猫を飼う女性はハリス氏、犬派はトランプ氏-大統領選調査

(2024年11月12日)

2024年11月6日(水)、ワシントンのハワード大学構内で2024年大統領選の譲歩演説を終え、出発するカマラ・ハリス副大統領。(AP Photo/J. Scott Applewhite)

By Stephen Dinan – The Washington Times – Friday, November 8, 2024

 猫好きの女性たちはカマラを救えなかった。

 カマラ・ハリス副大統領は、「子供のいない猫好き女性」が選ぶ候補者と揶揄された。大統領選の猫を飼う女性の票では7ポイント、ドナルド・トランプ前大統領を上回ったものの、トランプ氏を打ち負かすには遠く及ばなかった。

 トランプ氏は、男性の猫の飼い主の票では9ポイント差で勝利し、男女の犬の飼い主についても勝利した。

 これらの数字は、FOXニュース/AP通信が数万人の有権者を対象に行った選挙当日の調査から得られた詳細の一部だ。この調査は、CNN、NBC、CBS、ABCを中心とするコンソーシアムによる従来の出口調査とともに、有権者をさまざまな方法で細かく分け、誰が投票し、争点についてどう考えているかを明らかにした。

 全体的に、有権者は国に強い不満を抱いていることを示しており、それがトランプ氏に有利に働いた。有権者はまた、移民、犯罪、経済といった最優先事項への対応について、ハリス氏よりもトランプ氏を信頼しているようだ。

 中絶、気候変動、医療に関しては、ハリス氏の方が信頼されていた。

 具体的な政策の質問については、有権者はトランプ氏よりもハリス氏側に傾いているようだ。

 ロシアとの戦争状態にあるウクライナへの米国からの支援継続を支持すると答えたのは55%、妊娠15週以降の中絶禁止に反対と答えたのは53%だった。60%以上が全国的なマリフアナ使用の合法化を支持し、52%が共和党寄りの州でトランスジェンダーを自認する若者の薬物治療を制限する法律に反対と答えた。

 CNNの世論調査では、半数の有権者が、子供へのワクチン接種義務化について、政府に「もっと関与してほしい」と答え、関与を減らすことを望んでいるのはわずか26%だった。

 輸入品への関税を引き上げるというトランプ氏の考えについては、有権者の意見はほぼ互角で、バイデン大統領の学生ローン返済免除プログラムについても、ほぼ互角だった。

 国境に関するトランプ氏の主張については、大きく賛成に傾いた。FOXの調査によると67%が、亡命制度を利用して米国に入国する人の数を減らすことを望んでいると答えた。

 CNNの出口調査では、不法移民は強制送還されるべきか、それとも「合法的地位」への道を与えるべきかという質問に対し、56%が後者を支持した。

 トランプ氏が民主主義に対する脅威であると主張する民主党の試みは失敗に終わった。CNNの出口調査では、73%の有権者が米国の民主主義が「脅かされている」と答えたが、その中でトランプ氏は51%対48%で勝利した。

 この調査では、有権者のアイデンティティーを深く掘り下げている。

 FOXによれば、有権者の10%がヒスパニック系で、その半数はメキシコ系だった。中東・北アフリカ系はわずか2%で、49%対45%でハリス氏を支持した。

 また、有権者の8%がLBGTQであり、その中では86%対13%でハリス氏に投票。CNNの世論調査ではLBGTQは有権者の9%で、78%対20%でハリス氏が勝利した。

 FOXの調査では、選挙当日の有権者の28%が若年層に人気のソーシャルメディア「TikTok(ティックトック)」の常用者だった。その中でハリス氏は53%と過半数を獲得したが、トランプ氏は46%と僅差だった。

 ペットを飼っているかどうかの質問はFOXの調査では新しいもので、おそらくJ.D.バンス次期副大統領が数年前、ハリス氏は

「子供のいない猫おばさん 」の組織の一員だと発言したことがきっかけだった。猫の写真を使ったハリス擁護の看板が、またたく間に青みがかった(民主党が強い)地域に立ち並び、歌手のテイラー・スウィフトさんはハリス氏を支持することで、自分自身を猫好きの女性たちと結びつけた。

 ガーディアン紙は選挙投票日前に、バンス氏の発言が「米選挙のカギを握る」かどうかを考える記事を掲載した。

 出口調査によれば、それはカギとはならなかった。

 猫を飼う女性は53%対46%で副大統領を支持したが、猫を飼う男性は54%対45%でトランプ氏を支持した。この調査では、子供がいる人といない人での分類はしていない。

 犬を飼っている人はもっと決定的だったようだ。有権者の半分は、犬を飼っていないと答えている。

 そのうちの男性を見ると、16ポイント差でトランプ氏に投票、女性では4ポイント差だった。犬を飼っていない有権者は53%対45%でハリス氏を支持した。

 このデータは、選挙に関する一部の常識を覆した。

 たとえば、バイデン氏のイスラエルとイスラム組織ハマスの衝突への対応の仕方にもかかわらず、イスラム教徒の有権者が大挙して民主党を見捨てることはなかった。

 FOXの調査によれば、イスラム教徒は有権者の約1%を占め、63%対32%の大差でハリス氏に投票した。これは、2020年のバイデン氏の64%対35%と大差はなかったが、無所属または第3党の候補者に投票したイスラム教徒の割合は、2020年の1%から今年は4%に上昇した。

 2020年、新型コロナウイルスの感染拡大の厳しい制限のもとで行われた選挙で、ジョージ・フロイドさんの死とそれに続く暴動の後、人種について国民的な議論が白熱した数カ月の間に、有権者の72%が警察での人種差別は深刻な問題だと答えていた。

 それが4年後には67%にまで減少した。

 一方、選挙に対する信頼度は上昇した。

 2020年には、有権者の84%が適格な有権者が投票できていると考えていたが、今年は90%だった。

 非市民の投票が心配される中、FOXとAPは今年、投票資格のない有権者を投票所から締め出すことができていると思うかについての質問を追加した。有権者の信頼度はそれほど高くなく、選挙が健全に行われたと考える人は68%だった。

トランプ次期大統領、就任初日に「女子スポーツから男を締め出す」

(2024年12月25日)

米新型砕氷船の建造計画に大幅な遅れ 北極圏で安全保障上のリスクに

(2024年12月20日)

性自認巡りハリス氏を批判 トランプ氏の勝因に-調査

(2024年12月03日)

トランスジェンダーの女性トイレ使用禁止 共和議員が決議案

(2024年11月20日)

トランプ新政権、2期目も「ハネムーン」なし

(2024年11月19日)

トランプ氏再登板は東南アジア各国に利益

(2024年11月15日)

トリプルレッド、第2次トランプ政権も政策目標達成に障害か

(2024年11月14日)

トランプ陣営が次期政権の人選開始 国防長官候補にポンペオ氏の名も

(2024年11月09日)

トランプ氏の地滑り的勝利で政界激変

(2024年11月08日)

中絶反対グループがトランプ氏再選を祝福

(2024年11月07日)
→その他のニュース