下院共和党がバイデン家調査を開始、ツイッター元幹部を召喚

(2023年1月17日)

2009年1月6日、ワシントン州議会議事堂の旧上院会議室で行われた上院議員宣誓式の再現で、息子のハンターとともに立つ次期副大統領ジョー・バイデン上院議員(民主党、左)(2009年のファイル写真)。(AP Photo/Charles Dharapak)

By Joseph Clark – The Washington Times – Wednesday, January 11, 2023

 下院共和党は11日、バイデン大統領とその家族に掛けられている疑惑への調査を開始、財務省に情報の提出、ツイッター元幹部に証言を要求した。

 下院監視改革委員会のジェームズ・コマー委員長(共和、ケンタッキー州)によるこれらの動きは、集中的な、政治色の濃い調査の先駆けとなるものだ。

 召喚権を持つコマー氏は、バイデン氏が息子のハンター・バイデン氏の海外での資金調達計画に関与したのではないかを巡る疑惑への調査を、委員会の最優先事項として位置づけていると述べた。

 「民主党の一党支配が終わった今、監視と説明責任が求められている」

 コマー氏は手始めに、2020年の大統領選挙を前にしたハンター氏のノートパソコンをめぐる出来事に対するビッグテック(IT大手)の検閲に関する調査のために、3人の元ツイッター幹部に来月、議会に出頭するよう要求した。

 コマー氏は「バイデン政権とビッグテックは過去2年間、バイデン家の怪しいビジネススキームとジョー・バイデン氏の関与に関する情報を隠すために必死だった」と述べた。

 同氏は、ツイッターの元最高法務責任者(CLO)ビジャヤ・ガッデ氏、元副顧問弁護士のジェームズ・ベイカー氏、元信頼・安全責任者のヨエル・ロス氏に、2月6日に始まる週に予定されている公聴会での証言を求めた。

 コマー氏は、この元幹部らへの書簡で「2020年選挙の直前に、バイデン家に関する情報の閲覧の抑制にかかわったため、公聴会への参席を求める」としている。

 コマー氏の要請は、ツイッターの新オーナー、イーロン・マスク氏が先月、「ツイッターファイル」と呼ばれている大量の内部文書を公開し、ツイッターが左翼的に偏向し、情報の検閲方法に影響を与えていたことが明らかになったことを受けたもの。

 ツイッターファイルによって、ハンター氏のノートパソコンに関する情報の抑制に加え、保守派の投稿への検閲や、2021年1月6日の米連邦議会議事堂襲撃事件を受けてトランプ大統領(当時)をツイッターから永久追放することが決定されたことが明らかになった。

 さらには、連邦法執行機関や情報機関が、投稿に警告を出したり、ユーザーを追放したりするために裏で情報を共有するなど、言論統制のためにツイッターと連携していたことも明らかにされた。

 この暴露によって、議会で大混乱が生じた。

 下院司法委員会の共和党議員は、バイデン政権がネット上での言論の自由を抑制しようとしたことを調査するため、複数のビッグテックに文書の提出を要求している。

 下院共和党はまた、ツイッターの内部文書の流出によって提起された修正第1条をめぐる懸念を受けて、連邦政府の「武器化」に焦点を当てた、下院司法委員会のジム・ジョーダン委員長が率いる新小委員会の設置を進めている。

 コマー氏は、ツイッターの3人の元幹部への召喚に対する返答は受け取っていないと述べた。

 元幹部への最新の書簡で、「あなた方もあなたの代理人も、私の前回の要請に応えなかった。この書簡は、委員会の要請を再度伝えるとともに、移動の便宜を図るために、公聴会の日程が2月6日の週であることを知らせるためのものだ」としている。

 コマー氏は、ツイッターの元幹部らに注意を促すことに加えて、ジャネット・イエレン財務長官に対し、財務省が保有する一連の不審行為報告書(SAR)の引き渡しを要求した。コマー氏は、このSARによって、バイデン家が主導した、違法性が疑われている取引光に当てることができると主張している。

 コマー氏は以前、財務省がSAR(銀行が違法行為の疑いがあることを示すために作成する報告書)を提出するよう要請したが、無視されたと述べている。

 コマー氏はイエレン氏への書簡で、「委員会は、バイデン大統領が米国民を犠牲にして国家の安全を損なったかどうかを評価するために、これらの計画に関するバイデン大統領の知識と役割を調査している。従って、われわれは財務省が保管する特定の記録や情報に対して、今回改めて要請を行う」と記している。

 委員会の民主党トップであるメリーランド州のジェイミー・ラスキン議員は、共和党が「バイデン大統領やその家族、いわゆる『ディープステート』に関する、すでに論破された超党派の陰謀論」を追求していると非難した。

 「陰謀論と偽情報は、新議会ですでに熱狂的な盛り上がりを見せている。委員会の民主議員は、共和党の同僚が米国民に影響を与える問題に真剣に取り組むなら、協力する用意がある」

 アイオワ大学の政治学教授、ティモシー・ヘイグル氏は、共和党が主導する調査を直ちに否定することはなかったものの、共和党はトランプ氏を調査する際に民主党が得たような自由裁量を与えられない可能性が高いと述べている。

 ヘイグル氏は、共和党が迅速に主張の正しさを説明し、国民に確かな証拠を提示するかどうかが鍵になると述べた。

 「ある程度、民主党は反論し、『これは単なる復讐だ』と主張する可能性がある。そして、そのシナリオが定着すれば、おそらく共和党にダメージを与えられる。一方、この件にはまだ続きがありそうだ。まず、ノートパソコンの話が事実であることが判明した」

 ヘイグル氏はさらに「共和党は、この状況を打破し、国民に理解してもらう必要がある」と語った。

 ハンター氏の広範囲に及ぶビジネスは、あっせん収賄など犯罪の可能性があり、以前から疑惑の目が向けられてきた。ウクライナの天然ガス会社の役員を務め、中国共産党とつながりのあるエネルギー王との取引を追求し、元モスクワ市長の未亡人であるロシア人女性実業家から300万ドル以上を受け取ったとされている。

 コマー氏とジョーダン氏が11月に提示した証拠によって、バイデン氏が息子ハンター氏の事業に関連して「外国政府からの要求に屈したかどうか」に関して「厄介な疑念が生じ」ている。

 コマー氏は、ハンター氏のノートパソコンから得た証拠や内部告発者を引き合いに出し、委員会が、バイデン大統領が直接、知り、関与する中でバイデン一家が行った「10年にわたるあっせん、国家安全保障上のリスク、政治的隠蔽のパターン」を発見したと述べた。

 委員会の共和党議員は、31ページの報告書の中で、バイデン氏が詳細を知らないと主張したにもかかわらず、外国の利害関係者を含む家族の取引に直接関与していたと述べている。

 ホワイトハウスは一貫して、調査を拡大するという共和党の公約を拒否し、共和党議員らの主張を「政治的な動機による攻撃で、すでに破綻している陰謀論であふれている」と一蹴した。

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