自信付けるイラン、しぼむ米の核合意への期待

(2021年9月26日)

In this image taken from video provided by UN Web TV, Iran’s President Ebrahim Raisi remotely addresses the 76th session of the United Nations General Assembly in a pre-recorded message, Tuesday, Sept. 21, 2021, at U.N. headquarters. (UN Web TV via AP)

By Ben Wolfgang – The Washington Times – Tuesday, September 21, 2021

 

 バイデン大統領は、イランとの外交関係を強化し、トランプ前大統領が離脱した国際的な核合意を復活させることを約束したが、就任から9カ月がたった今、成果をほとんど示すことができていない。

 

 対応を誤ったことで、イランにさらに大胆で好戦的な政権を生み出したのではないかとみられている。

 

 21日にニューヨークで行われた国連総会で、両国間の溝がいかに深く、米国の外交努力にもかかわらず、事態がいかに進展していないかを示す新たな証拠が示された。大統領として初めての国連演説でバイデン氏は、イランに和平への手を差し伸べ、米国は経済制裁の緩和と引き換えにイランの核開発を制限した2015年の共同包括行動計画(JCPOA)に戻る意思があると述べた。

 

 しかし、そのわずか数時間後、イランのライシ大統領はこの世界の舞台で、バイデン氏と、その政治的キャッチフレーズ「米国が戻ってきた」を公然と嘲笑した。ライシ師は、米政府を出し抜き、交渉の場で有利な立場に立っていると考えていると断言した。

 

 「米国はイランを絶望させ、打ちのめせると思っていたが間違っていた。忍耐力でイランはそれを乗り越えた」

 

 バイデン氏が就任した時、欧州の同盟国はイラン核合意の復活に意欲的に取り組み、外交的には有利と考えられていた。しかし、現状はそうなっていない。

 

 トランプ氏は、2018年に核合意を離脱し、イランとその貿易相手国に対する「最大限の圧力」の一環として、経済制裁を再発動した。これによってイランは広範な経済的困難に直面したが、イランの強権的な指導者らがいずれ交渉に応じるだろうという米国の期待通りには進まなかった。

 

 バイデン氏は直ちに方針を転換し、イランが核施設でのウラン濃縮を制限するなどの義務を果たせば、制裁を解除して核合意に復帰すると述べた。

 

 今夏には、新たな核合意への一歩として、イランの元政府関係者や企業に対する制裁を一部解除した。

 

 しかし、専門家らは、バイデン氏は状況を大きく見誤ったとみている。2015年の核合意を強く支持してきた穏健派、ロウハニ大統領との交渉の機会は、イランの夏の大統領選挙で失われた。強硬派によって、核合意に個人的にも政治的にも関わってこなかったライシ氏が当選したためだ。

 

 専門家によると、21日のライシ氏の自信に満ちた発言は、米国には実際に影響を及ぼすことはなく、打つべきカードが尽きつつあるというイラン政府内の考え方を反映しているという。

 

 バイデン氏、ブリンケン国務長官ら米高官は、米国が融和的姿勢を取り、新たな取引を行い、地域や世界経済でのイランの孤立を緩和する機会が与えられれば、イランは、ウラン濃縮を直ちに中止し、中東の米軍を日常的に標的としているテロ組織や民兵への支援の削減など、大幅な譲歩を行うと考えていたようだ。

2015年6月27日土曜日、キューバのハバナで行われた記者会見で、米国上院議員団の一員が米国とキューバの国旗を交差させたピンバッジを着用している。(AP通信/デズモンド・ボイラン撮影)

米国転覆狙い共産主義を推進するキューバ 米国務省が警告

(2026年07月24日)
日本の小泉進次郎防衛大臣が、2026年5月31日(日)、シンガポールで開催されたアジアの年次防衛・安全保障フォーラム「シャングリラ対話」で演説を行った。(AP通信/アハマド・イブラヒム撮影)

小泉防衛相、核巡る議論呼び掛け GCAPやアジア連携も強化

(2026年07月23日)
リトアニアのケストゥティス・ブドリス外相は、2025年4月3日木曜日、ブリュッセルのNATO本部で開催されたNATO外相会議に出席するため到着した際、報道陣の取材に応じた。(AP通信/バージニア・メイヨー撮影)

リトアニア外相、ロシアの破壊工作は「侵略行為」 米軍駐留継続に期待

(2026年07月21日)
新華社通信が公開したこの写真は、2026年7月6日(月)、南太平洋で中国の原子力潜水艦から発射された長距離弾道ミサイルの発射実験の様子を捉えたものだ。(李向超/新華社通信提供、AP通信経由)

中露、スターリンク攻撃計画を極秘協議 軍事協力の実態判明

(2026年07月19日)
フィリピン沿岸警備隊が提供したこの写真には、2025年10月12日(日)、南シナ海のフィリピンが実効支配するティトゥ島(地元ではパグアサ島と呼ばれる)付近で、中国海警局の船舶(右)がフィリピンのBRPダトゥ・パグブアヤに向けて放水砲を発射する様子が写っている。(フィリピン沿岸警備隊提供、AP通信経由)

中国は依然国際法に違反 南シナ海仲裁判断10年で米軍

(2026年07月18日)
新華社通信が公開したこの写真には、2026年7月6日(月)、南太平洋で中国の原子力潜水艦から発射された長距離弾道ミサイルが海面から飛び出す様子が写っている。(李向超/新華社通信提供、AP通信経由)

米、中国のSLBM発射実験を「事前通報が不十分」と非難

(2026年07月13日)
2024年8月4日、ウクライナ国内の非公開の場所に設置されたパトリオット防空ミサイルシステムの上空を、ウクライナ空軍のF-16戦闘機が飛行している。(AP通信/エフレム・ルカツキー撮影、資料写真)

トランプ氏、ウクライナが「パトリオット」製造 専門家は生産開始に数年

(2026年07月12日)
2024年7月3日、カザフスタンのアスタナで開催された上海協力機構(SCO)首脳会議の傍らで行われた会談で、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領(右)と中国の習近平国家主席が握手を交わした。(セルゲイ・グネーエフ、スプートニク、クレムリン・プール写真、AP通信経由)

中国企業、ロシア占領下のウクライナに進出 経済的影響力を拡大

(2026年07月11日)
ウクライナの無人システム部隊K-2旅団の兵士が、2026年6月22日(月)、ウクライナのドネツク州前線で、ロシア軍陣地に向けて飛行する前に、中距離ドローンを離陸地点で運んでいる。(AP通信/エフゲニー・マロレトカ)

ウクライナ防衛産業、実戦経験生かし欧州との連携を深化

(2026年07月10日)
2021年9月21日、ニューヨークで開催された第76回国連総会の期間中、総会議場内から見た国連本部ビル。(エドゥアルド・ムニョス/AP通信提供)

中国「民族団結法」施行に抗議、チベット人が米で焼身自殺

(2026年07月07日)
→その他のニュース