トランプ氏の断固たる行動、イラン指導部を排除

(2026年3月8日)

トランプとイランのイラスト:アレクサンダー・ハンター/ワシントン・タイムズ

By Editorial Board – The Washington Times – Monday, March 2, 2026

 米国とイスラエルの両軍は週末、イランに対する共同攻撃を実施した。体制中枢を狙った精密攻撃により、最高指導者アリ・ハメネイ師をはじめとする幹部40人が排除された。トランプ大統領は、イラン国民が自国の主権を取り戻すまで爆撃を継続すると表明している。

 大統領は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で、「イラン革命防衛隊や軍、その他の治安・警察部隊の多くがもはや戦う意思を失い、われわれに免責を求めていると聞いている。革命防衛隊と警察が平和的に愛国者と合流し、国を本来の偉大さへと取り戻すため一体となって行動することを望む」と説明した。

 1979年のイスラム革命以降、聖職者支配層は公開拷問や政敵の処刑といった残虐行為を通じて鉄の支配を維持してきた。対西側憎悪は発足当初から明白であり、テヘランの米大使館占拠事件では外交官らが444日間にわたり人質に取られた。

 石油収入が蓄積するにつれ、現体制はハマスやヒズボラ、フーシ派といったテロ組織の後ろ盾となり、国際商取引や地域の安定を脅かしてきた。この政権が消滅したことは世界にとって前向きな変化だといえよう。

 もっとも、大統領の非介入主義的支持者の中には今回の展開に失望する向きもあるだろう。しかし、これは「米国を再び偉大に」という当初の路線から逸脱したものではない。2015年の出馬表明演説でトランプ氏は、イランがもたらす脅威に断固対処する方針を打ち出していた。

 トランプ氏は「イランは中東を支配しようとしている。私はイランの核武装を阻止する」と語っていた。

 一方で、世論の受け止めは必ずしも一様ではない。トランプ氏はこれまで海外への過度な関与を避ける美徳を説いてきた。副大統領も2023年、同様の姿勢を示している。

 当時上院議員だったJ・D・バンス氏はX(旧ツイッター)に「20年前、われわれはイラクに侵攻した。戦争は多くの無辜(むこ)のイラク人と米国人の命を奪い、世界最古のキリスト教共同体を破壊した。1兆㌦超の費用を投じた末、イラクをイランの衛星国にしてしまった。避け得た惨事であり、その教訓を学ぶことを祈る」と投稿した。

 米国はイラクでサダム・フセインを排除し、アフガニスタンでタリバン政権を打倒し、リビアでカダフィ体制を終焉(しゅうえん)させ、シリアではアサド政権崩壊に寄与した。しかし、多大な血と財を費やしたにもかかわらず、中東がより良くなったと断言するのは難しい。

 これらの防げたはずの災難が教えるのは、独裁者を排除すること自体はさほど困難ではないという事実だ。難しいのは、その後に国家が混乱へと転落しないよう保証することである。

 イランで成功が約束されているわけではない。最終的に鍵を握るのは米国ではなく、イラン国民自身だ。権力の空白を、よりあしき勢力が埋める前に立ち上がれるかどうかに懸かっている。ハメネイ師の死去を祝う国際的な反応を見る限り、その意志は存在するようにも映る。トランプ氏がベネズエラでマドゥロ体制を排除した際には、国家崩壊を招かなかったように見える。

 「米国第一」を掲げるトランプ氏の本能的感覚が、米軍を危険にさらさず微妙な均衡を保つ上で有効に働くことが期待される。自由で平和なイランの誕生は、国際社会にとって大きな資産となろう。その実現を祈りたい。

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