プーチン露大統領の強硬路線の背後に極右民族主義勢力

(2023年2月26日)

2022年4月3日、ウクライナのキエフ郊外のブチャで、破壊されたロシア軍の戦車の中を歩く兵士たち。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がウクライナに対する侵攻を開始してから8カ月、戦争は続いており、ウクライナだけでなく、ロシア国内の死や自国民の緊張を悪化させている。(AP写真/ロドリゴ・アブド)

By Ben Wolfgang – The Washington Times – Tuesday, February 21, 2023

 西側諸国は、ウクライナへの強力な軍事支援、国際世論の力、ロシアへの経済的圧力によって、ウクライナ戦争を停戦させられることを期待したが、ロシアのプーチン大統領に立ちはだかる最も批判的な勢力は、間違いなくもっと身近なところにいる。

 ロシアの著名な右派民族主義者たちの多くは、ウクライナ侵攻を最初は支持していたが、ロシア軍のパフォーマンスを厳しく批判するようになった。この1年で彼らの影響力と知名度は上がり、ロシアの将来を左右する存在にまでなり、必要であればプーチン氏を権力の座から追い出す手段を手に入れているかもしれない。

 かつては戦争終結への理論的な道と考えられていたロシアの宮殿クーデターが、今では逆の結果をもたらす可能性もある。実際、プーチン氏が今年失脚すれば、より冷酷で軍国主義的な指導者が誕生するかもしれない。それはロシアを北大西洋条約機構(NATO)との全面戦争に引きずり込み、核兵器を解き放つこともいとわない人物である可能性がある。

 すべてのアナリストがこの暗い分析に同意しているわけではない。しかし、ロシア国内の右翼勢力は、ソ連崩壊後の比較的短い政治史の中で、前例のない特異な位置を占めていることは明らかだ。彼らはプーチン氏の最も強力な公の支援者であり、戦争を強く支持しているが、紛争を実行するロシアのやり方や彼らが無能とみなす指導体制に対しては、最も辛辣に批判している。

 テレグラムなどのソーシャルメディア上では、戦争に対する率直な批判も見られるようになり、ロシア社会の底流にある不満を表している。戦争における軍の最大の失態の数々を最初に明るみに出したのは、批判的なロシア人ブロガーのコミュニティーだった。

 この批判によって、プーチン氏は脆弱な立場に置かれた。政治的に生き残るためには、ウクライナでの損害から手を引くという選択肢はあり得ない。

 「プーチン氏とってこれは罠(わな)だ。このような集団の中では、勝者でなければならないからだ」。こう指摘したのは、亡命ロシア人ジャーナリストのミハイル・ルービン氏だ。「この人たちはプーチン氏を支持し、プーチン氏はこの人たちに依存している。彼らは勝者としての大統領とだけ一緒にいることができ、敗者としての大統領とは一緒にいることはできない」

 「プーチン氏は新しい支持者たちを失望させるわけにはいかない」。ルービン氏はワシントン・タイムズ紙にこう語った。

 2014~20年に英国の対外情報機関、秘密情報部(MI6)のトップを務めたアレックス・ヤンガー氏は昨年10月、英BBC放送に対し、プーチン氏は不安定な立場にあると指摘した。

 「プーチン氏は、自らが作り出した極めて政治的な有権者に包囲される危険にさらされている」と、ヤンガー氏は述べた。「彼の支持基盤であった排外主義的、民族主義的、そして間違いなくファシズム的な右翼勢力は今、プーチン氏が十分強くやっていないと厳しく非難している」

 プーチン氏は戦争から1年を前に、断固たる堂々とした姿勢を示している。同氏は21日、先延ばししていた年次教書演説を行い、ロシアの議員や政府高官、退役軍人らの聴衆に対し、ウクライナとその西側同盟国を侵略者と表現した。

 「西側のエリートたちは、ロシアに『戦略的敗北』を与えるという目標を隠そうとしていない」。プーチン氏の不満に満ちたこの演説は、ロシアの全国営テレビ局で放送された。「彼らは地域紛争を世界的な対立に変えようとしている」

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領(右)は、2026年8月13日(木)、千島列島最大の島である択禄島のクリリスクにある、ロシア英雄エドゥアルド・ノルポロフ記念中学校を訪問した。(ガヴリール・グリゴロフ、スプートニク、クレムリン・プール写真、AP通信経由)

ロシア、北方領土近くでミサイル試射 日本の対中防衛重視に影響も

(2026年08月24日)
新天地教会の指導者であるイ・マンヒ氏が、2026年6月24日(水)、韓国ソウルのソウル中央地方裁判所に到着した。(イ・ヨンファン/ニューシス提供、AP通信経由)

韓国の信教の自由攻撃に警鐘 韓日中活動家による反宗教「不浄な同盟」指摘も

(2026年08月23日)
2019年10月2日に低速シャッタースピードで撮影され、米空軍が提供したこの画像は、カリフォルニア州ヴァンデンバーグ空軍基地で行われた非武装のミニットマン3大陸間弾道ミサイルの発射実験の様子を示している。スウェーデンのシンクタンクは2024年6月17日(月)、世界の核保有国9カ国は核兵器の近代化を続け、2023年には核抑止力への依存度をさらに高めるだろうと述べた。(JTアームストロング軍曹/米空軍提供、AP通信経由)

国防総省、中露の脅威受け核指針を見直し 抑止力を強化へ

(2026年08月22日)
2026年1月30日(金)、東京南部の海上自衛隊横須賀地区本部で、小泉進次郎防衛大臣が韓国の安徽博防衛大臣と会談後、報道陣の取材に応じた。(AP通信/ユージン・ホシコ撮影、資料写真)

太平洋諸国が連携強化 小泉防衛相が豪訪問、米は警戒

(2026年08月19日)
2025年2月18日、スカボロー礁上空で、中国軍のヘリコプターがフィリピン水産局(BFAR)の航空機に接近飛行している。(AP通信/ジョエル・カルピタン撮影)

中国、南シナ海で支配強化 米国務省が「安定損なう」と異例の非難

(2026年08月16日)
2026年2月12日木曜日、ブリュッセルのNATO本部で、ウクライナ防衛連絡グループの会合開始を待つエルブリッジ・コルビー米国防次官(政策担当)。(AP通信/ゲールト・ヴァンデン・ワインガート撮影)

米国防当局者、中国への「現実主義」政策を提示 静かな外交、抑止力を強化

(2026年08月14日)
第93ホロドニー・ヤール独立機械化旅団の報道部が提供したこの写真では、兵士たちが2026年8月4日火曜日、ウクライナのドネツク州クラマトルスク前線都市付近のロシア軍陣地に向けて、多連装ロケットシステムBM-21「グラード」を発射する準備をしている。(イリーナ・リバコワ/ウクライナ第93機械化旅団提供、AP通信経由)

対ウクライナ・米国戦争でロシア・イランが連携 兵器、情報を供与

(2026年08月08日)
2026年7月22日(水)、コンゴ共和国イトゥリ州ブニア総合病院のエボラ治療センターで、医療従事者が救急車を消毒している。(AP通信/ディロール・ロツィマ・ディウドネ撮影)

エボラ危機、中国がコンゴで影響力拡大 米国の支援減も影響

(2026年08月07日)
韓国の李在明大統領は、2026年1月7日(水)、中国・上海で韓国メディア関係者との会合で発言した。(ハン・サンギュン/聯合ニュース提供、AP通信経由)

韓国当局、保守系米国人を出国禁止に 李大統領への名誉棄損で起訴

(2026年08月06日)
米インド太平洋軍司令官サミュエル・J・パパロ提督が、2024年8月27日火曜日、フィリピンのマニラで米インド太平洋軍主催の国際軍事会議で演説を行った。(AP通信/アーロン・ファビラ撮影)

米陸軍、西太平洋テニアン島に新型極超音速ミサイルを配備

(2026年07月29日)
→その他のニュース