生きた囚人から臓器摘出、医学論文で新たな証拠-中国

(2022年6月4日)

2011年9月13日のファイル写真で、コロンビア大学医療センター移植サービスの外科医が、ニューヨーク・プレスビテリアン病院で肝臓移植を行う際にモニターを見る。(Keelin Daly/Hearst Connecticut Media via AP, File)

By Bill Gertz – The Washington Times – Wednesday, June 1, 2022

 中国で、移植のために生きた死刑囚から臓器が摘出されていることを示す、新たな証拠が研究者らによって明らかにされた。

 学会誌「米移植ジャーナル」に掲載された論文「臓器調達による処刑-中国でデッド・ドナー・ルールに抵触」によると、中国の医師らは医療倫理の根底にある価値観を無視し、生きた囚人から心臓と肺を摘出し、死刑を執行しているという。

 死亡が確認されていない患者からこれらの生死にかかわる臓器を摘出することは、摘出前に患者の死亡が宣告されていることを求めた倫理規則「デッド・ドナー・ルール」に抵触する。

 論文は、臓器移植に関する中国語の文献12万4770本を基に作成された2838本の論文を分析した。「これらの論文の71本で、脳死が適切に宣言されていない可能性を示す証拠」が見つかったと指摘、「中国の医師が、臓器摘出によって死刑執行にかかわった可能性が非常に高い」と結論付けている。

 また、臓器摘出には「死刑執行人と移植チームの間の密接な協力が必要」となり、「移植チームが深くかかわり過ぎると、医師らが死刑執行人となる危険性がある」と指摘している。

 中国政府の公式発表によると、これらの医学論文中のほぼすべての臓器移植は中国人の死刑囚または政治犯からだという。

 論文を執筆したのは、イスラエルのテルアビブ大学教授で、シェバ医療センター心臓移植部門の責任者ジェイコブ・ラビー、「共産主義犠牲者記念財団」研究員で、オーストラリア国立大学の政治科学博士課程のマシュー・ロバートソンの両氏。

 これまでにも中国で、摘出した囚人の臓器が大量に売買されていることは指摘されてきた。

 英ロンドンの非政府組織「チャイナ・トリビューナル(中国民衆法廷)」は2020年に仏教徒の法輪功、イスラム教徒のウイグル族などの宗教的少数派が標的となり、生きた囚人から臓器が摘出されていることを発表している。

 これらの移植が行われたのは、1980年から2015年で、当時、中国には臓器提供制度がなく、07年の中国の発表によると、「全移植のほぼ95%が囚人からだった」という。

1989年5月17日、中国・北京の天安門広場は、民主化を求める集会で数千人の群衆で埋め尽くされた。(AP通信/Sadayuki Mikami)

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