中国は台湾統一計画を加速-国務長官
By Bill Gertz – The Washington Times – Wednesday, October 19, 2022
ブリンケン国務長官は今週、中国が、民主的に統治されてきた台湾を乗っ取り、台湾海峡の平和を維持してきた不安定な現状を破壊する計画を加速させていると警告した。
ブリンケン氏は17日、スタンフォード大学フーバー研究所で開かれたフォーラムで、「近年、中国共産党は台湾に対するアプローチを変えてきている」と述べた。
「中国政府は、現状がうまく機能しているにもかかわらず、それを維持しようとせず、現状はもはや受け入れられず、台湾統一のスケジュールを早めるという重大な決定を下した」
ブリンケン氏は、中国は台湾を奪取するために平和的手段が機能しない場合、強制的手段を適用すると主張していることを明らかにした。
「そして、もし強制的な手段がうまくいかなければ、目的を達成するために武力による手段を取るかもしれない。それが、現状を大きく混乱させ、とてつもない緊張を生み出している」
国防情報局(DIA)の局長であるスコット・ベリエ陸軍中将は、5月に議会で、中国は台湾攻撃のための軍備増強を進めていると述べた。特に、人民解放軍(PLA)は統合戦闘能力を強化し、指揮・統制・コンピューター・情報・情報システムを近代化し、先端技術の使用を拡大している。
ベリエ氏は「これらの進歩によって、台湾侵攻を含む多くの軍事作戦を実行する人民解放軍の能力は向上する」と述べている。
また、中国の台湾に対する軍事オプションには、威圧的な軍事活動、軍事プレゼンスの強化、「空と海の封鎖、台湾の小さな離島の奪取、台湾自体への本格的な上陸作戦による侵攻」が含まれると指摘した。
台湾占領のタイムテーブルは発表されていないが、PLAは過去3年間、台湾をめぐる発言や軍事活動を活発化させ、台湾の防空圏で数多くの軍用機を飛行させるなどしている。8月以降、PLAは台湾近海の艦艇の配備を増やし、空からの侵入も増やしている。また、大量の中国軍機が、台湾海峡を隔てる幅100マイル(約160㌔)の中間線を越えている。
ブリンケン氏のこの発言の前日、習近平国家主席が重要な演説を行い、台湾を取り戻すために、中国は武力行使を決して放棄しないと宣言した。1949年に内戦で国民党軍が台湾に逃げ込み、台湾は大陸と断交した。
習氏は、現在の緊張は台湾の正式な独立を求める「分離主義的な活動」のせいだと非難した。
「われわれは断固として分離主義に対抗し、干渉に対抗し、中国の主権と領土を守り、台湾の独立に反対する決意と能力を示してきた。中国の完全な統一に向けた戦略的イニシアチブを強化し、国際社会における一つの中国の原則へのコミットメントを強固にした」
台湾総統府の報道官は、台湾は主権国家であり、民主主義と自由を守るために一歩も引くことはないと述べた。