トランプ氏、低価格輸入品への免税停止へ 中国Temuなどにも影響

2024年12月10日火曜日、中国東部山東省青島市のコンテナターミナルの航空写真。(Chinaatopix via AP)
By Tom Howell Jr. – The Washington Times – Thursday, April 3, 2025
トランプ大統領は2日、中国の輸出業者が低価格商品を米国の消費者に直送するために利用している抜け穴を閉じる大統領令に署名した。
この大統領令により、(一定金額以下の輸入品に対する)「デミニミス」免税措置は5月2日に停止され、低価格のファッション商品を提供するテム(Temu)やシーイン(Shein)のような企業は大きな影響を受ける。
この特例によって、800ドル未満の荷物を米国内の消費者に直接送る場合、関税や精密検査が免除されている。
この措置についてトランプ氏は、関税や厳重な検査が免除された荷物のおかげで、フェンタニルなどの麻薬が米国内に紛れ込む可能性があるとみている。
大統領令は「中華人民共和国(PRC)を拠点とする多くの輸出業者は、不正な物資を隠し、欺瞞的な発送方法によって、米国に送る貨物の真の内容を隠している」としている。
トランプ氏は2月、中国製品に新たな関税を課した際にこの抜け穴を塞ごうとしたが、米国税関・国境警備局と米国郵政公社がこの変更に対応できていないことが明らかになったため、方針を転換した。
「商務長官から、関税免除の対象となる中国からの対象商品の関税収入を処理・徴収するための適切なシステムが整ったという通知があった」と大統領令は記している。
全米繊維団体協議会の会長兼最高経営責任者(CEO)のキム・グラス氏は、大統領がデミニミス免税措置を停止したことを称賛した。
「この抜け穴によって、米国への1日400万件の出荷が可能になり、違法で非倫理的に作られた製品、安全でない商品、不法なフェンタニルなどの麻薬が隠され、私たちの目の前に届いている。中国のような国々は現在、米国へのデミニミス措置の利用で、何十億ドルもの関税を回避している」