米国の名門大学で吹き荒れる「キャンセル文化」

(2021年9月27日)

In this Wednesday, Feb. 15, 2012, photo, a student walks in front of Hoover Tower on the Stanford University campus in Palo Alto, Calif. (AP Photo/Paul Sakuma) **FILE**

By James Varney – The Washington Times – Thursday, September 16, 2021

 

 発言した内容を理由に標的になり、罰を受け、キャンセル(社会的に抹殺)されるという観点で、過去6年間にわたり最悪の場所の一つとなってきたのが、米国の名門大学のキャンパスだ。

 

 「教育における個人の権利財団(FIRE)」が行った調査によると、「引き金となった」苦情によって学者が標的となる事件が最も多かったのはスタンフォード大学だった。カリフォルニア州パロアルトにある同大学のキャンパスでは2015年以降、18件が報告されている。これはハーバード大学、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)、ジョージタウン大学の2倍の数だ。

 

 全体では、学者標的事件が最も多かった6大学のうち、アイビーリーグ(東部の名門私立8大学)が半分を占めた。15年以降に起きた400以上の標的事件を集計したFIREによると、ペンシルベニア大学とエール大学がスタンフォード大学に続いた。

 

 UCLA以外の一流私立大学の授業料は、年間8万㌦以上と見積もられている。

 

 「これは由々しき事態だ。特に名門大学は知名度の低い大学の手本であるからだ」。「非難を浴びる学者たち」と題する報告書を共同執筆したFIREのコミ・ガーマン研究員は、こう指摘した。

 

 「名門大学は学術界内外から多くの注目を集めており、名門大学の卒業生たちは政治、経済両分野のほか、米国社会の文化分野を代表している」とガーマン氏。「それ故、米国で最も大きな影響力を持つ高等教育機関である名門大学が、学者の言論の自由や学問の自由を擁護しない傾向にあるのは、非常に憂慮すべきことだ」

 

 ワシントン・タイムズ紙は、学者標的事件が最も多く報告された全6大学に問い合わせた。これらの大学に、FIREの調査結果に対応したのかどうか、またFIREの報告書が指摘するように、政治的に緊張するキャンパスの風潮が教育に有害な影響を及ぼす恐れがあるという懸念に対応したのかどうかについて尋ねたが、どこからも回答がなかった。

 

 一握りの米国の一流大学が(言論の自由を保障した)憲法修正第1条に最も不寛容な空間となっていることは問題だ。だが、FIREの報告書執筆者によると、同様の事態が数千のキャンパスで起きているという。

 

 報告書は、過去5年半に起きた426の事件を説明しているが、その数は15年の24件から20年は113件へと「劇的に増加」している。今年はこれまでに「61の標的事件が既に発生した」と、報告書は指摘している。

 

 この状況を踏まえ、FIREは「大学教員法律防衛基金」の設立を発表。基金は既に、発足した週から事案を引き受けている。

 

 FIREのデータベースに集められた情報から、幾つかの広範なテーマが見えてくる。

 

 標的事件は、私立、公立大学でほぼ半々だった。最も多かった標的の理由は人種で、苦情を申し立てたのは保守派(34%)よりもリベラル派(62%)の方が多かった。

 

 最も標的にされた学者は白人男性だった。白人男性は教員陣全体で過半数を占めているが、標的にされた割合はそれより多かった。

 

 「チェンジ・ドット・オルグ」のような外部団体よりも、学生や大学事務局、他の学者など学内から申し立てられた苦情の方が多かった。

 

 報告書によると、FIREのデータベースにある事件の約75%で、「臆病な大学幹部」から処罰が下されたという。

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