元米海軍兵、スパイ罪で禁固刑 中国情報将校に機密売却

(2026年1月21日)

2014年8月2日に撮影されたこの航空写真には、毎年恒例のシーフェア夏季祭りの期間中、シアトル中心部近くに係留されている米海軍のエセックス級強襲揚陸艦エセックスが写っている。(AP通信/テッド・S・ウォーレン撮影)

By Bill Gertz – The Washington Times – Tuesday, January 13, 2026

 中国のためにスパイ活動を行った罪で有罪判決を受けた元米海軍兵について、司法省は13日、中国に機密を漏洩したとして16年以上の禁固刑が言い渡されたと発表した。

 中国生まれのジンチャオ・ウェイ被告は、太平洋艦隊の母港であるサンディエゴ海軍基地を拠点とする強襲揚陸艦エセックスに勤務していた。8月に連邦裁判所でスパイ罪の有罪判決を受けた。

 トッド・ブランシュ司法副長官は「この米海軍兵は祖国を裏切り、米国の安全を危険にさらした」と述べた。

 「司法省はこのような行為を容認しない。調査し、米国民の利益を守る用意がある」

 公判で示された証拠によると、機関要員だったウェイ被告は機密取扱資格を持ち、小型空母とされる同艦の兵器、推進機、淡水化システムなどの情報を入手できる立場にあった。

 25歳のウェイは、スパイ活動、スパイ活動共謀、技術防衛データの違法輸出およびその共謀など、6つの罪で有罪となった。

 裁判資料によると、2022年2月、ウェイ被告は「海軍愛好家」を装った国有の中国船舶工業集団の中国人情報将校から、SNSを通じて勧誘された。

 裁判の証拠から、被告は接触の初期段階から、相手が中国の情報将校ではないかと考えていたことが明らかになっている。

 知人から接触を避けるよう助言を受けたにもかかわらず、被告は暗号化メッセージアプリに連絡場所を移し、中国のためのスパイ活動を開始した。

 2022年3月から2023年8月の逮捕までの間、被告はエセックスの写真や動画を提供し、複数の海軍艦艇の位置を中国側に伝え、同艦で使用されている防御用兵器についての情報を提供した。

 中国に提供された情報には、サンディエゴにあるエセックスや他の海軍艦艇の不具合に関する報告も含まれていた。

 さらに、制限付きの海軍コンピューターシステムにアクセスして盗み出した、米海軍艦艇に関する技術・運用情報数千ページを送信していたことも判明した。

 ウェイ被告はこれらの情報の対価として、1年半で1万2000ドル超を受け取っていた。

 中国に渡された機密情報の中には、海軍システムに関する少なくとも30冊の技術・運用マニュアルが含まれていた。

 マニュアルには、エセックスおよび同型艦に搭載された複数システムの運用に関する詳細が記され、動力、操舵、兵器管制、航空機、甲板エレベーター、損害・死傷者対応などに関する情報が含まれていた。

 台湾を巡る衝突の可能性が高まっており、これらの情報は、中国軍にとって有用だと、元海軍当局者2人が公判で証言した。

 2人は、ウェイ被告が漏洩した情報から人民解放軍は海軍の強襲揚陸艦の運用方法を知ることができると述べた。この情報は、人民解放軍が強襲揚陸艦の建造で大きな進展を遂げ、軍事力の投射と行使の能力に劇的な影響を与える可能性があるという。

 また、この情報によって、人民解放軍は米海軍の強襲揚陸艦への効果的な攻撃がしやすくなる。

 ジョン・パームリー米連邦検事補は、22年の禁錮刑を求める量刑意見書で「つまり、被告の犯罪は故意で継続的、かつ極めて深刻な被害をもたらした」と述べた。

 捜査当局は公判で、ウェイ被告が中国側の担当者と交わした電話通話、電子メッセージ、音声メッセージを公開した。

 これらのメッセージでは、誰にも知られることなく、いかに摘発を回避するかについて話し合われていた。

 公判の証拠はまた、中国の情報機関がウェイ被告と母親の中国への渡航費を負担していたことも明らかにしている。

 治安・情報当局者は、この量刑が他の潜在的スパイへの警告になるとして高く評価した。

 国家安全保障担当のジョン・アイゼンバーグ司法次官補は、ウェイ被告が個人的利益のために中国の情報将校に機密を売り、海軍の重要情報を漏洩したと述べた。

 アイゼンバーグ氏は「きょうの判決は、国家の機密を売り渡せば、極めて高い代償を必ず払わせるというわれわれの決意を示している」と語った。

 海軍犯罪捜査局のオマー・ロペス局長は、ウェイ被告が数千点の文書、運用マニュアル、輸出管理対象の機密情報を中国の情報将校に渡したと指摘、これは米国の軍人と国民に対する裏切りだと述べた。

 連邦捜査局(FBI)サンディエゴ支局のマーク・ダーギス特別捜査官は、今回の量刑はこの地域で「前例のない」スパイ事件の終結を意味し、「ウェイが自国に対して働いた悪事がいかに重大かを示している」と述べた。

 ウェイ被告の弁護士にコメントを求めたが、直ちに応じることはなかった。

 被告は量刑前にマリリン・ハフ判事に宛てた書簡で、「自分がどれほど愚かで、世間知らずで、不注意だったか」を反省し、犯罪を後悔していると記した。

 手書きの書簡には「海事への関心を共有する友人だと心から信じていた。渡すべきではなかった」と記されている。

 被告の母、ミンリー・ウェイさんは量刑前の書簡で、被告は中国で生まれ、2016年にウィスコンシン州へ移住したと裁判所に伝えた。

 ウェイ被告は階級E4(下士官)で、拘束中も「敬虔なキリスト教徒として、聖書を学び、読んでいた」という。

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