え、カリフォルニア州で2番目に大きい。

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