連邦法執行機関の政治化
By Editorial Board – The Washington Times – Wednesday, June 8, 2022
なぜ、トランプ前大統領のナバロ前米大統領補佐官が、議会侮辱罪で起訴され、逮捕され、投獄されたのか、ふに落ちない。
さらに言えば、なぜ、暴動者(抗議者?)らは、1月6日から17カ月間も、裁判前勾留に処せられていたままだったのであろうか。
なぜ、連邦情報局(FBI)や、トランプ前大統領と彼の選挙戦組織が、何か魔法でも使って、ロシアと共謀したというような社会的に破壊的かつ名誉毀損(きそん)的で、完全に捏造(ねつぞう)された考えが流布された件で一役買った他の法執行機関の人間が誰一人として責任を問われないのであろうか。
1月6日委員会が、1月6日とは関係のないナバロ氏のような人々に質問するのはなぜか。彼らは、なぜ、群衆の中にいるFBIの情報提供者を呼んで証言するよう頼まなかったのだろうか。委員らは、なぜ国会議事堂のドアが開いていたのか、あるいは、なぜ「暴徒ら」は武装していなかったのか、について尋ねなかったのだろうか。
どの例を取っても、答えは、連邦法執行機関の政治化による不平等で不公平な司法の適用が原因である。その政治化は、チェックされないまま放置されれば、最終的には、共和国を破壊するに至るであろう。
連邦法執行機関は共和国にとって脅威となっている。司法行政の政治化ほど、民主的規範の確実な浸食の兆候はない。
中央情報局(CIA)、FBI、司法省の官僚らの間で行われている法律違反や、政治的、社会的、法的、また政府の規範への無関心のパターンは極めて明白で、極めて悪質になっているため、議会は、米国やその市民を保護することに責任を負っている人々の活動については、緻密な調査をしなければならない。
選挙は盗まれ、投票数は隠蔽(いんぺい)され、民主主義が闇の中に葬られている中、「暴動」(これについては、まだ、誰も起訴されていない)について、双方でナンセンスな発言ばかりがされているが、それにお構いなく、共和国への現実的かつ直接的危機は、銃を持ち、バッジを着けた連中の一部が、共和国の敵になっていることにある。
ある時点で、事実は不可避なものになるのだ。FBIや司法省の一部が、2016年や2020年に大統領を選出したいと願い、それを実現するために彼らがやったことの証拠を私たちは知っている。2016年に法執行機関が大統領選挙のスタッフを監督下に置いたことを私たちは知っている。私たちは、国土安全保障省が記者らを監督下に置いたことを知っている。私たちは、情報機関や連邦法執行機関の連中の一部が、議会やその他の場所でうそをついていることを知っている。私たちは、法律の不平等な適用をリアルタイムで監視しているからだ。
2000年近く前に、ローマの詩人、ユウェナリスは次のように書いている。「誰が見張り人ら自身を見張っているのか」と。唯一の正解は――そして私たちが現在、直面している答えであるが――私たちは見張り人らを見張り、彼らの行動を調査する際に、恐れず、断固として行動しなければならないということである。