エイブラムス氏、メディケイド拡大を公約-ジョージア州知事選
By Seth McLaughlin – The Washington Times – Friday, April 29, 2022
【ジョージア州ブランズウィック】民主党知事候補のステイシー・エイブラムス氏は、4年前の知事選で、全米初の黒人女性知事になることができなかったが、今回はメディケイド(低所得者向け公的医療保険)を全体に拡大するという公約を掲げて選挙戦を戦っている。
この公約は、医療、銃、学校、トランスジェンダー選手、選挙法などをめぐる全米規模の争いで、エイブラムス氏が進歩派の側に立つという、有権者に向けた幅広いメッセージの一部だ。
エイブラムス氏は、4年前に彼女を破り、再選に自信を示している共和党のブライアン・ケンプ知事との間に明確な一線を引くことを望んでいる。
エイブラムス氏は、ジョージア州南西部にあるこの海岸の町の退役軍人記念公園に集まった数百人の支持者を前に、「私は、ブライアン・ケンプ氏がメディケイドを拡大することを妨げているものは何か、ブライアン・ケンプ氏が正しいと知っていることを行うことを妨げているものは何かを想像しようと頭を悩ませてきた。この問題の真実は、極めて単純であり、私たちが若いときに学び、知っていることだ。つまり、ブライアン・ケンプ氏はただ単に気にかけていないだけということだ」と述べた。
彼女はケンプ氏が冷淡であると非難した。
「ジョージア州の人々のことを考えるなら、メディケイドを拡大する」
オバマケア(医療保険制度改革)の一環として低所得者が医療を受けられるようにするメディケイドを拡大していない州は12州あるが、ジョージア州はうちの一つだ。
ケンプ氏は、限定的な拡大を求めている。彼は、トランプ政権時からの、月80時間の労働を条件として求めるメディケイド免除を要求したが、バイデン政権は今年初めにこの計画を頓挫させた。
ケンプ氏の報道官、テイト・ミッチェル氏は、エイブラムス氏の攻撃は見当違いだとし、知事は共和党議員らと協力して医療アクセスの拡大とコスト削減のための法案を成立させてきたと述べた。
「残念ながら、バイデン政権とステイシー・エイブラムス氏は、これらの免除を政治の道具にし、ジョージア州民が政府の壊れた制度にとらわれたままにしようとしている。メディケイドを拡大れば、結局、そのツケを払うためにジョージア州民の税金を上げることになる」
ジョージア州議会の少数政党の元院内総務で、投票権活動家でもあるエイブラムス氏は、2度目の知事選の予備選で対抗馬が現れず、4年前のような過酷な予備選を回避した。
しかし、ケンプ氏はそれほど幸運ではなかった。
2018年にケンプ氏を支持したドナルド・トランプ前大統領は、民主党がジョージア州で2020年の大統領選を盗んだという主張を受け入れなかったとして、ケンプ氏に敵意を抱いている。
トランプ氏は予備選でケンプ氏の対抗馬としてデービッド・パーデュー元上院議員を出馬させ、ジョージア州の共和党を分裂させた。
それにもかかわらず、ケンプ氏は選挙戦を優勢に進めている。
世論調査では、5月24日の予備選で共和党の指名を獲得し、決選投票を回避するのに十分な支持を得られるとされている。ケンプ氏はここ数週間、ジョージア州民が許可なく拳銃を携帯できるようにするなど、保守派に人気のある法案に次々と署名し、多忙を極めている。
ケンプ氏は、パーデュー氏のお気に入りのレストランの一つ、ジョージア州ボネールのホワイト・ダイヤモンド・グリルに行き、州所得税を10年後までに5.75%から4.99%に段階的に引き下げる法案に署名し、予備選のライバルを牽制した。
これは、同州史上最大の減税になるかもしれない。
ケンプ氏はまた、教室での人種教育を規制し、州体育協会がトランスジェンダー女子の高校スポーツへの参加を禁止することを認める教育法案に署名した。
このような動きは、共和党の支持層に対する彼のイメージを高め、民主党を激怒させた。
エイブラムス氏は、ケンプ氏の最近の活発な活動は、右派のパーデュー氏からの挑戦を打ち負かすためだと述べた。
「ブライアン・ケンプ氏は、子供たちにうそをついてもいいと言った方が、予備選に勝ちやすいと判断した。教師は教室ではなく、法廷にいた方がいいと判断した」
「(トランスジェンダーの)子供たちの受け入れを拒み、禁止することを望んでいると言うのなら、ジョージア州の責任者になる資格はない」