テキサス国境の決戦

(2024年2月5日)

2024年1月3日水曜日、テキサス州イーグルパスにて、テキサス・メキシコ国境沿いのコンセルティーナ・ワイヤーが張られた鉄道車両の上を歩くガードマン。マイク・ジョンソン下院議長は、約60人の共和党議員を率いてメキシコ国境を訪問している。彼らの旅は、ジョー・バイデン大統領のウクライナへの緊急戦時資金要求を支持する代わりに、強硬な移民政策を要求している最中に行われた。(AP Photo/Eric Gay)

By Editorial Board – The Washington Times – Friday, January 26, 2024

 信念を貫こうとする政治家は稀有な存在だ。ほとんどの政治家は、献金者たちや彼らに仕えるメディアの怒りを買うことを恐れ、真の議論から遠ざかっている。しかしテキサス州知事のグレッグ・アボット氏は違う。彼はバイデン大統領の南部国境での職務怠慢を是正するために具体的な措置を講じている。

 この問題は1月22日、連邦最高裁がイーグル・パスとして知られるリオ・グランデ川沿いの不法越境者の多発地帯にテキサス州が設置した物理的な障壁に国土安全保障省が手出しすることを禁じていた差し止め命令を解除したことで表面化した。

 テキサス州警察と州兵部隊は、州内への不法侵入を阻止するために大型輸送コンテナや有刺鉄線を使用してきたが、バイデン政権の司法長官は、同州が最近こうした対策を「エスカレート」させていることが、国境警備隊の努力を阻害していると主張した。その通りだが、それは政権が国境警備隊を誤用しており、外国からの不法侵入者を締め出すためではなく、米国中にばらまくために用いているからだ。

 アボット氏は1月24日、連邦政府が合衆国憲法第1条第10節の「各州を侵略から守る」という義務を順守していないことを理由に、連邦政府が州との協定に違反していると宣言した。同氏には、有権者を守るために必要な措置を取り続ける以外の選択肢しか残されていなかった。

 1日もたたないうちに、全米の知事の半数(すべて共和党)が「テキサスを支持する」ことを表明した。たとえば、バージニア州のグレン・ヤンキン知事は、「もうたくさんだ。バイデン政権が仕事をしようとしないおかげで、南部国境は危機に瀕している」とX(旧ツイッター)に投稿した。

 支持の言葉以上に重要なのは、具体的な行動である。フロリダ州のロン・デサンティス州知事は、テキサス州の国境警備活動を補完するための人員と資源を派遣している。大統領選の共和党候補だったデサンティス氏は「もし憲法が本当に侵略から州を守る力をなきものにするものであったなら、そもそも批准されなかっただろうし、テキサスが連邦に加盟することもなかっただろう」と述べた。

 アボット氏が指摘したように、彼の行動はどれも権限外ではないのだ。建国者たちは、州と中央政府との間に時折争いが起こることを予期していた。ジェームズ・マディソンは「ザ・フェデラリスト第46編」で、「連邦政府の許容できない措置」には「連邦の役人への協力の拒否や州行政府による反対表明」によって対抗できると説明している。

 反対表明は、民主党寄りの州政府からも出ている。同党のケイティ・ホッブス・アリゾナ州知事は12月、「連邦政府の不作為」を理由に国境に軍隊を派遣した。他の8人の民主党知事も同氏とともに1月22日、バイデン氏に宛てた書簡で、600万人の不法移民を国内にあふれさせるという政権の意図的な政策が生み出した「人道的危機」によって、州や市の資源が限界を超えた水準まで疲弊していることを訴えた。

 最高裁がこの対決にさらに介入するかどうかはまだ分からないが、結局のところ、これは裁判所が決める問題ではない。有権者が11月に最終的な判断を下す。現政権の国境開放政策を継続するか、あるいは侵入を止めるための共和党の統一された立場を採用するかを決められるのは有権者だ。

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