「忘れられた戦争」を記憶する韓国、米兵たちを顕彰

(2026年5月30日)

非武装地帯(DMZ)のすぐ南にある臨津閣で、伝説的な米国の工作員兼軍人であるジョン・シングラウブ将軍の記念碑の前で、要人たちが頭を下げている。同将軍は、ジミー・カーター大統領による韓国からの米軍撤退案に反対したことで知られる。(アンドルー・サーモン/ワシントン・タイムズ)

By Andrew Salmon – The Washington Times – Sunday, May 24, 2026

 韓国北部の最前線地域で21日、兵士や要人たちが、1950~53年の朝鮮戦争で戦った2人の米国人兵士を追悼した。参加したのは彼らの息子や孫娘を含む関係者たちで、その英雄的行動は73年後の今もなお語り継がれている。

 今回招待された2人の遺族は、朝鮮戦争を記憶し、韓米同盟を強化する活動を続ける団体によって迎えられた。

 5月21日、迷彩服姿の米兵や韓国特殊部隊、さらにギリシャ・韓国・ポーランドの士官候補生らが、要人たちと共に臨津閣(イムジンガク)に集った。ソウル北方、自由路の終点近くに位置し、非武装地帯(DMZ)に隣接する臨津閣は、展望施設や戦争記念碑、戦争関連のアートパークを備えた複合施設である。

 この日の式典では、ホワイトハウスに公然と異議を唱えた特殊部隊の伝説的人物、米陸軍ジョン・“ジャック”・シングローブ陸軍少将と、重傷から回復して1995年にナショナル・モールに落成したワシントンの朝鮮戦争戦没者慰霊碑建立を主導した米陸軍ウィリアム・ウェバー陸軍大佐が追悼された。

 シングローブ少将は大学を中退して陸軍に入り、第2次世界大戦のノルマンディー上陸作戦前には、米中央情報局(CIA)の前身である戦略情報局(OSS)の一員として敵地にパラシュート降下した。

 その後、CIAと陸軍を行き来しながら昇進し、朝鮮戦争やベトナム戦争における秘密作戦を指揮した。

 1977年、在韓米軍参謀長だった彼は、カーター大統領による在韓米軍撤退計画に強く反対した。その結果、軍でのキャリアを失ったが、韓国では大きな尊敬を集めた。

 韓国国家報勲部のクォン・オウル長官は演説で、「彼は在韓米軍撤退への反対によって、我々の自由を守った」と語った。

 晩年、シングローブ少将は反共団体連合の代表を務め、2022年に100歳で死去した。

 息子のジョン・シングローブ氏(75)は、「父は韓国に特別な愛着を持っていた。韓国の人々が父をこれほど尊敬しているとは知らなかった。再び来てほしいと頼まれ、断ることはできなかった」と語った。

 一方、ウェバー大佐は空挺兵として第2次大戦中にフィリピンで戦い、その後朝鮮半島へ派遣された。

 1951年2月、中国軍との激戦となった原州の戦いで、彼は壮絶な冬季戦闘に巻き込まれた。

 手榴弾で片腕を失い、迫撃砲で片脚を失った上、搬送中の救急車が攻撃されてさらに負傷した。

 1年間の療養後、彼は米軍史上初めて、両手足切断の状態から軍務復帰を果たした人物となった。退役後は、朝鮮戦争戦没者慰霊碑建立を議会に働き掛ける中心人物となった。

 完成後には、戦死者3万3629人の名前を刻む運動も主導した。

 孫娘のデイン・ウェバー氏(36)は、「祖父は、朝鮮戦争を『忘れられた戦争』ではなく『記憶される戦争』にしたかった。すべての名前が刻まれたベトナム帰還兵記念碑が持つ力を目の当たりにし、朝鮮戦争戦没者慰霊碑を訪れる人々が、ただ通り過ぎるだけで、じっくりと時間をかけていないと感じていた」と語った。

 ウェバー大佐の努力は実を結び、2022年4月9日、名前の壁は完成した。しかし彼は壁が完成したその日にこの世を去った。

 クォン長官は、「彼は英雄たちの名を永遠に歴史へ刻むため、記憶の壁を残した」と称えた。

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