FBIの政治化はモラー長官時代に始まった-元捜査官

(2022年8月14日)

2019年7月24日、ワシントンのキャピトル・ヒルで、ロシアの選挙干渉に関する報告書に関する下院司法委員会の公聴会で証言する元特別顧問ロバート・ミューラー氏(ファイル写真)。ミューラー氏のFBI長官としての前職は、元FBIアカデミー教官によれば、法執行機関から政治的乱用に陥りやすい情報大国へと変貌した同機関の厄介な軌道の始まりとなった。(AP写真/スーザン・ウォルシュ、ファイル)

By Jeff Mordock – The Washington Times – Wednesday, August 10, 2022

 連邦捜査局(FBI)の元捜査官によると、FBIの政治化は、2001年9月11日の同時多発テロをきっかけにFBIを従来の法執行機関から防諜機関へと変えたロバート・モラー長官の時代に始まったという。

 33年間捜査官を務め、後にバージニア州クアンティコにあるFBIアカデミーで教官を務めたトーマス・ベーカー氏は、この転換がこの捜査機関の文化を変えたと言う。

 ベーカー氏はワシントン・タイムズに、「情報機関の倫理は、法執行機関とは異なる。伝統的な法執行機関では、捜査官は証人席に立ち、真実のみを語るときが来るのを毎日待っている。しかし、諜報機関では、うそや混乱を扱う。両者では考え方が全く違う」と語った。

 法執行機関は事実を扱うが、防諜組織は政治的主人をなだめるために規則を曲げたり、真実をごまかしたりすることをいとわないという。

 FBIは過去数年間、政治的偏向の非難を振り払うのに苦労してきた。共和党は、民主党は咎められることなく、保守派は不当に標的とされてきたと主張、そのような事件や活動を繰り返し列挙してきた。

 今週、フロリダ州パームビーチにあるドナルド・トランプ前大統領の自宅が家宅捜索され、先月にはFBIの内部告発者がハンター・バイデン氏の金銭取引に関する捜査の信用性を失墜させようと画策したことを明らかにし、政治的偏向の主張をさらに煽ることになった。

 共和党はまた、FBIが、マスク着用義務や人種差別撤廃論の教育など、地元の学校問題に不満を持つ親たちに対してテロ対策の手法を取ったと非難している。

 ベーカー氏によると、政治的な問題で強引な手段を取るのは、モラー氏がFBIを防諜機関に変えたことに起因するという。

 9月11日の同時多発テロの後、モラー氏はFBIの優先順位をテロ対策、防諜、サイバーセキュリティーに集中するよう大幅にシフトさせた。その結果、国家安全保障と防諜に特化した3つの部門を含む5つの部門が誕生した。

 モラー氏は2005年に議会で「9月11日以降、FBIは情報部門と作戦部門を統合し、今日の最も重要な脅威に対抗する能力を強化するために、重要な変更を実施した」と語っている。当時、FBIはテロリストや米国に対する海外の脅威を阻止することに集中していたと同氏は主張している。

 ベーカー氏は、この再編が、過去6年間、FBIにつきまとう党派性の問題に直結していると述べた。

 そのうえで、これによって、トランプ氏とロシアの共謀への捜査を推し進めたアンドリュー・マッケイブ、ピーター・ストローク氏らFBIの主要人物らへの「扉が開かれた」と主張した。

 FBIの捜査は不正行為に満ちていた。捜査官らは、米外国情報監視裁判所の証拠を改ざんしたり、隠したりした。

 一時期、トランプ氏とロシアの捜査を監督していたマッケイブ氏は、メディアへのリークの許可に関して捜査当局にうそをついたとして解雇された。このリークは、ヒラリー・クリントン氏の盟友がマッケイブ氏の妻の上院議員選挙に多額の寄付をしたことが明らかになったことを受けて、クリントン氏の私用メールサーバー使用に関する捜査や、クリントン財団に関する別の捜査を監督していたことで利害関係が生じたという懸念を払拭することを狙ったものだった。

 ストローク氏は防諜部門の副部長代理として、2016年大統領選でのロシアの干渉に関するFBIの捜査を指揮した。反トランプ氏のテキストメッセージを同僚と共有したとして、2018年に解雇された。

 ベーカー氏は、FBIの評判は回復できるが、全米屈指の法執行機関としての原点に戻るには、完全なオーバーホールが必要だと述べた。

 「何か事件が起きると、(現FBI長官の)クリストファー・レイ氏は、悪いリンゴをいかにして取り除いたかについて話すが、誰もFBIの文化について踏み込んで話さない。文化が変わったから、こういうことが起こったのであり、私たちは文化を改革し、再調整する必要がある」

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