中国が弾道ミサイル迎撃実験、米国はASAT実験を禁止

(2022年6月23日)

2016年7月8日、新華社通信が公開した写真で、中国南部の海南島とパラセル諸島の近海で軍事演習中に対艦ミサイルを発射する中国のミサイルフリゲート「雲城」(Yuncheng)は、このような状況になっている。2021年の年次総会を前に、中国は軍備増強を続けており、最近、沿岸警備隊が中国の海域と島と見なす場所にいる外国の存在を排除するために武力を行使する権限を与える法律を可決した。(Zha Chunming/Xinhua via AP)

By Bill Gertz – The Washington Times – Monday, June 20, 2022

 中国軍は宇宙空間での迎撃ミサイル試験発射を実施し、成功させた。米国が宇宙での兵器実験の禁止を推進する一方で、中国とロシアは迎撃ミサイル、衛星攻撃兵器(ASAT)の開発を進めている。

 中国国防省は19日、迎撃実験の成功を発表、国営メディアによると、実験は「(弾道ミサイルが大気圏外を飛行する)中間段階での迎撃実験」であり、標的となる弾道ミサイルを発射し、地上の早期警戒システムによる追跡、迎撃ミサイルの発射が行われたという。

 中国が迎撃ミサイルの実験を実施するのは2010年以降、6回目。一方で、米国のミサイル防衛システムに対しては不安定化を招くと非難している。

 中露はASAT、迎撃ミサイルの実験を実施し、宇宙ごみを発生させてきた。ロシアは昨年11月にASATの実験を行ったばかりだ。

 バイデン政権は、武器管理合意によって宇宙の戦場化、宇宙ごみの発生を抑制しようとしている。ハリス副大統領は4月、ASATの実験を一方的に禁止する方針を発表した。

 だが、一方的な禁止は、米国のミサイル防衛の開発を遅らせ、新設の宇宙軍の装備にも支障が出る可能性があると批判的な見方が出ている。

 中国の宇宙兵器に関する米国防総省の最新報告によると、「中国は、紛争時に敵国が宇宙空間で活動するのを妨害、阻止することが可能なカウンタースペース(対宇宙)兵器の開発を続けている」。

 中国は、巨大経済圏構想「一帯一路」の一環として、宇宙インフラの整備を目指す「宇宙情報回廊」の建設にも取り組んでいる。

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