民主、党大会前にバイデン-ハリス組をオンライン指名か―米大統領選

(2024年6月24日)

2024年5月29日水曜日、フィラデルフィアのジラード・カレッジで行われた選挙イベントで手を振るジョー・バイデン大統領とカマラ・ハリス副大統領。(AP Photo/Joe Lamberti)

By Susan Ferrechio – The Washington Times – Wednesday, June 19, 2024

 秋の大統領選でのバイデン大統領、カマラ・ハリス副大統領以外の候補選出は忘れよう。

 民主党全国委員会(DNC)は、8月19~22日にかけてシカゴで開催される党大会を前に、オンライン投票で両候補を正式に指名する可能性がある。そうなれば、党内の混乱をよそに、大統領選候補者は早々に決まってしまう。

 バイデン氏に代わる候補者をめぐるうわさが広がっている。支持率は低下し、このままではすべての激戦州で敗北する。さらに、81歳の精神的に混乱し、肉体的にも衰弱している姿が毎日のように目撃されている。

 ハリス氏を外して、ヒラリー・クリントン氏と交代させることで、候補者を強化するという案も党内で出ている。クリントン氏は2016年大統領選の民主党候補であり、ハリス氏よりはるかに人気がある。

 ワシントン・ポスト紙のコラムニスト、キャサリン・パーカー氏は「バイデン氏勝利の大きな障害となっているのは、カマラ・ハリス氏であることは間違いない。ハリス氏が人気がないのは、副大統領として大した実績を挙げていないからだ」と指摘した。

 DNCは指名の手順を検討しているが、それによって、代議員らがシカゴに集まり、党大会が始まる前に、バイデン氏とハリス氏を外して別の候補を立てられなくすることを狙っている。

 今月に入って、DNCはバイデン-ハリス組の指名をオンラインで党大会前に承認する計画を進めた。党幹部がこの動きを始めたのは、オハイオ州が8月7日の大統領候補の名簿提出期限を変更することはないと思われているためで、そうなると、シカゴでの党大会でのバイデン氏指名では遅すぎる。

 その後、オハイオ州は提出期限を9月1日に変更したが、民主党は共和党主導の州議会と州知事を信用しておらず、その後もオンラインでの指名に突き進んでいるという。

 DNCはオンライン投票の日程を明らかにしていない。

 党規則の専門家であり、超党派の政治コンサルティングベンチャーであるFHQストラテジーズの創設者ジョシュ・パトナム氏によると、オンライン投票はインディアナ州民主党が代議員を選出する7月13日以降まで待たなければならない。また、オンライン投票は現時点では不測の事態に備えたプランに過ぎない可能性があるという。

 パトナム氏は、「党は、それでけでなく、同時に一定の保証を取り付けようとしているが、時期を含め、オンライン投票の詳細を詰める時間を稼ごうとしている」と語った。

 オンライン投票が実施されれば、バイデン-ハリス組で決まることになる。現職の2人を再び候補指名するかどうかへの懸念が党内で高まっている。別の候補者が出てくる可能性もあり、オンラインで候補が決まれば、党大会での混乱は回避できる。

 民主党がバイデン氏指名へのオンライン投票を計画する一方で、民主党上層部の間で水面下で大きな混乱が生じ、トランプ氏に勝てる、若く実行力のある候補者を代役に立てるための計画が進められているという報道もある。

 選挙関連の世論調査を集計、分析しているネイト・シルバー氏は、バイデン氏の支持率が今月37.4%まで低下し、就任後、最低を記録したことを明らかにした。

 シルバー氏はX(旧ツイッター)で「脱落することは大きなリスクだ。だが、一定の基準を下回れば、リスクはさらに大きくなる。そこのレベルに達しているのかどうかは、私には分からないが、疑問を持つのは当然だ」と述べた。

 すでにオンラインでの指名の準備は整っている。バイデン氏は6月27日に2020年以来初めてトランプ氏と討論会で対決するが、そこで振るわなかった場合、民主党は候補者交代に動く可能性がある。

 しかし党幹部は、オンラインでも党大会でも、バイデン氏とハリス氏以外の候補者を指名する可能性は示していない。

 一部の党職員は、オンラインで候補指名が決まれば、バイデン氏とハリス氏がシカゴでの党大会で直接指名されることを期待している民主支持者からの反発を招く可能性があると警告している。

 民主党と共和党は2020年、入念に計画を立て、オンライン指名を行った。新型コロナウイルスの感染拡大で党大会が中止されたためだ。今年は両党とも党大会を行うため、バイデン-ハリス組のオンライン指名について有権者を納得させるのは難しい。

 DNC規則・内規委員会の委員エレイン・カマルク氏は今月、党大会の指導者らに、もしオンライン指名が先行して行われても、シカゴで重複して対面での指名投票を行うよう要請した。

 カマルク氏はオンラインでのDNCの会議で「これらの理由からここで私たちがしたことで、一般市民が納得することはない。劇的な指名投票を中止すべきではないと思っている。特にDNCが4年前のようなスマートな指名を計画しているのであればなおさらだ」と述べた。

 DNCのミニョン・ムーア議長は、バイデン氏がオハイオ州の投票に参加できるかどうかの不安を取り除くため、8月7日以前にオンライン指名するよう求めていた。

 DNCの規則・内規委員会のジェームズ・ルーズベルト共同委員長は、オンライン投票は保険の役割を果たすものであり、バイデン氏の後任を指名しようとする人々を阻止するためのものではないと述べた。

 「オハイオ州でも他の州でも、悪意のある超過激派の議員が有権者の意思を覆すことができないようにするためには、これが最善の方法だ」と同氏は語った。

 共和党全国大会は7月15~18日までウィスコンシン州ミルウォーキーで開催される。

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