「バイデン副大統領」の賄賂疑惑が再燃か
By Susan Ferrechio – The Washington Times – Friday, June 9, 2023
副大統領在任中のバイデン大統領を五百万ドルで買収した事実を証明できる文書を、ウクライナのエネルギー企業「ブリスマ」の幹部が持っている、連邦捜査局(FBI)にそう語ったのは、有償の情報提供者だった。
ワシントンタイムズ紙が確認したところ、この情報提供者は「信頼できる」、「非常に信用できる」と評価されており、ブリスマ社を捜査していたウクライナ検察の動きを阻止するために、同社がバイデン副大統領(当時)に助けを求め、2015-16年にかけて問題の賄賂を支払った、と語った。
この情報提供者によると、現大統領の息子で、ブリスマ社の取締役として百万ドルの年俸を得ていたハンター・バイデン氏に、さらに五百万ドルが支払われた。また、この支払いを隠ぺいするため、複数の銀行口座が使用されたという。
6月8日に下院・監視及び説明責任委員会が、連邦議事堂の地下にあり情報漏洩から厳重に守られた部屋の中で、FBIの関連メモの閲覧が許可された結果、同情報提供者が以前から主張してきた非公開の詳細が明らかになった。
消息筋がタイムズ紙に語ったところでは、これらの疑惑について共和党主導の同委員会は、バイデン一家の関係者から新たな財務書類の提示を求めるべく、一連の召喚状を今後数日以内に送付する計画だという。
同委員会のジェームズ・カマー議長(ケンタッキー州、共和党)と、同幹部のジェイミー・ラスキン議員(メリーランド州、民主党)は、追加のFBIメモとして、この有償情報提供者とブリスマ社の間で交わされた贈収賄疑惑に関連する以前の会話を文書化したものも閲覧することになっている。
同委員会に属する議員たちが6月8日に問題のFBIメモを見た際、録音機やメモ書きは許可されなかった。しかし与党・共和党のテイラー・グリーン下院議員(ジョージア州)は、メモから読みとった内容を記憶して、メディアに公表できるよう詳細な覚書を書いた、と述べた。同女史が明らかにした内容について、同文書に詳しいハイレベルの消息筋がタイムズ紙に確認してくれた。
「[ウクライナのヴィクトル・ショキン検事総長]を解雇し、ブリスマ関連の調査を終わらせたのは、すべて贈収賄によるものだった」、この情報提供者がFBIに語ったとメモが示している。
この情報提供者はさらに、この贈収賄の企てが2015-16年の間に行われ、ブリスマ社は「米国に拠点を置く石油・ガス会社を買収しようとして」おり、ショキン検事総長との「問題をなくする」ことを望んでいた、と述べた。
グリーン議員によると、この情報提供者は問題の外国人が「ハンターとジョー・バイデンを特定した支払いを証明する二つの証拠」を持っている、と語ったことを明らかにした。
情報提供者によると、ブリスマ社の実務者が語ったこととして、バイデン一家に少なくとも10年間にわたって支払った内容は、誰も知りえないだろう、「なぜなら数多くの銀行口座を使い回したからだ」という。
FBIがこの情報提供者による贈収賄の申し立てを初めて聴取したのは2017年のことで、2020年に同一人物から再聴取をしている。
そして贈収賄に関する爆弾発言は、2020年当時、税の不正と銃購入に関連した容疑でハンター・バイデン氏を調べていたデラウェア州のデビッド・ワイス検事に送られていた。下院で調査に携わった筋によると、ワイス検事はハンター・バイデン氏の調査情報や、賄賂に関する同情報提供者からの申し立てについて調査中か否か、明らかにしていない。
一方で、米国の内国歳入庁(IRS)で内部告発をした二名によると、司法省はハンター・バイデンの調査を意図的に遅らせ、大統領の息子として優遇措置をしている、という。
バイデン大統領は、自らが外国人から賄賂を受け取ったという申し立てについて、「たわごとだ!」と一蹴した。「お金はどこにあるんだ?冗談だよ、でたらめばかりだ!」、バイデン氏は木曜日、英国のリシ・スナク首相との記者会見の最後に、これに触れて発言した。
バイデン家の国際的なビジネス取引および、10年以上前から便宜供与と賄賂の構造を隠すために設けられた、と共和党の調査関係者が考えている企業や銀行口座の網の目を、監視委員会は数か月にわたって掘り下げてきた。
議会の調査関係者が入手した銀行記録によると、バイデン家とその事業仲間は、中国、ルーマニアその他の国から数百万ドルもの支払いを受けていたことが明らかになった。
しかし民主党は、一連の調査が政治的動機によるもので、中身のないものだと主張してきた。そして贈収賄容疑なるものは、ドナルド・トランプ前大統領の右腕のようなルディ・ジュリアーニ氏がでっち上げたもので、根拠がないとしてFBIは却下したものだという。元検事総長のショキン氏(前述)が解雇されたのは、別の汚職事件を起訴しようとしなかったために解雇されたのであって、それにバイデン大統領は関与していない、と民主党は主張している。
しかしバイデン氏は2018年1月23日に外交問題評議会に出席中、ショキン氏解任に至る自らの努力を自慢気に話したことがある。バイデン氏によると、ウクライナのペトロ・ポロシェンコ大統領(当時)に対して、ショキン検事総長を解雇しなければ、米国は10億ドル相当の米国融資保証を保留する、と脅したという。「もし問題の検事を解雇しなければ、あなたはお金を得られない」、バイデン氏はポロシェンコ氏にそう語ったという。