中国が管理する港湾ネットワークは重大な脅威-下院小委

(2025年2月16日)

2024年10月29日火曜日、ペルー・チャンカイにて、中国資本の港湾建設を背景にクレーンで吊り上げられるコンテナ。(AP Photo/Guadalupe Pardo)

By Bill Gertz – The Washington Times – Tuesday, February 11, 2025

 中国による米国近辺の商業港の広範なネットワークは、安全保障上の重大な脅威をもたらすと、アナリストらが11日の下院公聴会で語った。

 元情報・国防省職員のマシュー・クローニッヒ氏は、西半球での中国資本による港湾施設の支配は、安全保障上の重大な懸念だと述べた。

 クローニッヒ氏は下院国土安全保障委員会運輸小委員会で、「米国と周辺諸国は、国家安全保障にとって重要な港湾やその他の分野への投資から中国を排除するために協力すべきだ」と述べた。同氏によると、中国によるリスクはさまざまな分野に及び、経済、技術、外交、イデオロギー、軍事など多岐にわたる。

 現在、スコウクロフト・センターに所属するクローニッヒ氏は、パナマ運河の両端にある中国が管理する港湾施設も、合成麻薬フェンタニルの米国への輸送を促進していると指摘した。

 「中国は港へのアクセスを制限したり、遮断したりする可能性があり、危機や紛争が発生した場合、米国の貿易や経済を脅かすことになる」とケーニッヒ氏は警告した。また、港湾の管理はまた、海軍艦船の通航を妨げ、米国の戦争計画を混乱させる可能性があるという。

 この公聴会は、トランプ大統領が最近、中国がパナマ運河を事実上支配しており、米国はそれを取り戻すと発言したことを受けて行われた。マルコ・ルビオ国務長官も今月初め、パナマ運河に対する中国の影響と支配を終わらせるため、米国は「必要な措置を取る」とパナマの大統領に警告した。

 カーネギー国際平和財団の中国アナリスト、アイザック・カードン氏は、西半球での中国の港湾ネットワークは、いつか人民解放軍(PLA)海軍に使用される可能性があるが、これまでのところ、米政府関係者はこの地域への軍艦の訪問は限定的とみていると述べた。主な危険は、中国が情報収集や監視のために港を利用すること、あるいは中国製のソフトウエアや機器によって有事に船舶の運航を妨害することだという。

 米当局は、港湾の貨物管理に広く使用されているログリンクと呼ばれる中国のソフトウエアが、スパイ活動や破壊工作にも使用される可能性があると警告している。

 米国は、中国の電気通信会社ファーウェイ・テクノロジーズ(華為技術)が自社の機器を使って電子スパイ行為を行っていると非難している。中国の陸揚げ用の上クレーンでも、情報収集や破壊工作が可能だと米国の安全保障当局は指摘している。

 カードン氏は、この地域での軍事力の使用については否定的だ。1997~2024年までの間に、合計413隻のPLA海軍の艦艇が寄港しているが北米と南米の港を訪れたのはそのうち39隻だった。2018年以降は一度も行われていないという。

 カルドン氏は、「しかし、中国が投資しているロサンゼルス・ロングビーチ港、シアトル港、ヒューストン港、マイアミ港は、(情報収集と監視を目的とする場合を除き)PLAの攻撃的な、あるいは悪意のある作戦を行うプラットフォームとしてはふさわしくない」と述べ、リスクにはサイバー妨害や戦争以外の作戦も含まれると付け加えた。

 中国企業は、ロサンゼルス、ロングビーチ、シアトル、ヒューストン、マイアミの港湾ターミナルを含む、西半球7カ国の港湾に出資している。香港のCKハチソン・ホールディングスはパナマ運河の港を運営している。中国は域内では他にペルーとブラジルの港湾の運営に関与している。

 「アメリカズ・プログラム」のラテンアメリカ問題アナリスト、ライアン・バーグ氏は議員らに対し、中国が世界中に持つ130の港の半分以上は、主要航路や戦略的要衝に位置していると述べた。

 「中国の軍民融合戦略は、ソフトな商業スパイと、潜在的な紛争におけるハードな安全保障上のリスクの両方を生み出す」

 バーグ氏によると、中国の国家安全法はすべての中国の海外組織に対し、スパイ活動の準備をするよう求めている。また同氏は、国防総省の南方軍が、中国の港からの危険には、全地球測位システム(GPS)への妨害、海上封鎖、輸送コンテナに偽装された兵器システムなどが含まれる可能性があるとみていることを指摘した。

 同小委員会のカルロス・ギメネス委員長(共和党、フロリダ州)は、西半球での中国の存在は、米国が直面する最も差し迫った国家安全保障上の脅威の一つだと述べた。

 「中国共産党は、招商局港口ホールディングス、ハチソン・ポート・ホールディングス、中国遠洋運輸などの国有企業を通じて、この地域で最も戦略的に重要な港湾へのアクセスを確保している」

 同小委のラモニカ・マカイバー委員(民主党、ニュージャージー州)は、中国は積極的な港湾投資を行っており、これに対抗しなければならないが、トランプ氏自身の腹心の一人は、別の種類の安全保障上の課題を提示していると述べた。

 「わが国の港湾に対する中国の投資を精査しても、中国が正面から入ってくるのを許すのであればあまり意味がない」と彼女は指摘。港湾に加え、中国はイーロン・マスク氏ら「外国のアセット」にも投資していると述べた。

 マカイバー氏は、億万長者の起業家マスク氏を「事実上の米大統領」と表現し、トランプ氏の非公式な政府効率化省(DOGE)のトップであるマスク氏は、ことあるごとに中国の利益のために行動し、米国民を犠牲にしてきたと述べた。

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