米共和党がグーグル非難 資金調達メールが迷惑メールに振り分け

(2022年10月9日)

フランス・パリで開催された「Vivatech」の展示会で見られるグーグルのロゴ(2022年6月15日撮影、資料写真)。(AP写真/Thibault Camus)

By Susan Ferrechio – The Washington Times – Wednesday, October 5, 2022

 共和党全国委員会(RNC)は、IT大手グーグルが、資金調達と「投票呼び掛け(GOTV)」の重要電子メールを月末になると「タイミングを計ったように」読まれにくくしていると非難、中間選挙を控え、民主党に有利になるように操作しているのではないかと懸念を表明した。

 グーグルからの説明は得られていない。今年に入ってグーグルは、選挙運動メールは迷惑メールにしない措置を取ったと発表していた。

 RNC職員らは、メールの振り分けにはパターンがあると指摘している。月の最後の日に、90%~100%の割合で受信箱から迷惑メールフォルダーに振り分けられるという。職員らは、2月からこのような現象が起きるようになったと主張している。

 RNCは9月30日、Gメールが約1000万本のメールを迷惑メールに振り分けたとしており、そのうち9万9000本は期日前投票が9月23日に始まったバージニア、ミネソタ両州で投票を呼び掛けるメールだったという。

 また、別の1000万本のメールも9月29日に迷惑メールに振り分けられ、そのうち25万8000本はイリノイ、ミシガン、ペンシルベニア各州での投票呼び掛けのメールだった。

 ペンシルベニアは重要な激戦州で、共和党のメフメット・オズ、民主党のジョン・フェターマンの両氏が、上院の議席をめぐって激戦を展開している。

 RNCのマクダニエル委員長は、何カ月も前からグーグルにこの問題を提起しているが、中間選挙まで5週間足らずになっても続いていると述べた。

 「投票日まで40日足らずになり、すでに期日前投票が始まっている州で、有権者が受信を許可している重要なGOTVメールが、組織的に迷惑メールに振り分けられている。IT大手の偏向が、民主的プロセスを阻害し、RNCはこの明らかな偏向を止めるための法的な手段を模索している」

 グーグルの広報担当、ジョセ・カスタネダ氏はワシントン・タイムズへの声明で、政治的な偏向によってメールを振り分けてはいないと主張した。

 「政治委員会などの組織が、有権者、献金者、主要な支持者らにメールで連絡することは可能だ。Gメールユーザーがメールを受け取りたくないと言えば、私たちはそのメールを迷惑メールフォルダーに振り分ける。この判断に政治や所属政党が影響することはない」

 グーグルのGメールは、米国で3番目に人気があるアプリであり、2020年に18億人が利用した。

 グーグルは常に、メールの振り分けへの政治的な偏向の影響を否定してきた。ノースカロライナ州立大学が、2020年の選挙戦で迷惑メールに振り分けられた共和党の選挙メールが民主党より多かったという調査結果を発表したことを受けて、グーグルはこの夏、共和党議員らから非難された。共和党は、メールが読まれなかったことで献金が20億㌦減ったと計算している。

 この調査によると、アウトルックとヤフーで迷惑メールに振り分けられたメールは民主党の方が多かった。

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