反バイデン「レッツゴー、ブランドン」-右派の間で大流行
By Valerie Richardson – The Washington Times – Sunday, October 10, 2021
NBCの自動車レース、NASCAR(ナスカー)レポーター、ケリー・スタバスト氏が先週末、ファンが、バイデン氏非難を叫んでいたにもかかわらず、ドライバーのブランドン・ブラウンに声援を送っていると言ったことで、政治的センセーションを巻き起こしたが、スタバスト氏自身はあまり気づいていなかったようだ。
「レッツゴー、ブランドン」という言葉は右派の間で爆発的に広まった。保守派にとっては、批判を受けることも、誰かを傷つけることもなく、バイデン大統領や主流メディアを皮肉ることができるまさに心の叫びだ。
テキサス州選出のテッド・クルーズ上院議員(共和)は、7日の保守系ポッドキャスター、ベニー・ジョンソン氏とのインタビューで、このキャッチフレーズにお墨付きを与えた。クルーズ氏は、「とても愉快だ」と述べた。
クルーズ氏は、「この映像は、現実離れしている。NBCのリポーターが『ほら、皆がレッツゴー、ブランドンと叫んでいる』と言っているのを聞くことになるとは。ここにフェイクニュースのすべてが凝縮されている」と述べた。
10月2日のことだ。タラデガ・スーパースピードウェイで優勝したブラウン選手へのインタビューの中でスタバスト氏は、観客が「レッツゴー、ブランドン」と叫んでいたため、聞き取りにくいと話したが、実際に動画を見ると、観客が叫んでいるのは「くたばれ、ジョー・バイデン」だった。
スタバスト氏が単に間違っただけなのか、状況をうまく利用しようとしただけなのかははっきりしていない。ニュースサイト「デッドライン・ハリウッド」は、スタバスト氏は「耳が悪いか、非常に頭の回転が速いか」のどちらかだと報じた。反バイデン派はスタバスト氏を非難、「大衆をだまそうとしている」というツイートも登場した。
このバイデン氏非難の叫びは、何週間も前から、ライダーカップなどのスポーツイベントで聞かれるようになっていた。今回の出来事があり、「レッツゴー・ブランドン」が合言葉になった。ソーシャルメディアへの投稿によると、9日にはいくつかの大学のフットボールスタジアムでファンがこのフレーズを叫んでいた。
「レッツゴー、ブランドン! Gettr.comに加わろう」というバナーを掲げた飛行機が、ドナルド・トランプ前大統領の集会の前に、デモインのアイオワ州フェアグラウンドの上空を飛行した。ニュースサイト「デイリー・ワイア」は、「レッツゴー・ブランドン」Tシャツの販売を開始した。
共和党全国委員会が8日、雇用創出率の高い10州を共和党の知事がリードしていると指摘した後、トランプ政権高官だったリチャード・グレネル氏は「レッツゴー・ブランドン」とツイートした。
他にも、インディアナ州の共和党下院議員、ジム・バンクス氏や、FOXの寄稿者であるリサ・ブース氏らがこのフレーズをツイートし、「純金」と呼んだ。
ドナルド・トランプ・ジュニア氏は「土曜日はもう男の子のためのものではない。…レッツゴー・ブランドンのためのものだ」とツイートした。
それだけではない。保守系風刺サイト「バビロン・ビー」も9日、「大学のフットボール大会に参加したブランドンという名の男は鼻高々だ」という見出しを掲げて、この動きに加わった。
「実際、ある調査によると、スポーツの試合やその他の公共イベントでこのスローガンが繰り返されるようになってから、自身の名前に誇りを持つブランドンさんがここ数週間で急増している」という。