中絶反対派が100万ドルの広告キャンペーン、支持派を非難
By Valerie Richardson – The Washington Times – Monday, October 24, 2022
従来の政治的常識では、中絶問題では民主党が勝利してきたとされているが、プロライフ(中絶反対派)団体はそう考えていない。
スーザン・B・アンソニー・プロライフ・アメリカ(SBA)のパートナー、ウーマン・スピーク・アウトPAC(政治活動委員会)は24日、ジョージア州で、ラファエル・ウォーノック上院議員と民主党知事候補のステイシー・エイブラムズ氏を「中絶に関して極端すぎる」と非難する100万ドルの広告キャンペーンを発表した。
30秒の広告は「ステイシー・エイブラムズ氏とラファエル・ウォーノック氏は、6週目でも、赤ちゃんが痛みを感じることができる15週目でもなく、40週目までの中絶を支持している」と訴えている。
この広告は、ジョージア州の放送局やケーブルテレビ局で1週間放映される。6月24日に最高裁がドブス対ジャクソン裁判でロー対ウェイド判決を覆し、この問題が各州にゆだねられて以来、民主党は中絶に焦点を当てた広告を打つようになった。
共和党は経済とインフレに焦点を当てようとしているが、プロライフ団体は、人工妊娠中絶に関する民主党の主張への支持は弱いと主張、世論調査では第2期でのほとんどの手術の制限への賛成が多数を占めていることを引き合いに出している。
ジョージア州は2019年、胎児の心拍が検出できるようになる妊娠6~8週目以降のほとんどの中絶を制限する「ハートビート法」を成立させた。この法律には、「医学的に見て出産が不可能な」妊娠のほか、警察への届け出がある場合のレイプや近親相姦の例外も盛り込まれている。
エイブラムズ氏の報道官、アレックス・フロイド氏は、民主党の立場と、共和党のブライアン・ケンプ知事の立場を対比し、個人的には母親の生命がかかっている場合にのみ例外を設ける中絶禁止を支持するが、ジョージア州法を擁護すると述べている。
フロイド氏は声明で「エイブラムズ氏はすでに、ロー判決とケイシー判決に沿った制限を支持することを表明している。ブライアン・ケンプ氏はレイプや近親相姦の場合でも中絶を禁止したいと考えている」と述べている。
エイブラムズ氏は先月、「6週目の心音などありえない」と発言し、「作られた音」と呼んで反発を招いた。
彼女は先週、中絶とインフレを結びつけ、「子供を持つことが、ガソリンの値段を心配する理由になる」と述べた。
SBAのマージョリー・ダネンフェルザー代表は、エイブラムズ氏が「赤ちゃんの心音がいつ聞こえるようになるかという科学的現実を強く否定しているだけでなく、今週になってからは事実上、中絶は家族の生活費上昇と戦うツールだと主張するようになった」と指摘した。
ワーノック氏は5月、「女性の健康保護法」に賛成票を投じた。この法律は、中絶に関するほとんどの州の規制を禁止し、妊娠が「妊娠した患者の生命または健康に危険を及ぼす」場合、胎児の生存可能期間後の中絶を許可している。この法律には、精神的、情緒的な健康も含まれる。
ダネンフェルザー氏はワーノック氏について、「連邦レベルで、全国的に無制限に中絶が実施できるようにする活動をするだろう」と述べた。
ジョージア州では、プロチョイス(中絶支持派)グループも乗り出している。
NARALプロチョイス・アメリカは先週、中絶についてケンプ氏を非難する広告を開始した。この広告の主張は「ストップ・ブライアン・ケンプ」だ。
家族計画連盟の政治活動特別委員会「家族計画連盟投票」は、ジョージア州を含む主要な激戦州で今年、過去最高の5000万ドルを投入することを計画している。ジョージア州では先月、エイブラムズ氏とウォーノック候補を応援する数十万ドル規模の広告キャンペーンを開始した。
エイブラムズ氏支持派の広告は「政治家は、私たちが自分の体を管理する権利を奪うべきでない」と訴えている。