マンチン議員、増税・気候変動関連の民主党歳出案支持に転換

(2022年7月30日)

2022年7月21日木曜日、ワシントンの国会議事堂で、上院エネルギー・天然資源委員会の委員長を務める公聴会室の外で記者に応対されるジョー・マンチン上院議員(民主党、西バージニア州)。(AP写真/J. Scott Applewhite)

By Ramsey Touchberry – The Washington Times – Wednesday, July 27, 2022

 民主党の上院議員ジョー・マンチン3世は水曜日、同党のチャールズ・E・シューマー院内総務との間で、税の引き上げや、気候変動・保健関連支出についての同党路線に合意したと発表した。

 両者の会談は数週間前に頓挫したと見られていた。マンチン上院議員はウェストバージニアという、石炭・天然ガスを産出する州を代表しており、数ヶ月におよぶ話し合いの後も、インフレ懸念の高まりから、民主党案の気候・エネルギー関連内容を支持できないと繰り返してきたからだ。

 しかし水曜日に発表された両者の合意では、マンチン議員が主張してきたように、大企業や富裕層への増税を支持していない。同議員の事務所は、今回の合意が立場を転換したものではないことを強調した。

 「議員のツイート@Sen_JoeManchinは先週、協議をやめたわけでないと繰り返しており、この協議の重要性を了解している」、マンチン議員のサム・ラニヨン広報担当はツイートし、「今日の発表は何かを転換させたものではない」と強調した。

 ジョー・マンチン議員は民主党の気候関連の増税・歳出法案で守勢に回る

 上院民主党が来週、同党提案に沿った形で可決させるであろう法律は、バイデン大統領が長く待ち続けた勝利になろう。大統領提案の大半が、マンチン議員による増税・歳出計画反対に直面して炎上させられてきた。その中には同大統領が提案した「ビルド・バック・ベター(より良き再建)」として知られる総額約2兆ドルの社会福祉・気候関連の法案も含まれていた。

 「ビルド・バック・ベターは死んでも、代わりに国民を結びつけて米国をもっと強くできるはずだ」、マンチン議員は長々とした声明の中で強調した。

 一連の法案に対する共和党の反対は確実なので、共和党議員たちはマンチン議員の心変わりを嘲笑している。

 「上院民主党は、ビルド・バック・ブローク(ダメな再建)の呼び名をあれこれいじくったらいい。それは米国の家庭や中小企業に何の影響も及ぼさないだろう」、ジョン・コーニン上院議員(テキサス州、共和党)は切り捨てた、「雇用を創り出す事業者に増税し、エネルギー生産者を追加規制で押しつぶし、新規の打開策を模索するイノベーターたちの息の根を止めるのでは、今の不況を悪化させるばかりで、改善などできやしない。」

 マンチン上院議員とシューマー院内総務は共同声明で、今回の合意には、今後10年間で3000億ドルの赤字削減と、エネルギー・気候変動関連プログラムのための支出約3,700億ドルが含まれていると指摘した。同プログラムの詳細は明らかでないが、クリーンエネルギーの税額控除と、エネルギー関連投資が見込まれる。両議員はクリーンエネルギー関連の合意によって、気候変動の原因の一つとされる二酸化炭素の排出量を2030年までに40%削減できる、と推定している。

 また「オバマケア」とも呼ばれる医療保健制度改革の下の補助金は2025年まで延長されるだろう。この法律は医療費削減のため、米国の公的医療保険制度「メディケア」の下で、処方薬に値下げの余地を与えるだろう。

 シューマー・マンチン両議員によれば、追加歳出分は富裕層の個人・企業による税の抜け穴を埋めることで完全に補填されるという。

 今回の合意承認の条件として、マンチン議員、バイデン大統領、ナンシー・ペロシ下院議長、シューマー院内総務の四者は、エネルギープロジェクトに関する「許認可の包括的改革法」を9月末までに可決させることで合意した。

 民主党は可能なら化石燃料から手を切りたい立場なので、この合意は重要な譲歩を意味する。エネルギー産業、中でも石油・天然ガス関連企業は長年、官僚のお役所仕事を減らすよう求めてきたからだ。

 「この法案は米国市民が支払っているインフレ関連の税金を減らし、健康保険と処方薬のコストを削減し、我が国が必要なエネルギー安全保障と気候変動解決策への投資を確かなものにする」、マンチン議員は断言した。

 ホワイトハウスは同合意を支持し、その内容を称賛し、議会が迅速に採決するよう促した。

 「これこそは米国市民が待ち望んでいた行動だ」、バイデン大統領は声明で述べた。「これは高額医療費や全般的なインフレ、将来のエネルギー安全保障への投資など、今日の課題に対処したものだ。」

 上院議員たちは8月休暇が始まる10日前に、今回の打開を発表したわけだ。合衆国議会の議員たちが、全条項について予算調整管理の厳格な規則に準拠していると判断すれば、上院民主党は来週、首都を離れる前に法案を可決するだろう。

 民主党の気候問題のタカ派は、今回の合意に驚きながら、関連法案がゴールラインを切れるかもしれないと、慎重かつ楽観的な見方を表明した。一方で今回の合意内容の詳しい情報を求めている。

 ロー・カンナ議員(カリフォルニア州、民主党)は、「詳しく見る必要があるが、楽観している。私は気候問題が取り上げられている限り楽観的なんだ」と語ってくれた。

 「2022年インフレ削減法」と呼ばれるこの法案は、水素、原子力、再生可能エネルギー、化石燃料、エネルギー備蓄をふくむ「すべての種類の燃料」に資金を割り振りながら、温室効果ガス排出量を削減しようとするものだ。

 「この立法は、わが国のエネルギー推移について、特定の野心的な政治課題や非現実的な目標ではなく、売買市場が主導権を握ることを保証するものだ」、マンチン議員は言明した。「それは正真正銘、ここに述べた通りだ。この立法によって米国民が保有している豊富な化石燃料を恣意的に遮断しようとするものではない」。

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