中国が新型の極超音速兵器試射 米の流出機密文書に記載、台湾有事に米軍無力化も

(2023年4月22日)

2019年10月1日、北京で行われた共産中国建国70周年記念パレードで、DF-17弾道ミサイルを搭載した中国軍の車両が転がる。ロイド・オースティン米国防長官は2021年12月2日(木)、中国が極超音速兵器を追求することは「地域の緊張を高める」と述べ、米国は中国がもたらす潜在的脅威を抑止する能力を維持すると宣言した。(APフォト/Ng Han Guan、ファイル)

By Bill Gertz – The Washington Times – Wednesday, April 19, 2023

 2月に公表された国防総省の内部文書には、中国が新しい極超音速ミサイルの試験発射を行ったことが詳細に記されており、米軍のアナリストは、将来の紛争で陸上と海上への長距離攻撃に使用されると考えていることが明らかになった。

 この文書は、統合参謀本部が作成し、オースティン国防長官とミリー統合参謀本部議長に提出したもので、空軍州兵が数カ月間にわたってリークした機密文書の一部。

 「極秘」と記された2月28日付の報告書には、その3日前に中国軍が新型の中距離極超音速滑空兵器(HGV)「東風27」の試射を実施したことが記されている。

 HGVはマッハ5以上で飛行し、誘導可能であるため、迎撃が困難とされる。

 文書によると、「予備的な分析では(約)12分間飛行し、(約)2100キロ飛行した」。平均速度マッハ8・5で飛行したことになる。

 「東風27は、第2列島線以遠の標的を脅威にさらす能力を強化するためのもので、高い確率で(米国の弾道ミサイル防衛を)破ることが可能」

 中国の極超音速ミサイルの問題は、18日に上院軍事委員会で行われたインド太平洋軍のアキリーノ司令官の証言でも提起された。アキリーノ氏は準備書面で、中国は新型の超高速ミサイルを保有していると指摘。「(中国人民解放軍)ロケット軍は、通常ミサイルと核ミサイルを大幅に拡大し続けており、核ミサイル用のサイロを何百基も建設し、数百発の弾道ミサイルと巡航ミサイルを保有している。これにはほぼ間違いなく、大量の極超音速ミサイルが含まれ、一部は核搭載可能とみられる」と警告した。

 東風27の試射に関する国防総省の文書は、共和党のゲーツ議員が公聴会で公表。このミサイルが台湾有事に使用されれば、米軍の空母や艦船が「戦いに参加する」前に無力化されると述べた。

 アキリーノ氏は、米国の台湾防衛で重要な役割を果たす軍事拠点グアムを守るために、極超音速ミサイルに対する防御の強化が必要だと述べている。国防総省は極超音速ミサイル防衛に取り組んでおり、アキリーノ氏は防衛網の構築を加速させるよう国防総省に要請したという。

 しかしゲーツ氏は、国防総省は極超音速ミサイル防衛に十分な予算を投じていないと述べた。

 またリークされた機密文書には、北京が超音速無人偵察機「無偵(WZ)8」を運用する特殊部隊を設置していることは「ほぼ確実」としている。

 国家地球空間情報局(NGA)が作成したこの文書には、中国東部の空軍基地で2機の無偵8を撮影した8月9日付の衛星写真が掲載されている。無偵8は爆撃機H6Mから発射され、速度マッハ3、高度4万メートル以上で偵察飛行することができる。

韓国海軍の3000トン級潜水艦「新チェホ」が、2025年9月26日(金)、釜山近郊の韓国南東海岸沖で行われた観艦式に参加している様子。(AP通信/アン・ヨンジュン撮影)

韓国海軍、掃海・艦砲射撃能力に注力 ウクライナとイラン教訓

(2026年08月05日)
米インド太平洋軍司令官サミュエル・J・パパロ提督が、2024年8月27日火曜日、フィリピンのマニラで米インド太平洋軍主催の国際軍事会議で演説を行った。(AP通信/アーロン・ファビラ撮影)

米陸軍、西太平洋テニアン島に新型極超音速ミサイルを配備

(2026年07月29日)
写真提供:ブランドン・リッカート軍曹 第7歩兵師団(太平洋多領域軍)所属のアレクサンダー・ヴァハジ大尉(左)、米太平洋軍司令官サミュエル・J・パパロ提督(中央)、第7歩兵師団(太平洋多領域軍)所属のアレクサンダー・マリン中佐(右)が、2026年6月、ヴァリアント・シールド演習中にダークイーグル長距離極超音速兵器で訓練する兵士たちを視察した。ヴァリアント・シールドのような演習は、太平洋軍統合軍が全軍種および同盟国の部隊を統合し、統合軍の強さと多用途性、そして自由で開かれたインド太平洋への我々のコミットメントを示す、精密かつ致命的で圧倒的な多軸・多領域効果を実施する機会を提供する。(米陸軍撮影:ブランドン・リッカート軍曹)

「中国の『超限戦』への備え不十分」専門家が警告

(2026年07月27日)
2025年11月1日土曜日、韓国・慶州で開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で、中国の習近平国家主席(左)が韓国の李在明大統領と握手を交わした。(聯合ニュース/AP通信)

下院国防法案、中国の韓国への影響力巡り調査義務付け

(2026年07月25日)
2015年6月27日土曜日、キューバのハバナで行われた記者会見で、米国上院議員団の一員が米国とキューバの国旗を交差させたピンバッジを着用している。(AP通信/デズモンド・ボイラン撮影)

米国転覆狙い共産主義を推進するキューバ 米国務省が警告

(2026年07月24日)
日本の小泉進次郎防衛大臣が、2026年5月31日(日)、シンガポールで開催されたアジアの年次防衛・安全保障フォーラム「シャングリラ対話」で演説を行った。(AP通信/アハマド・イブラヒム撮影)

小泉防衛相、核巡る議論呼び掛け GCAPやアジア連携も強化

(2026年07月23日)
リトアニアのケストゥティス・ブドリス外相は、2025年4月3日木曜日、ブリュッセルのNATO本部で開催されたNATO外相会議に出席するため到着した際、報道陣の取材に応じた。(AP通信/バージニア・メイヨー撮影)

リトアニア外相、ロシアの破壊工作は「侵略行為」 米軍駐留継続に期待

(2026年07月21日)
新華社通信が公開したこの写真は、2026年7月6日(月)、南太平洋で中国の原子力潜水艦から発射された長距離弾道ミサイルの発射実験の様子を捉えたものだ。(李向超/新華社通信提供、AP通信経由)

中露、スターリンク攻撃計画を極秘協議 軍事協力の実態判明

(2026年07月19日)
フィリピン沿岸警備隊が提供したこの写真には、2025年10月12日(日)、南シナ海のフィリピンが実効支配するティトゥ島(地元ではパグアサ島と呼ばれる)付近で、中国海警局の船舶(右)がフィリピンのBRPダトゥ・パグブアヤに向けて放水砲を発射する様子が写っている。(フィリピン沿岸警備隊提供、AP通信経由)

中国は依然国際法に違反 南シナ海仲裁判断10年で米軍

(2026年07月18日)
新華社通信が公開したこの写真には、2026年7月6日(月)、南太平洋で中国の原子力潜水艦から発射された長距離弾道ミサイルが海面から飛び出す様子が写っている。(李向超/新華社通信提供、AP通信経由)

米、中国のSLBM発射実験を「事前通報が不十分」と非難

(2026年07月13日)
→その他のニュース