海外旅行を解禁した中国への対応が分かれるアジア諸国

(2023年1月8日)

2022年12月29日、北京の首都国際空港で、荷物を持った旅行者がエアマカオのフライトチェックインカウンターに並び、スマートフォンを通じて健康申告書を記入するカップル。中国が「ゼロCOVID」戦略を撤回した後、ギャンブル天国マカオが国境規制を緩和したことで、観光主導の経済が活性化することが広く期待されている。(AP写真/Andy Wong)

By Andrew Salmon – The Washington Times – Tuesday, January 3, 2023

 【ソウル】中国政府が1日に厳格な「ゼロコロナ」隔離要件を解除したことで、中国の膨大な国民がようやく旅行できるようになった。警戒する東アジア各国は、押さえ付けられていた中国人観光需要の突然の到来に対処する方法を戦略的に検討している。

 中国共産党政権は厳格なロックダウン政策を放棄したことで、新型コロナウイルス感染者が急増しているが、新規感染者数については、いいかげんなデータしか公表していない。このため、地域の各国政府は、もうかる中国人観光客と切望される人民元を歓迎するかどうか、またどのように歓迎するかで分かれている。

 中国の周辺では、日本、韓国、台湾が親米政権で、中国人観光客が(コロナウイルスを)持ち込む可能性を警戒し、中国本土からの旅行者に特定の措置を講じている。

 一方、インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナムの東南アジア諸国は、中国人観光客に対する特別措置は適用していない。

 北東アジアの民主主義国家はいずれも製造業が強く、陽光あふれる東南アジア諸国と比べて観光への依存度が低い。だが、日本と韓国は近年、インバウンド(外国人旅行者)を増やす一方、ベトナムはハイテク製造業で台頭してきた。

 中国の習近平体制は3年間にわたってゼロコロナ政策を取ってきたが、先月、高まる社会不安に直面して態度を変え、大規模ロックダウンと集団検査を放棄した。現地からの報道によると、この転換がコロナウイルスの危険な拡散をもたらし、病院の集中治療室や火葬場が満杯になる事態を招いた。これを受け、中国政府はコロナ感染者数と死亡率の最新データの公開を制限・停止している。

 この透明性の欠如は、国連世界保健機関(WHO)の高官が「非常に憂慮している」と述べるなど、珍しく批判を浴びている。また、中国はコロナ感染率の低下に従って段階的な再開に動いた地域の近隣諸国に後れを取っているとの指摘もあった。

 国際ワクチン研究所のジェローム・キム事務局長は、ワシントン・タイムズ紙に「世界はコロナで多くのことを経験し、多くの教訓を得た」と指摘した。「ゼロコロナで成功した国は、オーストラリアや韓国のように、成功する開放のプランを立てていた」

 各国政府にとって、この状況は世界で最も人口の多い国からコロナが大量に輸出される危険性をはらんでいる。中国政府は先週、旅行者の検疫制限を撤廃し、パスポートとビザの再発行を開始すると発表した。中国からの報道では、オンラインでの旅行予約が急増しており、せきを切ったようにやって来る可能性がある。

 公衆衛生上の課題が何であれ、どの政府も経済を無視することはできない。中国は地球上で最も裕福なアウトバウンド観光客の源泉だ。

 国連世界観光機関によると、コロナが旅行を壊滅させる前年の2019年、中国人観光客は世界中で2546億ドルを消費した。

 中国人観光客の消費力は他の国々を大きく上回っている。次に消費額が大きかったのは米国人の1523億㌦、次いでドイツ人の922億㌦だった。

 中国人の流入に備え、観光や入国管理システムを準備する時間はほとんどない。元日は過ぎたが、中国とこの地域の最大の祝日が間近に迫っている。

 中国の春節(旧正月)は今年、1月21日から8日間にわたる。2019年の春節では、約4億1500万人の中国人が国内を旅行し、630万人が海外を旅行した。一部の旅行アナリストは、これを毎年恒例の世界最大の大移動だと言っている。

北朝鮮政府が提供したこの写真には、2026年10月11日(日)、北朝鮮の指導者である金正恩氏(左手前)とその妻、娘が、北朝鮮国内の非公開の場所にある国防革命博物館を視察する様子が写っている。北朝鮮政府が配布したこの写真に写っている出来事を取材するために、独立系ジャーナリストは立ち入りを許可されなかった。この画像の内容は提供されたものであり、独自に検証することはできない。情報源から提供された画像には、朝鮮語の透かし「KCNA」と記されている。これは朝鮮中央通信社の略称である。(朝鮮中央通信社/AP通信経由)

北朝鮮に新国防博物館 正恩氏親子が最新ミサイル視察

(2026年10月15日)
2025年7月28日、中国・上海で開催された世界人工知能会議で展示されたファーウェイのAtlas 900 A3 SuperPoDの前を、来場者が通り過ぎる。(Chinatopix提供、AP通信経由)

中国、世界の通信インフラ支配を拡大 元米NSA長官が警告

(2026年10月11日)
2023年5月7日、台湾・台北の国立孫文記念館にある台北101ビル付近で、台湾の国旗がはためいている。(AP通信/Chiang Ying-ying撮影)

中国、台湾への「グレーゾーン」戦強化 通信網攻撃想定し米シンクタンクが机上演習

(2026年10月08日)
トランプ大統領(中央右)が中国の習近平国家主席と握手を交わす。メラニア・トランプ夫人(右)と彭麗媛夫人(左)が見守る中、2026年9月25日(金)、ワシントンD.C.の国立公文書館に到着した。(AP通信/ジュリア・デマリー・ニキンソン撮影)

米中会談、台湾を交渉材料と見るトランプ氏に専門家懸念 武器供与はG20後か

(2026年10月06日)
第65機械化旅団報道部が提供したこの写真には、2026年9月19日(土)、ウクライナのザポリージャ州で、ウクライナ兵がロシア軍陣地に向けてFPVドローンを発射する準備をしている様子が写っている。(アンドリー・アンドリエンコ/ウクライナ第65機械化旅団提供、AP通信経由)

ウクライナの教訓 兵器の調達・製造プロセス見直し迫られる米

(2026年10月05日)
中国の習近平国家主席とアメリカ合衆国のドナルド・トランプ大統領のイラスト(リナス・ガーシス/ワシントン・タイムズ)

トランプ・習会談、華やかな演出の裏に厳しい現実 米ハドソン研究所中国センター所長 マイルズ・ユー

(2026年10月03日)
ドナルド・トランプ大統領(左)は、2025年8月25日、ワシントンD.C.のホワイトハウスに到着した韓国の李在明大統領を出迎えた。(AP通信/アレックス・ブランドン撮影、資料写真)

米シンクタンク、アジアでの同盟縮小を提唱 「中国に戦略的利益」と反論も

(2026年10月01日)
ドナルド・トランプ大統領、メラニア・トランプ夫人、中国の習近平国家主席夫妻、そして米国国立公文書館長のブラッドフォード・ウィルソン氏が、2026年9月25日(金)、ワシントンD.C.の国立公文書館で、憲法、権利章典、その他の文書を閲覧している。(AP通信/アレックス・ブランドン撮影)

トランプ氏、習氏と国立公文書館訪問 独立宣言・権利章典を視察

(2026年09月30日)
リトアニアのケストゥティス・ブドリス外相は、2026年9月8日火曜日、リトアニアの首都ビリニュスにある外務省で、オランダのトム・ベレンセン外相との会談後に行われた記者会見で発言した。(AP通信/ミンダウガス・クルビス撮影)

ロシアが欧州に「グレーゾーン」攻撃、強まるNATOの結束 リトアニア外相

(2026年09月27日)

米空軍、シンクタンクを閉鎖 中国の脅威分析へ影響懸念

(2026年09月26日)
→その他のニュース