バイデン氏の機密文書の不始末

(2023年2月1日)

2023年1月13日、報道陣のバンから見える、ジョー・バイデン大統領の自宅へのアクセス道路。(AP写真/Carolyn Kaster、ファイル)

By Editorial Board – The Washington Times – Tuesday, January 24, 2023

 それが、また起きた。バイデン大統領の自宅から、さらに六つの機密文書が発見されたのだ。明らかな資料の盗難が度重なるにつれ、バイデン氏のホワイトハウスと司法省が、密かに手を組んで対処しているというニュースが浮上している。米国民は、バイデン氏が、政府の秘密事項をいじくり回し、部下がそれを隠そうとしたことについて、十分な説明を受ける資格がある。

 大統領が、おかしなことに、デラウェア州レホボスビーチにある彼の夏の別荘で、冬の週末を過ごす中、法執行官は、金曜日にウィルミントンにある彼の家を捜索した。同じく、それ以前の何回かの捜索でも、捜査官は新たに機密文書を発見したが――今回は半ダースもあった。

 伝えられるところによると、これらの文書は、両方とも、バイデン氏が民主党上院議員として、また、オバマ政権で副大統領として、働いていた時代のものだった。どちらの地位にも、政府の機密記録を持ち出す権限はなく、ましてや、6年間保管する権限もなかった。

 機密文書の一部は、11月の選挙前に、バイデン氏のワシントンにあるシンクタンクで発見された。ホワイトハウスと司法省の当局者は、この問題をニュースにならないよう伏せていたが、12月と1月にも彼のウィルミントンの邸宅でさらに多くの文書が発見された、とワシントン・ポストは報じた。

 バイデン氏は木曜日、カリフォルニア州の暴風雨による被害を視察した際、記者会見で次のように述べた。「この件を迅速に結着させるために、十分協力しているし、その日を待ちわびている。でも、何もないことが分かるであろうと思う。悔いはない」。ワシントンの政治戦争のベテランとして、彼は、生き残るための暗黙のルールを心得ているのである。すなわち、「絶対に、謝罪するな」ということだ。

 当時のバイデン副大統領が、ハンター・バイデン氏の雇用主、エネルギー会社ブリスマ・ホールディングスの汚職疑惑を調査していた検察官をウクライナに無理矢理解雇させたことがあったが、これは、バイデン氏がいかにして法的責任を逃れてきたかを物語っている。同じ時に、ドナルド・トランプ前大統領は、ウクライナの大統領に電話して、バイデンの明らかな汚職の調査を促しただけで、弾劾を受ける羽目に陥ったのだ。

 二重基準にはまっていることは、トランプ氏が機密資料を所有していることを巡って政府の公文書保管人との間で法廷闘争が繰り広げられ、スワットチーム(米国の警察など法執行機関に設置された特殊部隊)がフロリダ州のトランプ氏の自宅を家宅捜索した件も、その説明の一例になる。その一方では、バイデン氏の機密文書の束が、最新のエピソードとしては、「計画的で、合意に基づく捜索」に基づき、連邦捜査局(FBI)の捜査員の手で、彼自身の弁護士によって取り戻されているからだ。

 機密文書の不始末が露見するや、FOXニュースは、私たちに次の事件を想起させる。1977年、当時のバイデン上院議員は、機密文書の所持を巡って、ジミー・カーター大統領がテッド・ソレンセン氏を中央情報局(CIA)長官に指名する動議を廃案にもっていくのを助けた。確認の際、将来の大統領は、ソレンセン氏が「意図的に法律のあいまいさを利用したのか、それとも、不注意に法律を無視したのか」と質問した。

 米国民は、バイデン氏が同じように法律をいい加減に扱ったのではないかと問題にしている。ハーバード大学米政治学研究センターとハリス・インサイト・アナリティクスが実施した新しい調査によると、共和党員の91%、民主党員の66%、無党派層の80%が、中間選挙時に、有権者から機密文書の不始末を隠したことは間違っていたと考えている。

 実際、徹底的な調査が必要である。知らないふりは品位の高さの代わりにはならない。

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