ウクライナ軍がキーウ奪還-ウクライナ国防省高官
By Joseph Clark – The Washington Times – Saturday, April 2, 2022
ウクライナ国防省高官によると、ロシア軍が首都キーウ(キエフ)から撤退し、ウクライナ軍は2日、キーウとその周辺地域を奪還した。
ウクライナのゼレンスキー大統領が同国の北部地域でのロシア軍の「遅いながらも顕著な」撤退に言及、その後、ウクライナのアンナ・マルヤル国防副大臣は、ウクライナ軍が「侵略者」からキーウを「解放した」と述べた。
しかし、ゼレンスキー氏は、この地域が正常に戻るまでには長い道のりが待っており、この地域でのロシアのロケット攻撃は依然として懸念材料だと警告した。
ゼレンスキー氏は1日夜の演説で「われわれは前進している。注意深く前進している。そして、この地域に戻ってくる人たちもまた、十分に注意しなければならない。元のような普通の生活に戻ることはまだできない」と述べた。
「戦闘後に奪還した地域でも、待つ必要がある。安全が確認されるのを待たなければならない。新たな砲撃がないと確信できるまで待つ」
この地域では依然、戦争の犠牲者が見つかっている。
1日には、ウクライナの著名なフォトジャーナリスト、マクス・レビン氏がキエフ北部の村で遺体で発見されたと、ウクライナ検察庁が発表した。
検察庁によると、先月から行方不明になっていたレビン氏はロシア兵に撃たれたとみられ、捜査が進められている。
一方、マリウポリでは2日、住民765人が自家用車で避難したという。ウクライナのイリナ・ベレシュチュク副首相が発表した。
ウクライナ南東部のアゾフ海に面したこのマリウポリは、1カ月以上前の戦争開始以来、ロシアの攻撃の矢面に立たされてきた。同市を支配すれば、ロシアが2014年に併合したクリミアへとつながる陸路が確保できるようになる。
赤十字国際委員会は1日、ルートが安全であるという確証をスタッフが得ていないため、予定通りマリウポリに入って住民の避難を開始することはできないと発表した。市当局によると、ロシア軍が出入りを妨害しているという。
マリウポリには約10万人が残っているとされ、食料、水、医薬品の深刻な不足に直面している。