トランプ政権、イノベーション促進でAI連邦法整備へ 州規制を禁止

(2026年3月25日)

2023年7月16日、バージニア州アッシュバーンで、人工知能など現代のインターネット利用を支えるために必要なコンピュータサーバーやハードウェアを収容するデータセンターの前を車が通り過ぎている。(AP通信/テッド・シャフリー、ファイル写真)

By Tom Howell Jr. – The Washington Times – Friday, March 20, 2026

 トランプ政権は、人工知能(AI)に関する法整備の枠組みを公表した。イノベーションを促進する一方で、各州が独自の規制を導入することを禁止する。

 この枠組みは6つの主要な柱で構成されている。経済成長への貢献、雇用への悪影響、予期せぬ副作用への懸念が入り交じる急成長技術AIに対し、トランプ氏が主導権を握って「交通ルール」を定めようとする試みだ。

 ホワイトハウスが20日に発表した文書には、「政権は、この変革的な技術が子供の幸福や毎月の電気料金といった身近な問題にどのような影響を与えるかについて、一部の国民が不安を感じていることを認識している。こうした問題や、その他の新たなAI政策上の検討事項については、AIがどのように開発され、日常生活でどのように使用されているかについて国民の信頼を確保するため、強力な連邦政府のリーダーシップが必要だ」と記されている。

 この枠組みは議会に対し、子供のプライバシーを保護し性的搾取を防止するための「アカウント管理権限」を保護者に与えるよう求めている。

 また、AIデータセンターの電力コストを地元住民が負担すべきではないとしている。トランプ氏は、AI企業の自社施設内での発電を推進している。

 政権は、クリエーターがコンテンツ制作にAIを活用する際の知的財産権を保護すべきだとしており、さらにAIが検閲ツールとして悪用されないよう、言論の自由の保障を求めている。

 また、AI開発競争で他国に後れを取らないようイノベーションの障壁を取り除くことを議員らに要請し、AI主導の経済下で労働者が成功するためのトレーニングプログラムの実施を命じている。

 この枠組みの注目すべき点は、州ごとの個別の規則ではなく、連邦標準を適用することへのトランプ氏の強い意気込みだ。

 文書は「この枠組みは、全米で一律に適用されて初めて成功する。矛盾する州法の継ぎはぎ状態は、米国のイノベーションと、世界のAI競争をリードする能力を損なうことになる。連邦政府は、一貫した国家政策を策定し、AI競争に勝利して国民に利益をもたらすと同時に、この変革的技術に伴う政策課題に効果的に対処できる唯一の存在である」としている。

 マイク・ジョンソン下院議長(共和党、ルイジアナ州)ら共和党指導部は、この枠組みを、AIの可能性を解き放ち、米国の世界的リーダーとしての地位を固めると同時に「米国の家庭に重要な保護を与えるもの」として歓迎した。

 独自にAI法案を起草しているマーシャ・ブラックバーン上院議員(共和党、テネシー州)も、ホワイトハウスの指針を歓迎した。

 ブラックバーン氏は20日、「きょう、トランプ政権はAIのロードマップを示した。大統領のアジェンダを法制化し、米国民を保護し、AIイノベーションを解き放つために同僚議員と協力することを楽しみにしている。トランプ・アメリカAI法こそが、米国が必要とする解決策だ」と語った。

 ブラックバーン氏の法案は、AIプラットフォーム(企業)に対し、自社のアルゴリズム、エンゲージメントメカニズム(利用の仕組み)、データ実践が、心理的、物理的、経済的、搾取的な害にどのように関与しているかについて、定期的なリスク評価を実施することを義務付けている。

 また、AI開発者がプラットフォームを設計・運営する際、ユーザーへの予見可能な害を軽減することを確実にするための「注意義務」規定も盛り込まれている。

 一方で、トランプ氏の計画を快く思わない人々もいる。彼らは、この計画がAIによる被害を防ごうとする各州の動きを封じることになると主張している。

 セキュアAIアライアンスのCEO、ブレンダン・スタインハウザー氏は「ホワイトハウスのAI担当官デービッド・サックス氏は、真面目に働く一般の米国民を犠牲にして、巨大IT企業の言いなりになり続けている。この連邦AI枠組みは、州によるAI立法を阻止しようとするものであり、AI開発者が自社製品によって引き起こされた害に対して責任を負う道筋を全く示していない」と述べた。

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