「危険な」コウモリウイルス研究への公的資金提供中止を 議員らが国立衛生研に要請

(2026年1月15日)

2015年9月2日撮影の写真。イリノイ州ニューレノックスにあるシャロン&ダン・ピーターソン夫妻宅の豪華なコウモリ洞窟で、エジプトフルーツコウモリが確認される。夫妻はエジプトフルーツコウモリとアフリカストローカラーコウモリの飼育に加え、誤解されがちなこれらの生物について観客への啓発活動を行っている。(マーク・ブラック/デイリー・ヘラルド via AP)

By Stephen Dinan – The Washington Times – Tuesday, January 13, 2026

 共和党の議員らは、コロラド州で建設中の、コロナウイルスなどの危険な病原体を研究する施設への支援を停止するようトランプ政権に求めた。中国の武漢ウイルス研究所に関連して発生したのと同様の危険に米国をさらすことになると主張している。

 この研究所は、国立衛生研究所(NIH)の資金提供を受け、コロラド州立大学が建設を進めているもので、コウモリの繁殖コロニーを備える。他の研究機関の使用も想定されており、エボラ出血熱やマールブルグ病、新型コロナウイルス感染症などの原因となったウイルスを研究する。この研究所自体も独自に実験を行う予定だ。

 ジョニ・アーンスト上院議員(共和党、アイオワ州)は「米国で、あのいかがわしい武漢の研究を再現するために税金を使うなど正気の沙汰ではない」と述べた。

 ポール・ゴーサー下院議員(共和党、アリゾナ州)もこれに加わり、実験の「即時停止」を要求した。

 「NIHは直ちに残りの資金拠出を止め、米国民にとって明確な利益がほとんどないばかりか、パンデミック(世界的大流行)級のリスクを伴う研究に、これ以上税金が無駄に使われることのないよう、計画を中止すべきだ」

 この計画は、バイデン前政権末期に暗礁に乗り上げた。コウモリの供給元である非営利団体エコヘルス・アライアンスが、武漢ウイルス研究所に割り当てられた公的資金を不適切に扱ったとして、政府契約から排除されたためだ。一部の連邦機関は、パンデミックを引き起こしたウイルスが同研究所から流出した可能性を指摘している。

 しかし、ワシントン・タイムズが昨年10月に報じたところによると、NIHがさらに220万ドルをこの研究所に振り向けたことを受けて、トランプ政権はこの米国内の研究所への支援を表明した。

 この資金は、ニパウイルス、パンデミックを引き起こした新型コロナウイルス、新型コロナと密接に関連する2つのコロナウイルス変異株、BANAL-52とBANAL-236を用いたコウモリの「感染実験」を支援するために使われる。

 両議員は、NIHのジェイ・バタチャリア所長宛ての書簡で、研究所にまだ支払われていない数百万ドルの資金を停止することは可能だと訴えた。

 「直ちにそうして、このばかげた研究を止めてほしい」

 このコウモリ研究所への資金拠出は、バタチャリア氏の過去の発言を踏まえると、特に不可解だ。

 例えば2024年、同氏はこの研究の有益性に疑問を呈し、危険性があると示唆していた。

 「この研究は、地域社会だけでなく、世界中のあらゆるコミュニティーに影響を及ぼす可能性がある」と指摘した上で、透明性の欠如を批判していた。

 また「なぜ、このごく少数の人間だけで、世界全体がどのようなリスクを負うのかを決められるのか」と懸念を示していた。

 武漢ウイルス研究所に流れた米国の資金を暴き、今回のコロラド州の計画を追跡してきた「ホワイト・コート・ウェイスト・プロジェクト」は、バタチャリア氏の過去の批判を引用しながら、NIHがなぜ資金提供を再開したのか疑問を呈した。

 プロジェクトの創設者アンソニー・ベロッティ氏は、「武漢(ウイルス研究所)とつながりのある狂気の科学者たちに、米国内で危険なコウモリウイルスの実験のためにさらに何百万ドルもの税金を渡すなど、ファウチ博士の料理本そのままの災厄のレシピだ」と語った。

 ファウチ博士とは、かつて国立アレルギー・感染症研究所を率いていたアンソニー・ファウチ氏のことだ。

 NIHを所管する厚生省の報道官、エミリー・ヒリアード氏は、バタチャリア氏の見解の変化についての質問への回答を避け、この書簡については議員らに直接対応すると述べた。

 コロラド州立大学では既にジャマイカフルーツコウモリが飼育されており、同大学はこれをエボラ出血熱やマールブルグ病の「モデル生物」だとしている。今後は、マールブルグウイルスやソスガウイルスの主要な自然宿主であるエジプトルーセットオオコウモリの繁殖コロニーを設ける計画だ。

 研究所側は、研究所に搬入される前に、コウモリがウイルス陰性であることを確認するとしている。

 この研究所はバイオセーフティーレベル(BSL)2となる予定だ。米疾病対策センター(CDC)の最新の指針によれば、この種の研究所でも新型コロナウイルスを扱うことができる。

 コロラド州立大学は公式サイトで、「人へのウイルスやその他の病原体の感染力を高める可能性のある、コウモリを用いた機能獲得型感染症研究を行う計画はない」としている。

 なお、エボラウイルスとマールブルグウイルスは、最も危険度が高いバイオセーフティーレベル4に分類されている。

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