トランプ氏、国連演説で西洋的価値観の崩壊を警告

(2025年9月27日)

ドナルド・トランプ大統領が2025年9月23日(火)、ニューヨークの国連総会で演説。(AP Photo/Evan Vucci)

By Editorial Board – The Washington Times – Wednesday, September 24, 2025

 トランプ大統領は西側社会を搾取するグローバリストにうんざりしている。23日、国連総会で演説した同氏は、世界の指導者たちに失われた偉大さを取り戻すためのロードマップを示した。

 同氏は国境開放と気候変動信仰にとらわれた欧州の民主主義諸国に対し、あらゆる警告を発した。「移民問題と自殺的なエネルギー思想の両方が、西欧の死をもたらす。直ちに手を打たなければ、この状況は持続不可能だ」と述べた。

 米大統領が国連演説をここまで率直に語り、世界中の辛辣な批判を覚悟して発言するのは極めて珍しい。「政治的に正しくない発言だ。こう言ったことでひどく非難されるだろう。だが真実を語りに来たのだ。気にしない」とトランプ氏は言い切った。 第2次世界大戦後に設立された国連の主な使命は、武力衝突に至る前に国境を超えた対立を緩和することにある。第47代大統領は、国際機関がその使命を見事に果たせていないと世界に突き付けたかった。

 就任からわずか1年足らずの間に、トランプ氏はパキスタンとインド、タイとカンボジア、アルメニアとアゼルバイジャンの間の致命的な小競り合いを解決した。敵対する国を交渉のテーブルに着かせたとき、国連関係者は一人も姿を見せなかった。

 「せいぜい、強い口調の書簡を書くだけで、それを後押ししない。停戦をまとめるサポートの電話すらかかってこなかった」とトランプ氏は嘆いた。

 平和を推進するどころか、今日の国連官僚たちは、自らのイデオロギーを世界中に押し付けることに熱中している。昨年、国連は3億7200万ドルをNGOに送金し、招かれざる外国人の大波をわが国にもたらした。

 「国連は、南部の国境を浸透しようとしている不法入国者に対して、食料や住まい、交通手段に加え、デビットカードまでも提供した ―― 信じられるか?」とトランプ氏は語った。

 続けて同氏は「グローバリストの移民アジェンダ」が国の品格を破壊し、その独自の文化や感覚を蝕むと主張した。同様にグローバリストのエネルギー政策も破滅的だ。各国経済は、ブリュッセルやパリの官僚が条約や協定で地球の温度計を動かせるという幻想のもとに、グリーンエネルギーの名目で数兆ドルを浪費してきた。

 「これはナンセンスだ」とトランプ氏は説明した。「これらの過酷なグリーンエネルギー政策の主な効果は環境保護ではなく、定められた狂気じみたルールに従う先進国から、ルールを破って大もうけする汚染国へ製造業と産業活動を移転させることにあるのだ」

 各国が難民の受け入れ先となることを目指すことや、恣意的な二酸化炭素削減目標の追求といった「寄り道」に気を取られているとき、最も重要な基本的価値観を見失ってしまう。

 米国民は昨年11月の選挙でこれを悟り、欧州でも反主流派の政党へと支持が流れつつある。一部の政党は選挙参加を認められれば、実際に政権を握る可能性さえある。

 「言論の自由と表現の自由を守ろう」とトランプ氏は締めくくった。「いま地球上で最も迫害を受けている宗教を含めて宗教的自由を守ろう。それは、キリスト教のことだ。そして主権を守り、それぞれの国を特別で素晴らしく、並外れたものにしてきた特質を大切にしよう」

 欧州諸国はこれらの言葉に強く耳を傾けるべきだ。その未来は、この言葉にかかっている。

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