トランプ級戦艦で「強力な戦力投射」可能に 米海軍

(2026年1月16日)

2020年9月2日(水)、ノースカロライナ州ウィルミントンで、ドナルド・トランプ大統領が、ウィルミントンを米国初の第二次世界大戦遺産都市に指定する式典で演説する様子。背景には戦艦ノースカロライナが映っている。(AP Photo/Evan Vucci)

By Mike Glenn – The Washington Times – Tuesday, January 13, 2026

 米海軍高官は13日、計画中の「トランプ級」戦艦は海軍にとって極めて重要であり、これによって海上での強力な軍事的プレゼンスを確保することが可能になると述べた。

 海軍の水上戦担当責任者デレク・トリンク少将は、この次世代艦によって、現行のタイコンデロガ級巡洋艦やアーレイバーク級駆逐艦では得られない新たな能力を獲得できるようになると語った。

 トリンク氏は、アーリントンで開催された水上海軍協会の年次シンポジウムで、「アーレイバーク級駆逐艦の能力拡張はそろそろ限界に近づいている」と述べた。

 同氏は「より大きな戦力を持ち、より多くの兵器を搭載し、より大きな戦力を投射できる、より新しく大きなものが必要だ」と語った。

 トランプ級戦艦の建造計画が提示される一方で、海軍は難しい局面を迎えている。海軍の水上艦部隊は、慢性的な整備の遅れ、予備部品の不足、熟練した整備人員の不足、苦境に立つ造船産業など、大きな課題に直面しているからだ。

 そのため海軍は、最先端の艦艇を開発すると同時に、既存艦隊の複雑で高額な整備プログラムを管理することになる。

 トリンク氏は「未来の水上艦部隊を構築すると同時に、現在の水上艦部隊の近代化と維持を行っている」と述べた。

 アーレイバーク級駆逐艦は1993年に就役した。海軍は74隻を保有しており、2060年代まで水上艦隊の中核を担い続ける。トリンク氏はアーレイバーク級を「これまでに建造された水上艦の中で最も成功した艦艇」と呼んだ。

 トランプ大統領が発表した「黄金艦隊」には、トランプ級戦艦が参加する。これによって、アーレイバーク級駆逐艦を含む海軍の他のどの艦艇をも凌駕する攻撃力を備えることになる。当局者によると、通常の砲体系に加え、極超音速ミサイルを発射する能力を持ち、レールガン(電磁投射砲)や指向性エネルギー兵器などの将来兵器に十分な電力を供給できるという。

 新型戦艦は、海軍指導部に現在はない海上での指揮統制能力を持つ。トリンク氏によれば、空母打撃群の一部として、あるいは独自の水上艦戦闘群として運用することも可能になる。

 トランプ氏は黄金艦隊計画発表時に、米国の海上優位を保証し、国の造船部門を活性化させると説明した。

 トランプ氏は昨年12月、「これらの最先端艦艇は、潜水艦を除けば…最も破壊力のある水上戦闘艦となるだろう」と述べた。

 同氏は新型戦艦について「米国の軍事的優位を維持し、米国の造船業を復活させ、世界中の米国の敵に恐怖を抱かせる。他国はわれわれに敬意を払うべきであり、必ずそうなる」と語った。

 一方、一部アナリストらは、提案された艦艇はあまりに高価になりすぎ、計画完了までに時間がかかりすぎると指摘する。

 元海兵隊大佐で、現在は戦略国際問題研究所(CSIS)の上級顧問を務めるマーク・カンシアン氏は、黄金艦隊構想に関する最近の詳細な分析の中で、「総コストとスケジュールが判明すれば、計画はほぼ確実に中止されるだろう。しかし、それは数年という歳月と数十億ドルを費やした後になるかもしれない」と記した。

 カンシアン氏は「海軍は、能力を発揮できるようになるまでに何年もかかる長期の開発プログラムを開始するのではなく、今すぐ船を建造する必要がある。既存の実証済みデザインを改良し、生産ペースを上げる方がはるかに良い。それがトランプ大統領が演説で挙げた高い生産レベルを達成し、世界の海での米国のプレゼンスを強化する方法だ」と述べた。

艦隊の近代化

 海軍はズムウォルト級駆逐艦も3隻保有している。これは当初の計画より少ない。主にコストの高騰に加え、大国間の競争によってその役割に疑問が生じたため、計画は大幅に削減された。

 トリンク氏は、ステルス性を備えたズムウォルト級駆逐艦について、極超音速ミサイルを搭載できるよう改修と近代化が進められていると述べた。

 中国やロシアなどの潜在的敵対国との大国間競争に米国が焦点を当てているとはいえ、任務はさまざまあり、海軍には依然として小型の軍艦が必要だと当局者は述べた。例えば、敵の艦隊を攻撃するために必要な部隊は、麻薬密輸が疑われるボートを取り締まるために必要な部隊と同じではない。

 トリンク氏は「国家安全保障戦略は、航路を支配し違法取引を阻止するため、より適切な海軍を求めている。それには小型水上戦闘艦が必要だ」と語った。

 海軍は常に大型艦と小型艦の「ハイ・ロー」ミックスを取り入れてきた。

 トリンク氏は「われわれが今、必要としているのはこの組み合わせだ。われわれの大型水上戦闘艦は極めて有能だ。海底から宇宙まで、あらゆる領域で専門的な任務を遂行できるよう設計されている」と述べた。

 海軍は依然として27隻の沿海域戦闘艦(LCS)を保有している。対テロ作戦や機雷戦のための多目的で高速の近海艦として位置づけられているが、LCS計画はコスト超過と整備不良により物議を醸した。その後のLCSには、改良された砲や電子戦システムが搭載された。

 トリンク氏は「わが国の小型水上戦闘艦はこれがすべてだ。司令官らはこれらの船ができるのを持っている。われわれはそれらをより破壊力のある、残存性の高いものにしなければならない。LCSは長い道のりを歩んできた。われわれはこのクラスの艦艇に注力している」と語った。

 海軍の新型フリゲート艦は、大型の駆逐艦やLCSを補完することが期待されている。それらは、問題のあったコンステレーション級フリゲート艦から、早期納入と低コストを目指した沿岸警備隊の海洋保安カッター(バーソルフ級)の設計を基にした、より小型で適応性の高い艦艇への転換点となる。

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