ブティジェッジ氏、ハリス副大統領を称賛 大統領選出馬の憶測も

(2021年12月9日)

2021年2月3日、ホワイトハウス複合施設の旧執行オフィスビルで、カマラ・ハリス副大統領から運輸長官に就任するピート・ブティジェッジ氏(聖書に手を添えている)。(AP Photo/Andrew Harnik)

By Dave Boyer and Jeff Mordock – The Washington Times – Thursday, December 2, 2021

 カマラ・ハリス副大統領は支持率の低迷、スタッフの大幅な入れ替えに苦しみ、ピート・ブティジェッジ運輸長官はハリス氏に取って代わる民主党の次期大統領候補との憶測が高まっている。にもかかわらず、ハリス氏は、ブティジェッジ氏とノースカロライナ州を訪問した際、依然として他の閣僚よりも上位にいることをまざまざと見せつけた。

 1兆2000億ドルのインフラ整備計画をアピールするためにシャーロットを訪れたブティジェッジ氏は、副大統領に賛辞を送ったという。エアフォース2で記者団に「大統領はもちろんのこと、副大統領のリーダーシップがなければ、ここまで来ることはできなかった」と語った。

 その後、ブティジェッジ氏は、運輸拠点の電気バスの前でスピーチし、6分間のうち、約5分の1をハリス氏への賛辞に費やした。そこでブティジェッジ氏は、大統領執務室でのインフラ法案に関する会合でハリス氏が、「ちょうどいいタイミングで」発言し、「まさに正しい」コメントをしていたことを強調した。

 「この記念すべき法案に副大統領の存在があらゆるところで影響を及ぼしたが、これはそのうちのごく小さな一例に過ぎない」

 一方、ハリス氏がブティジェッジ氏に語りかけたのは11秒だけだった。

 「あなたは素晴らしい仕事をしてきた。そのことに感謝している」

 副大統領チームには混乱が生じている。上級顧問で首席報道官のシモーネ・サンダース氏が就任後1年足らずで辞任。広報の責任者、アシュリー・エティエンヌ氏は2週間前に辞め、他にも3人の重要な補佐官がハリス氏のもとを去ることになっている。

 ハリス氏が、電気バスの運転席に座ってクラクションを鳴らしたとき、頭の中にあったのはスタッフの一新だった。

 ブティジェッジ氏が見守る中、「バスの車輪がぐるぐる回っている」と言って、大笑いした。

 ホワイトハウス当局者らによると、ハリス氏は「バイデン大統領や長官らとともに超党派インフラ法案の成立のために全国各地で数十回にわたって公開イベントを行っており、今回の訪問もその一環」という。さらに当局者らは、ハリス氏が11月19日にマーティ・ウォルシュ労働長官とオハイオ州コロンバスを訪問したことも強調した。

 トランプ前政権で首席補佐官を務めたラインス・プリーバス氏は、ホワイトハウスの混乱は「どの政権でもあるものだが、今起きているものはまったく無意味で、別物だ」と述べた。

 プリーバス氏はFOXニュースで、「この2人、大統領と副大統領は、選挙戦では全く役に立たない。トランプ氏のためなら人々は壁を突き破ってでも駆けつけるだろう。バラク・オバマ氏の場合もそうだった。コアな支持者がとても強かった」と述べた。

 プリーバス氏は、バイデン氏とハリス氏は「支持層に何の政策も提供していない。だから(ホワイトハウスの)報道官らは真っ先に辞めてしまう」と述べた。

 先月の世論調査でハリス氏の支持率が28%と歴史的な低さに落ち込んだことで、民主党員の間では、米史上最高齢の79歳の大統領であるバイデン氏が2024年の出馬を断念した場合、誰が党を率いるのかという不安が高まっている。

 バイデン氏は再選を目指す意向を示しているが、有権者の間では、健康状態や精神状態への疑問が高まっている。先月行われたポリティコ/モーニング・コンサル社の世論調査では、バイデン氏が「健康である」と答えた有権者は40%に過ぎず、50%が「そうは思わない」と答えており、2020年10月から29ポイントの変化が見られた。

 同じ調査で、有権者の46%がバイデン氏は精神的に健康であると考えているのに対し、48%がそうは考えていない。1年前の同じ世論調査では、バイデン氏が10ポイント差で精神的に健康とみられていた。

 ブティジェッジ氏とハリス氏は、2024年または2028年に同じ選挙に出馬する可能性があると言われており、その場合、予備選で対決することになる。

 2024年の出馬の可能性について聞かれたブティジェッジ氏は、ハリス氏とともに「目の前の仕事に集中している」と記者団に語った。

 「今は2021年。選挙戦や選挙で重要なのはタイミングだ」

 ブティジェッジ氏は、「大統領と副大統領が率いるチームの一員となることに興奮している。ここまで一緒に取り組んできたがた、チームワークは始まったばかりだと思う」と述べた。

 ブティジェッジ氏は、この点を広く知らせようとしているかのように、ハリス氏がメリーランド州のアンドルーズ基地でエアフォース2に搭乗するために駐機場に到着したとき、テレビカメラの前でハリス氏を抱きしめて迎えた。また、飛行中も記者の質問に答え、ハリス氏を何度も称賛した。

 ブティジェッジ氏は、「副大統領は、雇用とインフラへの投資がそれぞれの地域にとってどのような意味を持つのか、全米を回って人々に語りかけている。大統領が議員らと交渉するのを数え切れないほどの時間をかけてサポートしてきた。きれいなスクールバス、きれいな水、環境正義を盛り込むよう尽力した。これらはすべて、副大統領が上院でも支持していた」と述べた。

 バイデン氏がハリス氏に任せていた不法移民や選挙権などの問題をめぐって、バイデン氏とハリス氏との間で摩擦が生じている。政権は苦境に立たされており、ハリス氏の広報担当者らがその犠牲になっているようだ。

 サンダース氏は辞表の中で、ハリス氏に「感謝している」と述べている。

 「私たちの仕事が国民のために具体的な変化をもたらしていると思いながら、毎日ホワイトハウスに出勤した。深く感謝しており、副大統領や皆さんのために働くことができなくなることを残念に思う」

 ハリス氏は、退職するサンダース氏について「シモーネが大好き」と述べた。

 ハリス氏は、「彼女が次に何をするのかが楽しみ。3年間、飛行機に乗って、国中を飛び回っていた。心から愛している」と述べた。

 ハリス氏は、今回の異動をチームの再始動と考えているかという記者の質問には答えなかった。

 ジェン・サキ大統領報道官は、どの政権でも人の入れ替わりは「普通にある」だと述べた。

 「ホワイトハウスの1年目の仕事は、エキサイティングでやりがいのあるものだが、同時に過酷で大変なものでもある。また、どの政権でもそうであるように、新しい顔、新しい声、新しい視点を取り入れる機会でもある」

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