中国製兵器の欠陥露呈 技術者・当局者ら失跡・粛清相次ぐ

(2026年4月3日)

新華社通信が公開したこの写真では、2017年7月30日(日)、中国内モンゴル自治区北部の朱日和訓練基地で行われた中国人民解放軍創設90周年記念軍事パレードにおいて、習近平国家主席が軍用ジープの上に立ち、人民解放軍の部隊を閲兵している様子が写っている。(李涛/新華社=AP通信)

By Bill Gertz – The Washington Times – Wednesday, April 1, 2026

 中国製の兵器や軍事装備がイランなどで相次いで破壊されたり、機能しなかったりしたことを受け、科学者、兵器開発担当当局者らが姿を消し、粛清されたのではないかとみられている。

 米国務省の元政策顧問マイルズ・ユー氏は、ステルス機など高度な脅威を探知・抑止できると宣伝されていた中国の兵器システムが、最近の米軍による作戦に対して無力だったと指摘した。

 ワシントン・タイムズのコラムニストでもあるユー氏は、「これらの失敗は特定の兵器の問題にとどまらず、中国軍の実際の能力が、必ずしもその主張通りではないことを示している」と述べた。

 中でも特に際立つのは、中国の長距離防空システム「HQ9B」の問題だ。これは2025年半ばに、石油と兵器の交換取引の一環としてイランが導入したものとみられている。

 HQ9Bのミサイルとレーダーは、核施設など重要拠点に配備され、ロシア製「パンツィリS1」などとともに多層防空網を構成していた。

 しかし、航空機やミサイルを撃墜できるはずのHQ9Bは、米国とイスラエルの空爆を受けて、発射前に破壊された。

 また、ステルス機の追跡能力があるとされた超短波3Dアクティブフェイズトアレイレーダー「JY27A」も、ミサイルや爆弾による攻撃に対して効果を発揮できなかった。

 JY27Aが破壊されたことで、レーダーに捉えられやすい大型で旧型のB52爆撃機でさえ、イラン上空を脅威にさらされることなく飛行できる状況となっている。

 こうした問題に対し、中国共産党は透明性ではなく内部の大規模な粛清で対応し、軍指導部や防衛研究者の刷新を進めた。

 中国製兵器の問題が露呈したのは今回が2度目だ。

 ハドソン研究所中国センターの所長でもあるユー氏によると、ベネズエラでの米軍によるニコラス・マドゥロ大統領拘束作戦の際にも、中国製装備の不備が明らかになり、作戦後、多くの人民解放軍幹部が公の場から姿を消した。

 中国共産党の主要会議に出席する人民解放軍の上級将官も大幅に減少し、3月初旬の会議には26人中6人しか姿を見せなかった。

 中央軍事委員会の最高幹部6人のうち4人も粛清された。

 粛清は今年初めからの4カ月間で、兵器開発に関わる科学・産業分野にも広がっていた。

ユー氏によれば1月以降、空母開発、戦闘機設計、レーダー、防空ミサイル、戦略兵器など主要兵器開発分野の関係者らが公の場から排除されたり、地位を奪われたりした。

 中国語の公開情報分析の専門家であるユー氏は粛清の具体例として次の人々を挙げた。

・海軍航空・空母開発担当主任科学者、フー・ヨンミン

・ステルス戦闘機J10、J20の主任設計技師、ヤン・ウェイ

・レーダーおよび対ステルス技術の専門家、ウー・マンキン

・防空ミサイル研究の重要人物、ウェイ・イーイン

・核兵器設計の主要人物、ジャオ・シアンゴン

 主要な兵器開発関係者の突然の失跡は、中国共産党上層部が、中国の大規模な軍事近代化を支えてきた技術指導層の大規模な解体に乗り出していることを示唆している。

 こうした失跡に加え、重要人物の訴追も相次いでいる。戦闘機の主要製造企業である中国航空工業集団の譚瑞松会長は最近、汚職の罪で死刑判決を受けた。

 また、重要研究に関わる著名な科学者の不可解な死亡も複数報告されており、中国共産党のいら立ちの強さを浮き彫りにしている。

 極超音速兵器や先進空力技術に関与する技術専門家も、最先端兵器開発に従事する中で相次いで死亡している。

 ユー氏は「これら一連の動きは、中国共産党が深刻な構造的問題を抱えていることを示している」と指摘した。

 「中国共産党の体制は失敗を公然と認めることを許さない。欠陥が露呈した場合、特に米軍との能力の差が歴然となった場合、制度的な欠陥に対処するのではなく、個人に責任を押し付ける対応が取られる。その結果、技術革新が行われることはなく、政治的粛清が繰り返されるという悪循環が生じている」

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