ラーム・エマニュエル氏が大統領選出馬を模索 トランプ氏に対抗、リベラル派を非難

(2026年4月7日)

2021年10月20日、ワシントンのキャピトル・ヒルで、上院外交委員会による指名承認公聴会に出席するため、当時の駐日米国大使指名者ラーム・エマニュエルが到着した。(AP通信/パトリック・セマンスキー、資料写真)

By Seth McLaughlin – The Washington Times – Friday, April 3, 2026

 ラーム・エマニュエル氏は、自分に立ちはだかったライバルたちがどうなったかを聴衆に語って回っている。

 同氏は最近、ニューハンプシャー州訪問中、テレビ局WMURに対し「ラーム・エマニュエルとリングに上がって、鼻を折られずに降りた者はいない。私は戦い方を知っているが、それ以上に勝ち方を知っている」と述べた。

 エマニュエル氏は2028年大統領選への出馬を検討しているとされ、トランプ時代の混乱の終結と、文化的左派の過度な進歩的政策の是正を2本柱として、出馬に向けた動向を探っている。

 66歳の同氏は、連邦議会議員、大統領首席補佐官(オバマ政権)、シカゴ市長、そして直近では駐日大使をへてきた経歴を背景に、「政治の闘士」としての実績を強調しており、その矛先の多くを自党に向けている。

 エマニュエル氏によると、民主党は「本質を見失い」、エリート主義的で「弱く、ウォーク(過度に進歩的)」とみられるようになっているという。

 また、民主党が「警察予算削減」を支持し、法執行機関を人種差別的と決めつけ、学校で文化戦争に踏み込んだことを批判している。

 ポッドキャスト「フィフス・コラム」では「われわれは文化戦争で負けている―これは決定的だ。トイレやロッカールームの利用ばかり気にしているが、なぜ学校の授業の中身のことは気にしないのか」と語った。

 さらに、民主党が推進してきた、性別による差別を禁止する教育改正法第9編(タイトル9)に反しているとして、党の政策にも疑問を呈した。「なぜ女性スポーツにトランスジェンダーが参加できるようにするのか。タイトル9を軽視するものであり、私には理解できない」

 今後に向けては、政府倫理の強化、連邦最低賃金の引き上げ、住宅費や医療費の削減を柱とするビジョンを打ち出すべきだと訴えている。

 アイオワ、ミシシッピ、ミシガン、ウィスコンシン、ネバダ、サウスカロライナの各州を訪れる予定で、大統領選の初期段階を思わせるようなスケジュールになっている。

 ただし、オバマ・クリントン時代の復活を思わせるエマニュエル氏の出馬に党支持者がどれほど関心を示すかは不透明であり、シカゴ市長時代の行動も進歩派から批判を受けている。

 エマニュエル氏は、リベラルな候補と対決することで予備選を揺さぶる可能性があるとみられている。同氏は、これらのリベラルな候補こそが党の失敗の原因だと考えており、一方でリベラル派側は同氏の手法を時代遅れと見なしている。

 支持基盤向けには強いメッセージも発している。

 トランプ政権のイランに対する軍事行動を「戦争という道を選択したが、悪い選択だった」と批判し、攻撃によってイランの核戦略は強化され、ホルムズ海峡の支配力は高まったと主張した。「イランの最終兵器、核の開発能力を奪おうとして、イランが別の最終兵器を持っていることが分かってしまった。ホルムズ海峡だ」

 人的被害にも触れ、作戦で死亡した兵士が幼い双子を残したことを指摘、攻撃の決定にイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が影響したとの見方にも疑問を呈した。「暖炉の上には三角形に折られた星条旗が置かれるだろう。誰かに言われてやったという指摘もあるが、トランプ氏にそんなことをさせる人物はいない」

 政策面では、連邦職員による株式取引や予測市場での賭けを禁止するほか、連邦議員や最高裁判事を含む公職者に75歳の定年を設ける案も打ち出している。

 「かつて上院は人々が目指す場所だったが、今は引退の場になっている」と指摘した。

 また、民主党は文化問題に引きずられ、労働者階級から離れてしまったと分析、「どこにも行き着かない文化的袋小路に入り込んだ」と批判した。特に懸念する指標として、米国の子供の半数が学年相応の読解力に達していない点を挙げ、「緊急会議も開かれていない。誰も緊急事態として扱っていない」と危機感を示した。

 さらに、全ての若者に6カ月間の国家奉仕を義務付け、希望者には2年間の延長と引き換えに住宅購入の頭金支援を行う構想も提案している。

 同氏は「2年間、国のために尽くせば、アメリカンドリームの頭金を提供する」と語った。

 2006年に民主党が下院を奪還した際に民主党下院選対委員長を務めたエマニュエル氏は、今秋の選挙に大きなチャンスがあるとみている。

 ノースカロライナ州の共和党予備選で、トランプ氏が支持したフィル・バーガー州上院院内総務が敗北を認めたことを例に挙げ、「大統領は共和党予備選に影響力を持っていないことが明らかになった」と述べた。

 出馬はまだ正式に表明していないが、否定もしていない。ニューハンプシャーで「ここで発表するつもりはない」と語った。

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