米陸軍士官学校でも教えられる「批判的人種理論」

(2022年6月27日)

ニューヨーク州ウェストポイントの米陸軍士官学校で行われたパレードデーに参加する陸軍士官候補生たち(2019年5月22日撮影)。(AP Photo/Mark Lennihan)

By Joseph Clark – The Washington Times – Monday, June 20, 2022

 米陸軍士官学校の士官候補生たちは、批判的人種理論に基づく指導の一環として、「ホワイトネス(白人性)」が「人種的特権」と「構造的優位」を意味すると教えられていたことが、新たに明らかになった士官学校の文書と教材によって明らかになった。

 公文書公開訴訟を経て保守派団体「ジュディシャル・ウオッチ」に引き渡された文書の中には、「人種的不平等と奴隷制を理解するためには、まず白人性に対応する必要がある」と士官候補生に指導するプレゼンテーションスライドが含まれている。

 スライドには、「白人性とは白人が自分自身や社会の他の部分を見る立場や位置」のことであり、「通常は気付かれず、名前もない一連の文化的慣習」を指すものだと書かれている。

 「米国の現代の奴隷制」と書かれた図を含む別のスライドでは、学生たちに黒人と白人の間の格差について教えている。

 このプレゼンテーションでは、黒人は「大学教育を受け、推奨される医療検診を受け、銀行の住宅ローンの承認を受け、自分の家を持ち、仕事で昇進する」可能性が低いと指摘している。

 国防総省が引き渡した600㌻以上の文書には、陸軍士官学校で行われている批判的人種理論教育の程度を浮き彫りにするプレゼンテーションスライドや講座の概要、電子メールが含まれている。

 ジュディシャル・ウオッチのトム・フィットン会長は「米軍は内部からの攻撃にさらされている」と指摘。「これらの文書は、人種差別的で反米的な批判的人種理論のプロパガンダが、陸軍士官学校で次世代の陸軍幹部を過激化させるために用いられていることを示すものだ」

 国防総省にコメントを求めたが、すぐに返答はなかった。

 批判的人種理論(CRT)は、制度内の偏見を検証する法理論として、1970年代に大学で始まった。法的な枠組みから発展したこの理論は、米社会に人種的階層が存在し、人種差別が常態化していると主張している。

 同理論の反対派によれば、この理論は人種的断層に沿って学生を分断し、極左による政治的洗脳の道具として利用されているという。

 陸軍士官学校のあるプレゼンテーションでは、士官候補生たちに「人種差別は一般的なもので、人種は社会的に構築されたものであり、公民権法から主に利益を得てきたのは白人だ」と教えている。

 ワシントン・タイムズ紙などの報道で、批判的人種理論が米軍の教育や兵士の推薦図書リストにも登場していると伝えられる中、今回の情報公開法訴訟が行われた。

 共和党のマイク・ウォルツ下院議員(フロリダ州選出)は昨年、「米陸軍が士官候補生の教育に批判的人種理論の要素を取り入れていることに深刻な懸念」を抱かせるプレゼンテーション資料を入手したことを明らかにした。

 ウォルツ氏によると、陸軍士官学校が批判的人種理論を含む講座を開いたほか、「白人性と白人の怒りを理解する」と題したセミナーには100人以上の士官候補生が参加したことを校長が認めた。

 同氏によれば、このセミナーは「共和党と共和党の綱領を白人至上主義の綱領と説明する女性が講師を務めた」という。

 今回公開された文書によると、士官候補生たちは「人種・ジェンダー・セクシュアリティーの政治」と題する3単位の授業も提供され、そこではリチャード・デルガド、ジーン・ステファンシック両氏の『批判的人種理論入門』が課題図書として含まれている。

この1972年のファイル写真は、ロックンロールの王様、エルヴィス・プレスリーがパフォーマンスをしている様子を捉えたものです。(AP通信/ファイル写真)

冷蔵庫からロックンロールまで―米国、知られざる発明の250年

(2026年07月08日)
2021年9月21日、ニューヨークで開催された第76回国連総会の期間中、総会議場内から見た国連本部ビル。(エドゥアルド・ムニョス/AP通信提供)

中国「民族団結法」施行に抗議、チベット人が米で焼身自殺

(2026年07月07日)
ヴァンダービルト大学、テネシー州ナッシュビル - 2022年5月10日。写真提供:Fotoluminate LLC(Shutterstock経由)。

人文科学のリベラル偏向に警鐘 大学の報告書に教育界が反発

(2026年07月06日)
メラット・キロス氏は、2026年5月28日、デンバーのモントビュー長老派教会で開催された女性有権者連盟主催の第1選挙区候補者フォーラムに参加した。(RJ Sangosti/The Denver Post via AP)

民主党内で社会主義派に勢い コロラド州予備選でも勝利

(2026年07月05日)
2026年6月30日火曜日、ワシントンD.C.の連邦議会議事堂前で、トランスジェンダーの少女や女性が学校の運動部でプレーできるかどうかに関する最高裁の判決を前に、人々が祈りを捧げている。(AP通信/ホセ・ルイス・マガナ)

保守派「まだすべきこと多い」 トランスジェンダーの女子スポーツ参加禁止を最高裁が容認

(2026年07月04日)
フィッシャー上院議員、中国に対抗するため核戦力三本柱の見直しとゴールデンドーム建設を推進

「戦略環境の変化に備えよ」中国視野に核戦力増強を訴え 米上院議員

(2026年07月02日)
トランプ大統領は、2026年6月26日(金)、ワシントンD.C.のホワイトハウス大統領執務室で撮影された。(AP通信/ジュリア・デマリー・ニキンソン)

トランプ氏「宗教を復活させる」 ホワイトハウス宗教自由委、信教の自由推進へ提言書

(2026年07月01日)
2025年5月30日(金)、カリフォルニア州クロービスで開催されたカリフォルニア州高校陸上競技選手権大会の会場外のポールに、「Gooo Girls Honor Title IX」と書かれた手作りの看板がテープで貼り付けられている。(AP通信/ジェイ・C・ホン)

トランプ政権、メリーランド州の学校を調査 女子施設の男子利用容認で

(2026年06月30日)
民主党下院議員候補のクレア・バルデス氏が、2026年6月18日木曜日、ニューヨーク市ブルックリン区で行われたニューヨーク州予備選挙に向けた投票促進集会で演説を行った。(AP通信/ライアン・マーフィー)

予備選で民主社会主義候補が相次ぎ勝利 民主党内で存在感

(2026年06月29日)
ホワイトハウス行政管理予算局長ラッセル・ヴォート氏が、2026年6月24日、ワシントンD.C.の米国海軍記念碑で開催されたワシントン・タイムズ紙主催の脅威状況に関するイベントで、同紙の国家安全保障担当編集者ガイ・テイラー氏と会談した。写真提供:エレノア・カウフマン(ワシントン・タイムズ特別寄稿)。

造船業立て直し、海軍増強へ 中国への遅れ逆転する 米予算局長官

(2026年06月27日)
→その他のニュース