イランを支援する北朝鮮 ミサイル供与、地下要塞建設を支援

(2026年4月2日)

2026年3月31日(火)、ヨルダン川西岸地区の村マルダ付近に落下したイラン製ミサイルの残骸を、ある男性が点検している。(AP通信/マージディ・モハメッ

By Andrew Salmon – The Washington Times – Tuesday, March 31, 2026

 【ソウル】米国とイスラエルの爆撃に抵抗を続けるイランだが、その抵抗は、強固な基盤の上に成り立っている。それは、かつて米軍による史上最大級の爆撃を跳ね返し、今日では世界最大級のミサイル兵器庫を誇る「要塞国家」との関係に由来する。

 北朝鮮の採掘企業は、爆撃に耐えうるノウハウを輸出し、イラン国防のための地下施設のネットワークを構築してきた。また、軍事企業は、イランの主要な長距離攻撃兵器である弾道ミサイルを供給してきた。

 この関係は、中国、ロシア、イラン、北朝鮮による同盟―欧米で「CRINK」と呼ばれる―の絆が依然として強固であることを示唆している。

 この結びつきは、最近の逆風にも動じていない。2024年にロシアが支援していたシリアのバッシャール・アサド政権が突如崩壊し、2026年1月3日には中国の主要なエネルギー供給元のベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領が米国によって拘束された。これらはCRINKが志を同じくする指導者を守る能力に限界があることを露呈させた。

 しかし、CRINK諸国間のネットワーク自体は依然として安定している。

 ウクライナでの戦闘は泥沼化し、「グローバルノース(先進国)」から大規模な制裁を受けているロシアは、北朝鮮から数百万発の砲弾やロケット弾、ミサイルの供給を受けるとともに、精鋭の歩兵、砲兵、技術者の派遣を受けている。イランはドローンとその技術を供与し、中国からは軍民両用の工業部品の輸入が急増している。

 現在、イランは3つの主要な資産を駆使して、エネルギー資源の豊富な近隣地域へと戦争を拡大させ、世界経済に混乱をもたらしている。これらは米イスラエルという敵を攻撃し、自国の資産を守るためのものだ。

 1つ目は、安価で大量生産が容易な国産の「シャヘド」ドローン。

 2つ目はミサイルだ。これは北朝鮮製の兵器で、ドローンよりも射程が長く、搭載量(ペイロード)は多く、クラスター弾を詰め込んだ弾頭を備えている。

 最後は、北朝鮮の着想を得て建設された地下施設だ。そこにはドローン、ミサイル、開発施設、そしておそらく核物質が隠されている。

 米海兵隊、空挺部隊、特殊部隊がペルシャ湾に集結しており、戦争が新たな局面を迎える兆しを見せている。彼らの標的は不明だが、湾内の主要な島々の奪取、ホルムズ海峡の戦略的な沿岸地帯の占拠、そして隠されたウランの捜索などが含まれる可能性がある。

 いかなる場合でも、トンネル内での戦闘という凄惨な現実が待ち構えている。先週、イランが米地上軍に対して発した「もっと近くに来い」という招待状が、真に空恐ろしいものである理由はそこにある。

北朝鮮の武器市場

 元米海兵隊員でアンジェロ州立大学教授のブルース・ベクトル氏はワシントン・タイムズに、「北朝鮮は、アラブの隣国やイスラエル、米軍基地を攻撃したミサイルシステムの大部分をイランに供給してきた。彼らはまた、ミサイルシステムを隠すための地下施設も提供した。1996年から2006年にかけて、北朝鮮は(中国も加わっていたが、主に北朝鮮が)46隻の高速攻撃艇をイラン海軍に供給した」と語った。

 さらに北朝鮮は、イランにヨノ級潜水艇も供給している。ヨノ級潜水艇は2010年に黄海で韓国のコルベット艦「天安」を沈没させたといわれている。

 2025年に共著「ローグ・アライズ(ならず者同盟)―イランと北朝鮮の戦略的パートナーシップ」を出版したベクトル氏は、長年この両国を監視してきた。1997年から2003年まで米国防情報局(DIA)の情報官を務め、その後は国防総省統合参謀本部の情報部で北東アジア担当上級分析官を務めた。

 同氏は、イランのミサイルの事実上すべてが北朝鮮に由来するものだと言う。取引は1980年代に供給されたソ連式の「スカッド」に始まり、90年代にはイランが「キアム」と呼ぶ北朝鮮の「労働(ノドン)」(射程約1500キロの改良型スカッド)へと続いた。

 「イラン人はそれを非常に気に入り、工場を建設するよう北朝鮮に依頼した」とベクトル氏は言う。

 2000年代には、その射程から「グアム・キラー」の異名を持つ中距離弾道ミサイル「ムスダン(火星10)」が導入された。イランでは「ホラムシャハル」として知られ、約4000キロの射程を誇る。

 ベクトル氏は、3月20日と21日にディエゴガルシア島の英米合同基地に発射されたのは、このホラムシャハルであったと考えている。

 「射程は十分だが、飛行中に故障することが多い」と言われ、イランのミサイル1発が途中で故障したと報じられており、「あまり安定していない」とベクトル氏は指摘した。

 同氏によると、最も脅威となる技術移転は、80トンの推力を持つエンジンを搭載した大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15」だ。

 イランと北朝鮮はいずれも米国から厳しい制裁を受けており、数十年前から2国間関係を深める要因となってきた。

 エネルギー資源の豊富なイランとの取引により、北朝鮮は近年、年間推定30億ドルを稼ぎ出してきた。輸出先はイランだけでなく、パレスチナのイスラム組織ハマス、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラ、シリアといったイランの代理勢力にも及ぶ。供給路としてのシリアを失ったことで、レバノンのヒズボラやガザ地区のハマスへのルートは遮断された状態だ。

 「イランはそれらすべてに代金を支払った。ミサイル協力はそのうちのごく一部だ」

 北朝鮮はイランの兵器工場の建設を支援しただけでなく、現在も専門的な部品や人員を送り込んでいる。

 「平壌は何百人もの人員を順次派遣し、入れ替えている。技術者、エンジニア、ビジネスマンだ。約8年前、韓国の潜入捜査官がスパイとして利用していたテヘランの空港職員が、北朝鮮からどれほどの人数が入国しているかを報告していた」

 ベクトル氏によると、人員の往来は「12日間戦争(2025年6月の米イスラエルによる空爆作戦)の後に激化した」という。現在も北朝鮮人が国内にとどまっているかは不明だが、カスピ海を渡ってロシアへ逃亡した可能性もある。

 北朝鮮製ミサイルには弱点がある。中国、ロシア、米国の戦略ミサイルと異なり、サイロから発射されるものはない。

 「北朝鮮製のものは地下から直接発射できない。移動式発射台(TEL)で外に運び出す必要がある」とベクトル氏は言う。

 そのため、ミサイルを地下基地や橋の下などから低速の大型車両で運び出す際に発見し、発射前に破壊できるチャンスが生じる。

 ただし、それは包括的な監視と超高速の攻撃プロセス(キルチェーン)があることが前提だ。イランの地下施設によって、その監視は困難を極める。

 ベクトル氏は「監視員は膨大な画像データを持っているだろうが、まだ場所を特定できていないサイトも多いはずだ」と語った。

「悪夢のアリの巣」

 ベクトル氏は、中東で活動する北朝鮮の組織として、米財務省が「平壌の主要な武器商人」と呼ぶ「朝鮮鉱業開発貿易会社(KOMID)」や、鉱業・貿易・制裁回避に関与する「青松連合(グリーンパイン)」などを挙げる。

 「イスファハン(ウラン貯蔵施設)を含むイランの地下施設のほとんどは、2000年代初頭に北朝鮮人によって建設された。彼らは地下施設の建設において世界で最も優れている。朝鮮戦争以来、ずっと続けてきたことだからだ」

 北朝鮮は1950~53年の朝鮮戦争を引き起こし、韓国に侵攻した。米国が参戦すると、米軍の圧倒的な火力に対抗する手段を見つけなければならなくなった。

 退役軍人たちは、北朝鮮軍が自走砲を斜面のトンネルや洞窟に隠していたことを記憶している。その間、北朝鮮の政権と国民は史上最も激しい空爆の下で地下に潜り込んだ。

 戦後、首都平壌のがれきはブルドーザーで撤去され、テレビニュースでおなじみの広場が作られた。ここで軍事パレードが行われ、指導者らは、兵士の一糸乱れぬ行進や、TELを見守る。

 今日、北朝鮮はおそらく人口あたりの地下施設保有数で世界一を誇る。そこには重砲陣地や、山肌に掘られた航空基地まで含まれる。

 「彼らはあまりに長く地下建設に注力してきたため、ヒズボラのためにトンネルを掘ったことさえある」とベクトル氏は言う。

 ヒズボラとハマスは、ともにトンネルを駆使した戦闘に特に熟練している。

 トンネルは攻撃側の部隊を閉所のわなへと誘い込む。機動もできず、航空支援や装甲部隊の攻撃も呼べないまま、敵の防衛線へと誘導されるのだ。

 「北朝鮮の地下施設はアリの巣のようなもので、戦うには非常に困難な場所だ」と韓国軍の退役将校は語る。

 「戦車が入れるようなトンネルではない。ガザで見られるように、その多くは狭く、曲がりくねり、何層にも重なっている。何があるか分からず、ブービートラップも仕掛けられている。まさに悪夢だ」

 解決策としては、トンネルを水やガソリンで満たして火を放つといった方法があるが、いずれも批判を浴びる手法だ。

 この退役将校は匿名を条件に「そんなものは人道的なたわごとだ」と強調。「米軍はロボットやドローンを使うことになるはずだ。ガザでは軍用犬が広範囲に使われたが、その多くが死んだ」と述べた。

 事態がそこまでエスカレートするかは分からない。明らかに難航しているこの軍事作戦の結末も分からない。

 イランも北朝鮮も、米国の空爆に抵抗してきた実績がある。ベクトル氏は、完全な勝利とイランの政権交代がなければ、このような両国間の関係は必ず復活すると警告する。

 「もし現在のイラン政権を存続させれば、戦争が終わった瞬間に北朝鮮人はすぐに戻り、再び武装を支援するだろう。(昨年のイスラエルとイランの)『12日間戦争』の後がそうだった。われわれの意思決定者がそのことを念頭に置いて進むことを願っている」

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