生物学的男性の女子スポーツ禁止-州議会が知事の拒否権覆す
By Valerie Richardson – The Washington Times – Wednesday, August 16, 2023
ノースカロライナ州議会の共和党議員らは、ロイ・クーパー州知事(民主)の拒否権を覆し、男性として生まれた選手の女子スポーツ出場と未成年者の性別適合治療の禁止を決定した。
共和党議員らは、トランスジェンダー問題や親の権利に関する法案を含む、6本の法案への知事の拒否権を覆した。
その中には、18歳未満へのホルモン療法、思春期阻害剤、性別適合手術を禁止する下院法案(HB)808も含まれていた。上院は知事の拒否権を覆して27対18で可決、それに先立ち、下院でも73対46で可決された。
ノースカロライナ州では、知事の拒否権を覆すには5分の3(60%)の賛成が必要であり、連邦議会や他の多くの州議会で採用されている3分の2よりも少ない。
議会はまた、中学、高校、大学での女子スポーツに男子学生が参加することを禁止する法案HB574(「女性スポーツの公平性法」)への知事の拒否権も覆した。
下院では74対45、上院では27対18だった。
クーパー氏は、予算案を後回しにして、「差別的法案」を可決したとして議会を非難した。
「優先順位が間違っている。今は、月末までに予算案を通過させるために、必死に働くべき時だ」
法案の通過を喜んでいる人々の中に、ペイトン・マクナブさんがいる。昨年、高校のバレーボールの試合中に相手チームのトランスジェンダー選手からのスパイクを受けて意識を失い、その後、目のかすみ、右半身不随、不安、抑うつ状態に陥った。
マクナブさんは「ノースカロライナ州のこの新しい法律のおかげで、私の妹、いとこ、チームメイトなどの女性アスリートたちは、男性選手の手によってけがをするリスクを負わされなくてよくなった」と語った。
「ノースカロライナ州議会の皆さん、正しいこと、公平なこと、公正なことをやってくれて、そして私のような少女たちに、私たちの機会と安全が守るに値するものであることを教えてくれて、ありがとう」
マクナブさんは、「独立女性の声」代表団の一員として、ローリーの州議会議事堂での表決を傍聴した。代表団には、全米代表に12回輝いた競泳選手ライリー・ゲインズさんも参加した。ゲインズさんは、2022年の全米大学体育協会(NCAA)選手権で男性からのトランスジェンダー選手リア・トーマスさんと対決した。
ゲインズさんは、「この法律で、生物学的な相違を無視する不公平で差別的な慣習に終止符が打たれる。ペイトン・マクナブさんに起こったことが、ノースカロライナ州の他の女の子に起こることは絶対に許されない」と述べた。
一方、民主党のジュリー・メイフィールド州上院議員は、この女子スポーツ法案を「ひどい考え」であり、女子チームでプレーしようとするトランスジェンダー選手の数がごく少数であることを考えれば、「まったく不要な法案」だと訴えた。
「彼らは女子スポーツを破壊しようとしているわけではない。邪悪でも、錯乱しているわけでも、まして見当違いをしているわけでもない。そして、不潔などであるはずもない。普通の子供であり、自分の道を見つけようとし、受け入れられ、支援を得ようとし、仲間と同じように参加できる場所が欲しくて、居場所を探しているにすぎない」
この法律は2023-24年度(23年10月~24年9月)から施行される。これにより、ノースカロライナ州は、生物学的男性を女子スポーツから締め出す23番目の州となった。
ノースカロライナ州はまた、16日に成立したHB808により、18歳未満の医学的な性転換を制限する21番目の州となった。
この法案に違反した医療従事者は免許を剥奪され、家族は医療従事者を訴える法的根拠を持つことになる。
この法律では、学校は子供の性転換について保護者に通知することが義務づけられ、教科書や教材に異議を唱えるための手順が定められ、幼稚園から小学4年生まで性的指向と性自認に関する指導が禁止される。
自由擁護連盟の上級顧問マット・シャープ氏は、「私たちは、ノースカロライナ州議会が知事の誤った拒否権を無効としたことを称賛する」と述べた。
「そうすることで、ノースカロライナ州の女性アスリートのための公平な競争の場を確保し、人生を左右する実験的な『性転換』手術・薬物治療から子供を守り、子供の世話、教育、養育の方向を定める親の権利を守ることができる」