アフリカで勢力伸ばすイスラム国

(2022年1月2日)

コンゴ東部ベニで発生した爆弾の爆発現場を視察する警察官(2021年12月26日、日曜日)。イスラム過激派の活動が知られているコンゴ東部の町で、クリスマス当日の土曜日、客が集まっていたレストランで爆弾が爆発し、少なくとも7人が死亡した。(APフォト/Al-Hadji Kudra Maliro)

By Ben Wolfgang – The Washington Times – Tuesday, December 28, 2021

 過激派組織「イスラム国」(IS)のアフリカでの活動範囲が拡大、残忍な攻撃が多発し、米政府内でも、ISなど過激派組織がアフリカで基盤を築き、将来、欧米への攻撃を実行するのではないかと懸念が高まっている。

 ISは数年前から、北アフリカの各地に浸透し、マリやナイジェリアで活動してきたが、テロ対策の専門家らによると、このところ活動範囲は南下し、コンゴ民主共和国での活動が確認されている。コンゴは資源が豊富で、米国と中国が戦略的に激しく競い合っているところでもある。

 米アフリカ軍がコンゴでのテロ組織の活動を監視しているが、この10年間、欧米各国によるテロ対策活動は北部に集中、とりわけ、アルカイダ系のアルシャバブの拠点であるソマリア、サハラ砂漠南部一帯のサヘル地域に集中してきた。

 サハラで最も攻撃を受けやすいこの広大な地域は、約10カ国にまたがる。過激派の巣窟であり、2001年同時テロ以来、数多くのテロ組織の拠点となってきた。しかし、一部の組織は今、さらにアフリカ内部の奥深くに入り込もうとしている。

 コンゴのベニにあるレストランの外でクリスマスに自爆テロが発生し、少なくとも5人が死亡、十数人が負傷した。報道によると、現地当局者らはイスラム武装集団「民主同盟軍(ADF)」の犯行と指摘している。ADFは、コンゴ国内で以前から活動しているが、「イスラム国中央アフリカ州(ISCAP)」として知られるISの分派組織との関係をこのところ強めている。

 コンゴではこれまでにも、ADFによるテロ攻撃が発生し、死者が出てきた。米国務省は3月、ADFを、国外テロ組織に指定し、指導者のセカ・ムサ・バルク容疑者を「特別指定国際テロリスト」とした。

 これによって、米国民はバルク容疑者、ADFと関係のある人物との取引が禁止される。これは、ISが中央アフリカに注力し、依然として国際的な安定にとって脅威となっていることへの懸念が高まっていることをも示している可能性がある。一方で米政府高官らは、2010年代の後半で、シラクとシリアでの米軍主導の軍事作戦で、ISの「領土は失われた」と主張している。

 この地域のイスラム・テロを追跡しているアメリカン・エンタープライズ政策研究所(AEI)のキャサリン・ジマーマン研究員は、「ISのコンゴへの勢力拡大は防止できなかったわけではなく、予測されていた」としている。ISがアフリカで着実に勢力を伸ばしていることは、アルカイダや、アルシャバブなどの関連組織が勢力を伸ばしていることでもあり、両者のネットワークは、欧米諸国、とりわけ欧州にとって直接の脅威となっている。

 ジマーマン氏はワシントン・タイムズとのインタビューで、「この二つの国際テロ組織が近年、アフリカで急速に拡大していることで米国と同盟国は戸惑っているはずだ。国際的な脅威が変化していることを示すからだ。北アフリカのテロネットワークは、1990年代と2000年代に欧州を脅かした。米国と同盟国が、中国とロシアの地政学的競合国への対応を強化している一方で、再び、欧州がテロの脅威にさらされる可能性がある」と述べた。

北朝鮮政府が提供したこの写真には、2026年4月26日(日)、北朝鮮の平壌で行われた記念博物館の開館式に出席する、同国の指導者キム・ジョンウン氏、ロシアのヴィャチェスラフ・ヴォロディン下院議長、アンドレイ・ベロソフ国防相が、前列右から左の順に写っている。(朝鮮中央通信/Korea News Service via AP)

ウクライナ侵攻が停滞 北朝鮮に接近するロシア

(2026年04月29日)

太平洋軍司令官、イランへの勝利は中国の台湾攻撃抑止に有効

(2026年04月24日)

汚職・粛清に揺れる中国軍 習主席、共産主義への忠誠呼び掛け

(2026年04月14日)

中国製兵器の欠陥露呈 技術者・当局者ら失跡・粛清相次ぐ

(2026年04月03日)

イランを支援する北朝鮮 ミサイル供与、地下要塞建設を支援

(2026年04月02日)

台湾周辺で中国軍機の飛行が減少 トランプ大統領訪中に関連か

(2026年03月13日)

トランプ氏の断固たる行動、イラン指導部を排除

(2026年03月08日)

中国の世界戦略と経済を脅かすイラン攻撃

(2026年03月06日)

イラン核施設「壊滅」か「再建」か 米の主張に矛盾

(2026年02月28日)

黄海巡る米中緊張で韓国が窮地

(2026年02月25日)
→その他のニュース