トランプ大統領がガザ再建構想 「平和評議会」初会合

(2026年2月21日)

2026年2月19日(木)、ワシントンにある米国平和研究所で開催された平和委員会会議に出席するため、ドナルド・トランプ大統領(中央)が、左側にJ・D・ヴァンス副大統領、右側にマルコ・ルビオ国務長官を伴って到着。(AP Photo/Mark Schiefelbein)

By Mallory Wilson and Tom Howell Jr. – The Washington Times -Thursday, February 19, 2026

 トランプ大統領は16日、ワシントンで開かれた「平和評議会」初会合で、戦禍に見舞われたパレスチナ自治区ガザの再建構想を打ち出した。数十万戸の新規住宅建設、ラファ市の全面再建、エジプトをイスラエル、中東全体につなぐ未来型の「アブラハム・ゲートウェー」構想などを柱とする。

 評議会は中東の調和を掲げる多国間の枠組みであるとともに、「影の国連」ともみられている。会合では、ガザを「中東のリビエラ」に変貌させる20項目の計画を紹介する映像が上映された。都市再建、子供の就学再開、失業抑制、高速道路整備などが盛り込まれている。

 トランプ氏の義理の息子で再建構想の中心的助言者ジャレッド・クシュナー氏は「過去は変えられないが、正しい方法で取り組めば未来は変えられる」と述べ、「戦争は悲惨だった。ガザの人々を支え、成功の機会を与えるためにここにいる」と語った。

 トランプ氏らは、2023年10月のイスラエル攻撃への報復としてイスラエルが大規模空爆したガザの再建を目指している。米政府は、ガザを支配し攻撃を仕掛けたイスラム組織ハマスに破壊の責任があると主張する。一方、イスラエルが過度の武力行使で事実上ガザを破壊し、住民に対するジェノサイド(大量殺害)を行ったと批判する声もある。

 会合には40以上の国・機関の代表が参加し、多国間の取り組みであることを印象付けた。

 ただし、事業には巨額の資金が必要で、最大で700億ドルとの試算もある。トランプ氏は米国が100億ドルを拠出すると表明した。評議会は当面ガザ再建に注力するが、将来的には他の国際的な課題も扱う可能性があるという。

 トランプ氏は「ガザでの衝突は終わった。小さな火種は残っているが終結した」と指摘。ハマスが武装解除に応じなければ「厳しく対処する」と警告した。中東地域の代表らによると、再建期間中の治安要員として2000人が登録したという。

 カザフスタン、アゼルバイジャン、アラブ首長国連邦(UAE)、モロッコ、バーレーン、カタール、サウジアラビア、ウズベキスタン、クウェートの9カ国が計70億ドルを拠出するとした。

 トランプ氏は「平和ほど重要なものはなく、平和ほど高価なものもない」と語った。

 一方で、同氏の動機に懐疑的な声もある。親パレスチナ派のデモ参加者は「ドナルド・トランプ、地獄へ行け」と書かれた横断幕を掲げ、「平和評議会はうそ評議会だ」と叫んだ。

 トランプ氏は中東和平は目前と強調し、「素晴らしい人々だ。調和のとれた中東を築きたい」と述べた。

 最大の課題はイランへの対応だとした上で、「イランは核兵器を持ってはならない」と断言。イランの核開発を巡って合意を模索しているが、溝は深く、合意に至らなければ軍事攻撃も辞さないと改めて警告した。

 評議会はトランプ氏が議長を務め、同氏を中心に運営されている。会場の「ドナルド・J・トランプ平和研究所」も最近、同氏にちなんで改称された。

 一部の西側同盟国は国連の既存の枠組みを損なう恐れがあるとして距離を置いている。バチカンは国連との役割重複を理由に参加を見送った。

 トランプ氏は、評議会は今後、支持を得られると主張し、「強い影響力と権威を持つ」と述べた。

 カナダは関心を示したが、先月の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)でカーニー首相がトランプ氏を批判したことから、招待を取り消された。

 トランプ氏はダボスで憲章署名式を開催し、今回のワシントン会合につなげた。

 演説では、アルゼンチンのミレイ大統領の当選を後押ししたと誇示し、ハンガリーのオルバン首相にも自身の支持が有利に働くはずだとの見方を示した。

 また、ノルウェーが評議会会合を主催する予定だとし、「ノーベル平和賞を授与すると発表してくれればもっとよかった」と語った。

 トランプ氏はノーベル平和賞へ強い関心を示しており、ノルウェー政府が自身に授与すべきだったと繰り返し主張している。

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