イラン・ロシア、大統領選後の米社会分断を画策か

(2024年10月24日)

バイデン政権は 、イギリスやオーストラリアと連携しているアメリカ政府高官による国際的な取り締まりの中で、ロシアのサイバー集団「Evil Corp」に対して新たな制裁措置を発動した。ファイル写真クレジット: DC Studio via Shutterstock.

By Ryan Lovelace – The Washington Times – Tuesday, October 22, 2024

 米情報当局者は22日、イランとロシアの工作員が、大統領選の投票後、米国内で暴力をあおることを意図した影響工作を考えている可能性があると述べた。

 外国の敵の汚い手口を評価した覚書の機密扱いが解除され、それによると、イラン、ロシア、中国は米国の選挙ネットワークにアクセスする技術的能力を持っているという。

 この覚書は国家情報会議(NIC)が作成したもので、米情報機関は、抗議デモをあおる外国の取り組みを察知していることを明らかにした。

 「外国の敵対勢力は、選挙とは無関係の、憲法修正第1条で保護された抗議活動への参加を奨励しており、この活動を選挙後の潜在的な暴力的抗議活動へと拡大し、国内の分裂をさらに広げようとしている」

 また覚書は、ロシア軍参謀本部情報総局(GRU)が1月、「おそらく、米国人をリクルートし、無意識のうちに米国で抗議活動を組織させようとした」と指摘している。

 情報当局はまた、イラン情報安全保障省(MOIS)が、米国人にワシントンで行われた親パレスチナ派のデモに参加するよう勧め、資金と旅費の提供を申し出たことを明らかにした。

 国家情報長官室(ODNI)当局者は記者団に対し、外国の敵対勢力は、投票日と就任式の間の移行期間を、外国の工作に対して特に脆弱な期間と見なしていると述べた。

 22日に発表された選挙に関する最新情報の中で、米情報機関は、ロシアの当局者が11月5日の投票日前後の数日間を狙った工作を検討し、実行に移し始めていることへの「確信はますます強まっている」としている。

 ある情報機関当局者は記者団に「こうした影響力の行使の中には、暴力を扇動し、どちらが勝とうとも政治システムとしての民主主義の正当性に疑問を投げかけることを目的としたものもある。また、米国内の選挙後の緊張を高める可能性のある偽情報や陰謀を増幅させることを目的としたものもある」と述べた。

 情報当局はまた、外国の敵対勢力が投票日の前に混乱を生じさせようとする可能性があり、注意深く監視している。

 覚書は、「われわれは、少なくとも中国、イラン、ロシア、あるいはロシアに関連するアクターといった米国の敵対勢力が、米国の選挙関連のネットワークやシステムにアクセスする技術的能力を持っていると評価している。とはいえ、外国のアクターはおそらく、票数を変えようとする破壊的な攻撃は控えるだろうとわれわれは評価している。連邦レベルの選挙結果を、探知されずに実際に変えることはできないからだ。そのため実行すれば、報復のリスクがあり、過去2回の選挙でもそのような攻撃を行おうとした兆候はない」と指摘した。

 「選挙インフラに対するサイバー攻撃」と書かれたセクションの下の一部は編集されており、その後に、親ロシア派ハッカーグループ「キルネット2.0」が2月の投稿で米選挙に干渉する意思を示したが、その投稿は削除されたと記されている。

 この覚書ではキルネットがどこの段階でその投稿を削除したのかは特定されていないが、このグループは2022年にサイバー攻撃の対象となる米国のリストを通信アプリ「テレグラム」で公表していた。その際、ハッカーらは空港のウェブサイトに大量のデータを送り、公開されているウェブサイトの閲覧を妨害したが、空港の機能に影響を及ぼすことはなかった。

 ODNI当局者によると、ロシアは民主党副大統領候補ティム・ウォルズ氏を中傷する手段を探しているという。当局の選挙の安全性に関する最新情報によると、ウォルズ氏がそのキャリアの初期に犯罪行為に関与していたとするコンテンツを検証したところ、ロシアの影響活動や戦術の産物である兆候が見られたという。

 情報当局は以前、ドナルド・トランプ前大統領の共和党大統領選挙戦を狙ったハッキング・リーク作戦はイランによるものだったとしていた。

 この覚書によると、イランは「ドキシング(個人の特定につながる情報をネット上に公開すること)や機密情報のリークなど、物理的な脅威につながるサイバー空間を使った影響工作を行う可能性がある」という。

 「2020年12月中旬、(イランのイスラム革命防衛隊の)[編集]サイバーアクターが、米国の選挙関係者に対する殺害予告を含むウェブサイト[編集]の作成に関与したことはほぼ間違いない。イランのアクターはまた、暴力を扇動するために、米国の連邦政府と州政府関係者の個人を特定できる情報を公開した」

 米情報機関は、外国の敵対者は次期大統領への平和的な権力移行を妨害する可能性があるとみている。米政府当局者は、敵対勢力は選挙戦の初期に開始された情報活動を基に、米国の政治システムの信頼を損ね、デモ参加者を扇動しようとするだろうとの見方を示した。

 米情報機関は敵対的な外国の介入を阻止するために、米国の政治システムを混乱させようとする外国の敵対勢力の計画を暴露することでさらに警告を発することも計画している。

 覚書は、「敵対勢力への直接的な警告、誤った情報ついて事前に国民に知らせるメッセージの発信、地元当局者と警察との積極的なコミュニケーションを含む多方面からのアプローチによって、選挙後の外国による影響力行使を阻止できる可能性が大幅に高まる。米国の敵対勢力は以前から、米国の民主主義を弱体化させることを狙っており、選挙後の期間の関与を思いとどまらせることは難しいだろう」と指摘している。

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