中国軍、将来の航空戦は「知能化」された無人戦闘システムが中核

(2026年2月16日)

台湾国防部が公開したこの写真は、台湾空軍のP-3Cオライオン対潜哨戒機から撮影されたもので、2025年3月17日(月)、台湾近海に接近した中国の雲影WZ-10無人機を示している。(台湾国防部提供/AP通信)

By Bill Gertz – The Washington Times – Thursday, February 12, 2026

 中国軍内部の報告書から、人民解放軍がステルス機、ドローン、ハイテク兵器を用いた先進的な航空戦の遂行に重点を置いていることが明らかになった。

 中国共産党中央軍事委員会の機関紙「解放軍報」に昨年9月、報告書「航空戦の形態は将来どのように変化するか」が掲載された。

 米空軍のシンクタンク「中国航空宇宙研究所」が翻訳し、「公式見解と認められる」との評価を下した。

 報告書は、これまで人民解放軍の航空戦力運用について論じてきた軍事評論家のチャイ・シャン氏が執筆した。

 「将来の航空戦が、最終的に知能化された空中戦になるのは不可避だ」と指摘している。

 兵器と装備は、人工知能(AI)の意思決定・管理システムの統制下で、システム群を形成するとされている。このシステム群は、自律的かつ自己適応・自己協調的な(既存の兵器技術システムを組み合わせた)「システム・オブ・システムズ(SoS)」を用いた「知能化」された無人戦闘システムを中核とする。

 また、人民解放軍の将来の航空戦は、無人兵器プラットフォーム、自律型兵器プラットフォーム、分散型作戦、スウォーム(ドローン群)を取り入れた形へと進化し、有人機はドローン編隊の支援を受けるようになる。ドローン編隊は、有人機にセンサー能力を提供し、兵装の効果を高める。

 中国軍はすでに「ステルス、極超音速推進、目視外攻撃を主要手段とする分散型航空戦」という目標に向けて前進しているという。

 報告は、長距離空対地ステルスミサイルや極超音速ミサイルを搭載したステルス機が、航空宇宙SoSのネットワークの一端を担い、広範囲に分散展開し、偵察、探索、攻撃、評価の各段階に広く関与すると説明。統合航空宇宙センサーの支援の下、目視外から敵に対する長距離攻撃を実施するとしている。

 人民解放軍の新たな航空戦形態の開発は「迅速かつ激烈」に進んでいるとも指摘している。

 また、航空戦のカギは、物理領域と情報領域を融合させ、通常戦力と認知戦力を組み合わせたハイブリッド型の攻撃を実現することにあるという。

 報告書は、将来の空中戦について「『重要拠点を精密に打撃する』火力戦と『実力を隠して相手を欺く』情報戦、複数の兵器や情報システムを統合した『システム・オブ・システムズ型』の空戦を主な特徴とする。そのうえで、敵の主要なスマート兵器や装備を物理的に破壊する『ハードキル』に加え、ディープフェイクやアルゴリズムによる情報攪乱、ウイルス感染などによる『ソフトキル』を組み合わせることで、敵の認知環境を複雑化させることが可能になる。そうすることで最終的には、敵の空戦システム全体の判断力や機能を低下させ、事実上の『認知的崩壊』に追い込むことができる」としている。

 報告書はさらに、中国人民解放軍がこうした空戦能力の整備を進めていると主張した。極超音速兵器や高度な戦闘管理システムなど、急速に進展する先端技術を活用しながら、新たな戦争形態の確立を図っているという。報告書はそれらを「決定中心戦」「モザイク戦」「アルゴリズム戦」と表現している。

 「これらは近い将来、戦場に現れる可能性がある」

新華社通信が公開したこの写真には、2026年7月6日(月)、南太平洋で中国の原子力潜水艦から発射された長距離弾道ミサイルが海面から飛び出す様子が写っている。(李向超/新華社通信提供、AP通信経由)

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