バイデン氏、トランプ氏より速いペースで判事指名

(2022年1月1日)

2021年12月23日(木)、ワシントンのホワイトハウス構内のサウスコート講堂で行われた式典で、「ALSのための重要な治療法へのアクセスを加速する法案」に署名した後、話すジョー・バイデン大統領。 (AP Photo/Patrick Semansky)

By Dave Boyer – The Washington Times – Friday, December 24, 2021

 バイデン大統領は、ドナルド・トランプ前大統領が連邦裁判所を保守派判事で埋め尽くしたよりも速いペースで、リベラル派の裁判官を指名しており、最高裁の判事増員計画を断念したことに不満を持つ進歩的な層をなだめようとしている。

 上院は今年、強い権限を持つ連邦控訴裁判所の11人の裁判官を含む、バイデン氏の判事候補者40人を承認した。2017年にトランプ氏が指名、上院で承認された判事は19人で、そのうち、控訴裁判事は12人だった。

 バイデン氏は、73人の判事を指名している。これは、2017年のトランプ氏より1人多い。その中には21人の元公選弁護人と16人の元公民権弁護士が含まれている。

 大きな違いは、トランプ氏が1年目にニール・ゴーサッチ最高裁判事を指名したのに対し、バイデン氏はまだ埋められる最高裁の空席がないことだ。スティーブン・ブレイヤー判事(83)は、進歩派による引退要求に抵抗しており、バイデン氏の最高裁改革検討委員会は判事の増員に踏み切らず、リベラル派を失望させた。

 ブルッキングス研究所の司法専門家、ラッセル・ウィーラー氏は、「バイデン氏は党内の進歩派を失望させ、(最高裁の)判事増員に熱心でなかった。党内のそのような層をなだめるために考えた一つの方法が、多様性の高い候補者を多く指名することである可能性がある。彼の指名する人の中に白人男性を見つけるのは簡単なことではない」と指摘している。

 バイデン氏の判事候補には、女性53人(全体の73%)、アフリカ系米国人20人(27%)、ヒスパニック15人(20%)、アジア系の太平洋諸島出身者13人(18%)が含まれている。

 ピュー・リサーチ・センターによると、トランプ氏が4年間に指名した判事のうち、女性は24%、黒人、ヒスパニック、アジア系米国人、その他の人種・民族は16%だった。

 バイデン氏は1日、控訴裁判所の候補者をさらに2人発表した。サウスカロライナ州のミシェル・チャイルズ判事は、ワシントン控訴裁判所に指名され、空席が生じた場合、バイデン氏が最初に指名する最高裁判事候補と目されている。

 ザン・パバティー法律センター副法務局長のナンシー・グバナ・アブドゥ氏は、アトランタの第11巡回控訴裁判所での初の有色人種の判事となる予定だ。

 リッチモンド大学ロースクールのカール・トビアス法学教授は、バイデン氏と、上院で僅差で多数派を占める民主党が、「特に控訴裁で、極めて保守的な裁判官を多数承認したトランプ氏の影響に対抗する」という約束を守り、大成功していると述べた。

 彼は、これらの判事を「民族、性別、性的指向、イデオロギー、そして最も重要な経験において多様であり、十分に資格のある主流派の候補者」と呼んだ。

 「バイデン氏と民主党は、特に連邦公選弁護人、公民権弁護士、法律相談弁護士らを起用して、従来、多数指名されてきた大手法律事務所出身者や検察官候補を慎重に制限している」

 ウィーラー氏は、バイデン氏が判事の承認を成功させた一因は、共和党議員のいない州での判事指名に重点を置いたことだと述べた。

 「彼は、低く取りやすい所にある実を摘み取っているようなものだ。共和党の上院議員と争う必要のない空席を狙っているからだ。上院司法委員会の委員長を務めていたこともあり、このようなことには慣れているのだと思う」

 少数派の共和党上院院内総務、ミッチ・マコネル氏が最近語ったところによると、上院民主党院内総務のチャールズ・シューマー(ニューヨーク州)は、特定の州の上院議員2人が同意しない限り、地方裁判所候補の公聴会を開かないという上院の「ブルースリップ」の伝統を尊重する。

 ケンタッキー州選出のマコネル氏は、ラジオ司会者のヒュー・ヒューイット氏に、「それは正しいことだと思う。長年の上院の伝統であり、私たち(共和党)はオバマ政権時に地方裁判所レベルで…ブルースリップを尊重し、トランプ時代もそうした」と述べた。

 保守派は、ニューヨーク南地区連邦地裁判事に指名されたデール・ホー氏や、第2巡回控訴裁判事に抜擢されたマーナ・ペレス氏ら、バイデン氏の指名候補に異論を唱えている。

 保守系「司法危機ネットワーク」代表のキャリー・セベリノ氏によると、米国市民自由連合(ACLU)で投票権プロジェクトのディレクターを務めるホー氏は「国勢調査での市民権に関する質問の復活について、トランプ政権と戦ったことで知られる」。政権は2019年、最高裁で反対に遭い、この案を取り下げた。

 セベリノ氏はブログで、ホー氏は「有権者ID対策から有権者名簿を最新の状態に保つ努力まで、投票の完全性を確保するための基本的な対策に反対してきた」と指摘。リベラル派の支持団体「ディマンド・ジャスティス」がホー氏を「最高裁判事候補に挙げている」とも述べている。また、ジェン・サキ大統領報道官と、バイデン氏の判事指名に関する指南役であるペイジ・ハーウィグ氏が、かつて最高裁の構成変更を主張するリベラル派の団体、デマンド・ジャスティスに勤めていたことを指摘した。

 デマンド・ジャスティスは、コメントの要請に応じなかった。

 ペレス判事はリベラル派のブレナン・センター・フォー・ジャスティスで15年間勤務し、投票権担当ディレクターを務めていた。上院は10月25日、48対43で彼女を承認し、2009年にソニア・ソトマイヨール判事が最高裁に加わって以来、初のラテン系判事となった。

 ペレス氏の承認公聴会でテキサス州選出のテッド・クルーズ上院議員は、「あなたの記録を見ると、毎年毎年、極端な党派的主張をしており、もしあなたが最高裁判事に承認されたら、同じように判事として過激な活動家になるであろうという結論を出さざるを得ない」と語った。

 ペレス氏は、法廷では過去の主張を脇に置くと話した。

 「もう政治的論争には加わらないことを約束する。公平かつ客観的に法律を検討し、目の前の記録に適用し、最高裁と第2巡回控訴裁の両方の先例に忠実に従うことを誓う」

 上院は12月13日、カリフォルニア州のルーシー・コー第9巡回控訴裁判事を50対45で承認し、韓国系米国人女性として初めて連邦控訴裁の判事を務めることになった。コー判事は、2月のタンドン対ニューサム裁判での自身の判決に対する共和党の非難を拒否した。判決でコー氏は、カリフォルニア州の新型コロナウイルスによる屋内集会規制が自宅での聖書研究会や祈祷会を妨げていると訴えていた原告らの救済を拒否した。

 コー判事は、同州の規制は「中立的で一般的に適用可能」と判断し、第9巡回控訴裁もその判決を支持した。しかし、最高裁は4月9日、原告側の仮処分申請を認め、本案に関する第9巡回控訴裁の処分を停止した。最高裁は、カリフォルニア州が美容院や映画館などの非宗教的な活動を、家庭での宗教的な活動よりも優遇しているとの指摘もある。

 上院は今月、同じくブレナン・センターのベテラン、ジェニファー・ソン判事を第9巡回控訴裁判事に50対49で承認した。ブレット・カバノー氏が最高裁判事に指名された際、ソン判事はエール大学法学部に宛てた書簡に署名し、カバノー判事を「知的・道徳的に破綻した思想家」と呼び、「彼が承認されれば人々は死ぬだろう」と訴えていた。

 ソン氏は、承認公聴会でトム・コットン上院議員(共和、アーカンソー州)の質問に対し、手紙の内容は「かなり激しいが、大げさな表現だった」と述べた。

 「その書簡に署名したことで、私がどんな事件でも予断を加えたり、最高裁判事の権威や裁判所の判例を尊重しなかったりするという印象を与えてしまったのなら、心から謝罪する」

 コットン氏は、[ブレット・カバノー氏が最高裁に承認された直接の結果として、誰かが死んだのか」と質問。ソン氏は、この書簡は「大げさな表現だった」という答えを繰り返した。

 バイデン氏は判事指名で成果を挙げているが、トランプ氏の裁判所に対する影響力は数十年にわたって続くことになる。彼は4年間で54人の連邦控訴裁判事を指名したが、これはバラク・オバマ大統領が8年間に指名した55人に1人少ない。さらに、トランプ氏は、いくつかの控訴裁判所のバランスを「ひっくり返し」、共和党の指名者が過半数を占めるようにした。

 トランプ氏はまた、ゴーサッチ、カバノー、エイミー・コニー・バレット氏ら3人の判事を指名し、最高裁は6対3で保守派が圧倒的な多数派となった。終身制で、3人はいずれも指名された時点で55歳以下だった。

 2021年の初めの段階でトランプ氏が指名した連邦裁判事は、現役判事816人のうち28%を占めていた。

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